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優樹を見つめる、翔平

俺が世界で一番幸せだなと思うこと。女の子とカップルとしていろんなことをすること。女難期である俺には遥か遠い願いかもしれない。真東高校に通っている時点でほぼ不可能だ。でも、身の回りでは一番とは言えないが小さな幸せがたくさん転がっている。嫌いなはずのジャッジメントとのバカみたいな行動することもあからさまに嫌がっていない自分もいる。親戚であるが女の子と過ごす時間が増えたこと。ここ最近の俺は楽しいことでいっぱいで幸せだったかもしれない。そう気づいたときにはもう遅いのだ。


「何死亡フラグたててるのよ」

「ハハハ」


高見は俺たちがぼこぼこにした。逆に俺たちもぼこぼこにされた。ジャッジメント10名足らずの人数を相手にしながらも高見は俺たちと対等にケンカをした。でも、さすがにもう懲りたのではないか思う。俺がジャッジメントという名前を出した瞬間顔を引きずっていた。まぁ、この町ではかなり有名だ。悲しい組織だって。

近所の人が学生がケンカしていると警察に通報したらしくそれでようやくケンカは終わった。具体的にどういう処分を受けるか分からない。優樹がその対象にならなかった分俺たちの戦果だろう。

で、今の俺は綾見家に戻ってきた。病院送りほどの大けがではなかったのか優樹が俺を背負って連れて帰って来た。優華がすごい驚いた顔をしていた。ミッキーさんも今ままで見たことない顔をしていた。優奈ちゃんは泣きそうな顔をして俺のことを心配してくれた。すべてあいまいだったがその後リビングで俺と優樹と二人っきりになった。

で、今はその優樹にひざまくらされている。優美さんほど柔らかくない気がする。あの強力な蹴り技を放つ強靭な足の筋肉のせいだろう。女の子らしくないと言えば女の子らしくない。


「ごめんね。何かいろいろ巻き込んじゃって」


そう言いながら俺のことを撫でて心を癒してくれる。普通なら蹴られているところだが今は超うれしい。

それにしても優樹じゃないみたいだ。なんか今までと雰囲気が違う。何か大きな仕事を終えたような安堵の顔をしている。

さて、少し気になったことをここに話そう。これは俺の予想ですぎない。真実かどうかは分からない。


「お前高見が俺たちのことを付け回してるって知ってただろ」


優樹の動き止まり固まった。


「べ・・・・・別に気付いてないわよ」


何か隠してる。


「お前の頼りたかったものはジャッジメントじゃないのか?」


もう一度言うとジャッジメントはこの町では有名な組織だ。女の子のためなら何でもやる。そういう組織だ。


「そうじゃなかったら下着を覗くような奴がたくさんいる高校の校門で別に迎えに行かなくてもいい相手を迎えに行く必要もない。気になったんだよ。お前らが俺を毎日のように向けに来るのが」


優樹の顔がどんどん暗くなっていく。顔は真上にあるはずなのに髪で表情が見えない。


「本当はみんな知ってたんじゃないか?お前の本当の悩み。優華も優美さんも下手したら優奈ちゃんもミッキーさんも。有紀さんもそうじゃないのか?女の子らしくないという悩みも実際はあったかもしれない。だが、その先には高見の撃退があった」


俺は優樹の膝から体を越して面と向かって優樹と話す。


「俺と関わることでジャッジメントがどれほどの物なのかを確認しに行った。ジャッジメントは想像以上だった。俺がもし優樹と同じ立場なら適当な奴と彼氏を装ってジャッジメントに目をつけさせる。そうすれば、いつでも高見が強行してきても大丈夫だ。優華がジャッジメントの大半を病院送りにしなかったらうまくいっていたかもな。これ以上待てなかった優樹は俺をデートに誘って俺にキスしたりして高見、ジャッジメントを刺激した。それがさっきの暴動ということだ」


今まで謎だったんだよ。女難期の俺を付きまとうように綾見姉妹、特に優華と優樹は俺によく一緒にいた。ふたりで俺にべたべたとすることでジャッジメントは俺に目をつける。おかげで何回死ぬと思ったことか。別に女の子に利用されることは俺にとって生きがいだから気にはしない。でも、


「言ってくれてもよかったのにな」


ここでようやく優樹が口を開いた。


「あんた嫌い。なんで見てきたみたいに分かるのよ」


俺の学力を侮るなよ。特に女の子が絡むと天才的になるからな。


「どこあたりからおかしいと思ったの?」

「優華と初めて俺の家に来た時だ。優華は優美さんに言われて俺の家に来るように言われたと言っていた。だが、家についたときは優華と俺がいっしょいることを家に来て初めて知っていた。ケーキも本当は優華の分はなかった。俺と優美さんと優奈ちゃん、それにおやじの分しかなかった。最初はただ忘れていただけじゃないかなと思っていた」

「優華の奴。何回ドジ踏めばいいのよ」

「それにミッキーさんがな優華の暴走でジャッジメントが何人病院に行ったか聞いてきた。別に気にしなくてもいいことだろ?」

「ミッキーも・・・・・・・」

「俺は優樹にとって他人かもしれない。でも、俺は家族だと思ってる。ここ数日過ごしてきた日々は偽りだと思わない。だから、頼ってくれよ」

「あんたって本当にバカ」

「バカだよ。女の子が大好きでどうしようもない優樹の甥っ子だ」


母である優美さんの妹ある以上俺は優樹の甥なのだ。家系図から行くと親戚なのだ。


「助け合いは大事だ。もし、今度優樹や優華たちが何か悩み事があるなら俺を使え。いくら苦しくて無謀でも俺は悩みのために全力を尽くすぞ」


すると優樹が顔をあげて涙目になっていった。


「あんたって本当に何?騙されてたのよ?利用されてたのよ?怒らないの?」

「怒らない」

「あたしはね、これがバレたら何されても後悔はないわよ」


そういって服のボタンに手を掛けて服を脱ごうとしてきた。

いやいや!そういうのいいから!うれしいけど!いいから!

見た目は冷静でいるが心の中では大暴走を起こしていた。それを押さえて俺は立ち上がり立ち去る。


「ちょっとどこ行くのよ!」

「どこにも行かない」

「マジでなんなのよ!」

「俺は・・・・・・・」


振り返り半分肌蹴た優樹の姿を直視しないように告げる。


「ただの女の子好きだ。優樹。お前を含む女の子が好きなただのバカだ。何かあったら俺が絶対助けてやるよ」


俺はリビングを出る。

これで優樹との関係が壊れたりしない。

優樹の欠点。それは女の子らしくないというものではない。優樹は女の子だ。それは全人類を代表して言える。彼女の欠点は嘘つきだということだ。まだ、俺に多くのことを隠しているかもしれない。それで俺を利用するかもしれない。なら気付かないまま利用されよう。今度は指摘しない。俺は女の子が泣く姿を見たくない。

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