早朝の、優樹
雀の優しいさえずりで気持ちの良い目覚めを送りたかった。俺の目覚めは雀のさえずりではなく、どう表現していいか分からないほどの腰の痛みで起きた。それでもまだ眠気が少し残っている寝返りをうとうとすると俺はソファーから落下した。腰から落ちて目が覚めてしまった。
「・・・・・・もう最悪」
時間は午前6時。学校へ行くにはまだ早い時間。でも、ここで二度寝してしまうと絶対に慌てる羽目にだから仕方なく起きることにする。
さて、俺がソファーで寝る羽目になった理由を説明しよう。
まず、綾見家では午後9時以降男は二階への進入が禁止される。それは綾見家の父も同じらしい。よって、俺の寝床は一階に限られる。しかし、客室である和室はミッキーさんが占拠していた。もちろん、ここで寝るわけにはいかない。命に関わる。そうなると後は綾見家の父の部屋しかない。俺から見ると祖父だ。だが、見たこともないおっさんのベッドで寝る気になれず、一番寝心地がよかったのがソファーの上ということになる。
「これが後一週間続くとつらいな」
そうぼやいてソファーから落下した体を起す。
するとキッチンの方で人影を見つけた。冷蔵庫開けて何かごそごそやっている。
「誰?」
俺が声を掛けると跳び上がるように驚いた。まさか・・・・・・・強盗?
だが、暗さに目が慣れてくると誰だか分かった。
「優樹?」
「なんだ翔平か・・・・・・」
胸をなでおろす。
寝起きらしき普段はポニーテールの髪は下されている。そして、服装はよく見ると前をボタンで絞めるタイプのパジャマにしか見えない。そのボタンの隙間から見える白い肌。もっと、明るければいいのに・・・・・。
「こんな時間に何やってんだ?」
「部活の朝練の準備」
確か部活を活発的になっていると優美さんも言っていた。だが、優樹本人は嫌々行っているようだが朝練を参加する姿を見ると根っこは真面目のようだ。
「それで冷蔵庫前で何やってんだ?」
「朝ごはんを探しに・・・・・・」
「で、なかったと?」
「買い置きのパン買い忘れたのよ・・・・・・」
ちょっと残念そうな顔をしている。それにしてもパジャマからちらっと見える下着。もう、朝からこいつは何を誘っているんだよ!だが、朝が弱いのか自分が色気十分のパジャマであることに気付いていない!その寝ぼけた姿がかわいいぞ!
そして、そのパジャマのおかげで優樹の胸が思ったより大きいぞ!体がほっそりしている分、小さい胸が強調されているようだ!しかも、今の優樹ならその胸に触っても蹴られそうにないぞ!
「・・・・・・・・何よ・・・・・・・・」
優樹は寝ぼけながら胸のあたりを押さえる。
ご馳走様でした。おかげで目覚めた。
「俺が朝飯用意しておいてやるから準備して来い」
そう。俺は優しい奴なのだ。女の子前では。
「分かった」
素直にリビングを出て二階に上がっていく。明日からもここで寝よう。そうすれば、ミッキーさん以上のサービスをしてくれる優樹に会える。しかも、故意ではなく天然だ。それが・・・・・・・。
「最高だろうが!」
そう朝からひとりテンションをあげながら朝飯を作る。




