友達ごっこ
私、藤原愛は今日もここ、星影高等学校で楽しい遊びをしている。
その遊びの名は、友達ごっこ。
私はこの遊びに満足感を感じている。罪悪感? そんなものは感じていない。なぜなら、私はこの遊びをし、ターゲットにした相手、ターゲットの周りにいる友達を救っているのだから。
友情なんて、壊れやすいものだ。信じたら、信じた分だけ傷つく。ならば、そんなもの作らないほうがいい。
「藤原さん、おはよう」
「うん。おはよう」
遊びをしているといっても、私が悪者だと気付く者などいないだろう。なぜなら、私が傷つけるといっても、私はそれをしかけるだけ。あとは全て、他の人間がやってくれる。まぁ、私自身がやるときもあるが、その場合は私が転校するというのが多い。私の家は仕事の関係で転校することが多い。それか、ターゲットを他の人に言えないほどに痛めつけ、監視をし、圧力をかける。
「藤原さん、この問題わかる?」
「この問題は、ここをこうして解くと簡単だよ」
まぁ、他の人に言ってしまったとしても、私の表の顔、明るくて優しい優等生のため、私を信じる人間のほうが圧倒的に多い。だから、別に問題はない。
だから、私の裏の顔が広まることなどない。
これが私の遊び。友達ごっこだ。