第75話 レベッカ
オレはベッドの上でレベッカの体をマジマジと眺めていた。
『マスター、そんなに見つめられるとさすがに恥ずかしいのだけど』
鍛えられた肉体に見惚れていた。
「綺麗だと思ってな。
女性としての美しさと、騎士として鍛え上げられた…機能美と言うのかな。無駄がなくて思わず見惚れていた」
『ふふっそんな風に言ってくれるとは思ってなかったわ』
レベッカの肢体を撫で回す。
おぉ、二の腕が、上腕二頭筋がしっかりしてるからプルプルしてない。胸は大きいが鍛えられた大胸筋のおかげで全く垂れていない。そして腹筋が割れている。ワサワサ…
『ちょっとくすぐったいわ…んんっ』
オレはレベッカの筋肉を確かめながらゆっくりと撫で、愛撫する。
『前の男と比べるのは失礼かもしれないけど、全然違うのね。凄く気持ちいいわ』
「トルネオは気持ちよくしてくれなかったのか?」
『頑張ってくれた時もあったけど、基本自分本位だったわ、あっ♡』
秘部を優しく撫でながら突起物を弄る。
『やっ、きもちいい』
少し続けると感じているのか相当濡れてきた。
指を1本、2本と入れて出し入れするとキュウキュウと締め付けてくる。ここも鍛えられているのかと考えたが、単純に男性経験が少ないだけだろう。
指で出し入れしてるとグチュッ、グチャッと卑猥な音が響く。
『マスター、んっ、もう…』
「じゃ、挿れてしまおう」
『やっ、ちがう、イキそうなんだってばぁ、ん~~』
挿入と同時にビクンッ、ビクンッと震える。
『ふぁ、いっちゃつたぁ♡』
「オレはまだイッてないから少しだけ我慢してくれ」
『少し…よね?』
・・・・・・
それから3回戦し、今は2人でベッドに横になっている。
『マスターの嘘つき。全然少しじゃない』
「あれがオレにとっての少しなの」
スキルレベルが上がりつつあるけど最近絶倫っぷりが増している様な気がする。1対1だと女性の方が持たなくなってきてる。
『まだ体がフワフワしてる。』
腕枕をして寄り添っている。まるで恋人の様に。
『ねぇマスター、ちょっとした儀式に付き合ってよ』
「儀式?」
『うん、このままでいいから』
そう言うとより密着し、騎士として神聖な言葉を紡ぐ。
『私、レベッカ・スアレスは貴方にこの剣を捧げ、生涯忠誠を誓うと誓約する』
「お前の剣、受け取ろう…って、やれやれ、すっ裸でやる儀式じゃないだろ。第一、剣持ってないし」
「ふふっ、そうだな。だがこの方が奴隷になった私には合ってるよ。
それに剣がなくとも、この身で貴方を守ると誓う」
「…ああ、よろしく頼む」
・・・・・・
今、オレたちは80階層のボス部屋の前にいる。ここにはオレたちにとってはお馴染みの魔物が守っている。相手は蜘蛛の魔物、グラン・スパイダーだ。
レベッカが加入したことで物理攻撃に対応できるようになったし、糸は魔弓ではなくオレの火魔法で対応できる。最近火魔法のスキルレベルも上がってきたし問題ないはずだ。毒も毒消しか、フローラの光魔法で対応できる。対策が全て揃ったので80階層の攻略に挑みにきたのだ。
「よし、いくぞ!」
ボス部屋の扉を開ける。
すると部屋中糸だらけだったので早速焼き払おうとする。
「ヤエは範囲上昇の魔法陣、レイラは蜘蛛の位置を探れ、糸だらけで分からん」
ヤエの魔法陣が構築し終わる。
「ファイアストーム!」
ほとんどの糸を焼き払う。そしてレイラが位置を特定する。
『レベッカ、右の奥にいる。来るよっ!』
思った以上に速いスピードで突進して前足で直接攻撃しようとするがレベッカに簡単に捌かれる。レベッカが反撃しようとしたところ、グラン・スパイダーは大きく後ろに下がりながら、デカイ尻から放射状の糸を放つ。
くっ、魔法陣を構築してる暇はない。
『ファイアストーム!』
威力は低いが、仲間が糸に捕らえられるのは防いた。
『ダークランス!』
キャロルの魔法…だけじゃない、レイラも死角から蜘蛛を斬りつける。
大ダメージにはならないものの、攻撃は当てられる。
蜘蛛はとにかく糸を使おうとするので、オレはずっと糸の処理に追われた。そしてヒットアンドアウェイを繰り返すが、レベッカを抜く事は出来ない。
とにかくコツコツと小さいダメージを与えていった。そして…
・・・・・・
「ふぅ~、何とか倒すことができたな」
80階層のボスは見事突破できた。
だが、課題はあった。アタッカーの不在だ。通常戦闘ではオレがダメージディーラーになるが、グラン・スパイダー戦では蜘蛛の糸を燃やすのに火魔法を放っていたため、効率的にダメージを稼げず時間がかかってしまった。アタッカーが加入するまで100階層の攻略は先延ばしか…と、思っていたら、臨時でアタッカーが加入することになった。
『はい、これクリスからの手紙ね』
「ありがとう。ナターシャさん」
ナターシャさん本人の強い要望により一時的にナターシャさんがパーティに参加することになった。その理由は…
『ホセばかり魔剣を手に入れてズルい。私も欲しい。』
である。子供か。
「ナターシャさんの実家は豪商だろ?実家に泣きつけばいいじゃないか」
『ウチの父親は私が危険なことをするのには反対なのよ。とても頼めないわ。
それで、クリスの手紙には何て書いてあったの?』
「手紙には一言だけ書いてあった。"ナターシャに手を出したら殺す"だそうだ。
わざわざこんな手紙を送ってくるってことは前に何かあったな?」
『さぁ?何のことか私は知らないな〜?』
目が泳ぎまくってるのだが。
「…そうかそうか、ナターシャさんの体は既に男の味を知っているのか」
『そんなわけないでしょ!ギリギリ操は守ったわよ!!あっ…』
「ギリギリねぇ。そりゃクリス様も心配するわ、オレのスキル知ってるだけに」
『と、とにかく、魔剣を手に入れるまでよろしく頼むわよ』
「言っておくが、焔の様な使い易い魔剣なんて早々出ないからな。長期戦になるのは覚悟はしておけよ」
こうして、一時的ながらアタッカーも揃ったのだった。




