第61話 休日の過ごし方
今日はダンジョンには潜らず、休日とした。女性陣は買い物があるということで繁華街に出かけている。オレの方は昼メシを食った後、ヤエと一緒に図書館に行くことにした。
ローナに来てから案外忙しくて一度も行ったことがなかった。行きたいと思っていたのだ。バスクより人口が多いので図書館の規模も大きい。新たな魔法陣を覚えられるか分からないが、今日は魔法陣関連の本を読むことにした。
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新しい魔法陣というか、魔法陣と魔石を組み合わせることで、より複雑な効果を得られる事が分かった。
この技術は魔道具に使われることが多いらしい。例えば部屋の照明の魔道具。光を発する魔法陣を組み、魔石を燃料に光り続ける。これを矢に応用したらどうだろうか?鏃を魔石に変えて、ヤエに光を発する魔法陣を組んでもらい、光り始めたら矢を放つ。光る矢の完成だ…使いどころはなさそうだけど。照明弾みたいに暗がりを照らしたり、合図とかに使えるかな?
他には鉱山で使われる時限式魔法陣。時限式魔法陣で秒数指定して退避したあとに魔石による爆破が起こる…矢には使えないか?
他にないかな〜…お、これ良いかも。演劇、舞台で使われる不可視魔法陣。演出のため役者を不可視にする事を想定してるけど、矢に応用すれば見えない矢の完成だ。
よし、面白そうだから何本か鏃を魔石に変えた矢を持っておくことにしよう。魔石は案外脆いので鏃の素材には向かないが、魔弓士のオレなら純粋に魔弓の威力を上げるという使い方もできるし、魔法陣との組み合わせ効果を狙った使い方もできる。
読んでいた本を借りて家に帰ることにした。ヤエには後でいくつか魔法陣を覚えてもらおう。
日が傾きかけていたので家に帰ることにした。
「ただいま〜」
『マスタァおかえりなさい♪』
おぉ、キャロルがハイテンションだ。それは服装のおかげだろう。
「キャロル、ネグリジェが良く似合ってるな。いつになく色っぽさを感じるぞ」
『本当?嬉しい』
キャロルが機嫌よく抱きついてくる。キャロルの話ではニーナとレイラと一緒に服を色々買ったらしい。最後に寝間着を買うときに買う服だけ決めて、誰がどの服を着るかクジで決めたそうだ。キャロルはネグリジェだったけど他の二人は違う寝間着を着てるわけね。それにしても…
『ニーナとレイラが出てこないけどいないのか?』
『いるよ。恥ずかしいから出てこれないだけだと思う』
ふーん、恥ずかしいってどんな寝間着だろう。ふふふ、ニーナは無理だけど、レイラは奴隷だから言うこときくんだよな。
「レイラ、命令だ。俺の前まで歩いてこい」
『あ!ひどい、こんなときばっかり命令だなんて!?』
奴隷は主人の命令に絶対服従する。隣の部屋から出てきたレイラはうら若い乙女が纏うような可愛いらしい寝間着を着ていた。
「フフッ」
あっ、思わず笑ってしまった。
『わ、笑わなくてもいいじゃないか。分かってるよ、自分が一番似合わないって、ちゃんと分かってるんだから』
「ごめんごめん、可愛いレイラを初めて見たから、微笑ましくてな。照れてる感じが、さらに可愛いさを増してるぞ」
『もーそれ以上言うな、言わないでおくれ。顔から火が出そうだ』
「で、ニーナはどんな寝間着を着てるんだ?」
『あれ…寝間着なの?』
『ニーナが選んでおいて、自分で着る羽目になったんだ自業自得だよ』
うん?何を着てるんだ、アイツは?
レイラとキャロルが呼びに行く。まだゴネているらしい。
少しして二人に手を引っ張られて部屋から出てきた。
…なるほど、寝間着じゃないわな。マイクロビキニだ。
さすがに爆乳にマイクロビキニはエロいな。そして…
「剃ったんだ」
『ちょっと!開口一番がそれなの!?仕方ないでしょ、剃らずに着ると変なんだからっ、ん!〜』
オレはニーナにキスをして体を弄る。こんな体を目の前にして我慢できるほど人間出来てない。
『〜〜〜ぶはぁっ、ちょっと強引じゃない?』
「それだけニーナが魅力的ってことだよ。2人とも来い、今日は4人でしよう」
『もう、仕方ないわね』
『はーい』
『了解だ、マスター』
完全に夜になっていなかったこともあって最初に体力を持っていかれたが、夜になってからは無双状態だった。非常に満足な夜を過ごした。
結局、次の日も休みにして、体力の回復にあてたのだった。




