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第60話 斥候パーティは人気者だった

マックスと一緒にダンジョン潜って以来、ウチのパーティは斥候として優秀という噂が広まり、斥候役として指名依頼を受けることが多くなった。

斥候役を務める条件は、こちらのパーティが全員参加すること。オレとレイラとキャロル、そしてヤエだ。レベルがある以上、経験値というものが数値化されていないだけで存在するのだろう。実際大勢で敵を倒すとレベルが上がりにくいということが分かっている。だから1つのパーティは6人程度が上限とされていて、それ以上の人数になることは敬遠されるのだが、5~6人パーティでもウチに指名依頼をしてくるパーティもいる。その一番の理由はキャロルだ。Aランクパーティであれば斥候役が罠解除、開錠スキルを持っていることがあるし、有名どころのクランであれば、そういった役割の斥候が2~3人いる。しかし、Bランク以下のパーティはそのあたりを後回しにすることが多く、稀に出る宝箱を諦めていたり、無理やり開けようとして罠にかかって怪我をしたりしていた。そういった状況の中、前衛がおらず困っているAランクパーティの斥候にも匹敵する罠解除、開錠スキルを持った斥候系Cランクパーティが現れたのだ。前衛に力を入れているBランク以下のパーティが放っておくわけもなく、ここ3ヶ月は指名依頼に次ぐ指名依頼で結構忙しい。実際、ウチと一緒にダンジョンに潜り、宝箱からレアアイテム、装備をゲットしたパーティがチラホラ出てきてる。まぁ多分補正されたオレの運も関係しているだろうな。ちなみにマックス以外と組んだときはヤエの魔法陣は使っていない。というか雇い主が前衛をこなしてくれるので、無理に高出力の魔弓を放つ必要性がなく隠している。そんな感じで50階層のボスを倒して51階層以下に行けるようになってくれという要望が多くなってきたので、今日はマックスと一緒に50階層ボス、キマイラを倒しに来た。


『厄介なのは尻尾の蛇の毒だけだ。他の攻撃は俺ならノーダメージで防げる。ブレスを吐かれてもキマイラのブレス程度なら大丈夫だ』


流石マックス。頼もしいな。それなら最初に蛇を潰すか。


指名依頼を多く受けていたが、なにも全ての武器を雇い主に提供していたわけではない。特に弓なんて使う奴が限られる。鍵付きの宝箱から出た弓、剛弓ウルを交渉して手に入れることができた。装備するのに力が400必要な剛弓で、力の指輪を装備し、何回かレベルアップしてギリギリ装備できるようになった。おかげで射程と射速と貫通力が向上した。魔力的恩恵はないので魔弓ではないがいい弓だ。

ちなみにレイラは宵闇の衣というフード付きのマントを手に入れた。簡単に言えば光学迷彩で魔力を通すと姿を消せる。まぁ、他に機能はないので相変わらず紙装甲なのだが。


「準備はいいか?行くぞ」


50階層のボス部屋に入る。


  ガオォォォォォン!!


マックスが前に出る。キマイラの方も前に出てきたマックスに狙いを定めて爪を振るう。


 ガキィン!


マックスの持つ盾はミスリル製だ。キマイラの爪ごときではびくともしない。キマイラはそのまま力で押し切ろうとするが、Aランクパーティーのタンクをキマイラごときが押し切れるはずもなく動きが止まる。

オレとヤエは部屋に入った直後から右回りに移動し、射線を確保。部屋の端から尻尾の蛇を狙う。最近習得した派生スキル鷹の目で狙いを定め、ヤエの命中率上昇✕6魔法陣で矢を放つ。


「ウィンドアロー!」


矢は真っ直ぐ飛び蛇の頭に突き抜ける。動きが止まった状態だったから、命中率上昇がなくても当たったかもな。


キマイラが一時的に距離を取り溜めを作る。マックスが叫ぶ。


『ブレスだ!俺の後ろに隠れろ!』


レイラとキャロルは大人しくその声に従う。オレは距離があるので背後に回り込むように逃げつつ矢をつがえる。


炎のブレスが吐かれるがマックスの盾が淡い緑の膜に覆われて、盾より広範囲の防御を可能にしていた。

へぇあの盾も魔武具か。初めて魔力を展開しているところを見た。おっと感心してないでこっちも攻撃だ。

キマイラの斜め後ろから左足を狙う。

「ウィンドボム」

キマイラの足をズタズタに切り裂き、横倒しになる。

山羊頭がよく分からん詠唱を始めた。魔法を放とうとしてるが遅いな。山羊頭の喉笛に突如短剣が突き立てられる。宵闇の衣で姿を消したレイラの攻撃だ。


再びマックスの指示が飛ぶ。

『よし、止めを刺す!その前にキャロル嬢、経験値稼ぎに一発くらい魔法かましとけ』


『分かった。最近覚えた魔法使ってみる。ダークスピア』


漆黒の槍が数本キマイラに突き刺さる。ある程度ダメージを与えてるようだ。キャロルも戦闘で使えるようになってきた。


その直後、マックスの鉄鎚がキマイラの頭を叩き割った。タンクでも50階層くらいなら余裕というのは本当だな。マックスのおかげで危なげなく50階層の中ボスを倒すことができた。

これで80階層までなら斥候役として指名依頼を受けることができる。仲間(奴隷)が見つかるまでの間、指名依頼を頑張るか。


名前:ガレス Lv43→58

年齢:16


加護:大天使の加護 水精霊の呪い


スキル:夜の帝王Lv3 不意打ち耐性Lv4 薬品精製Lv4→5 弓術Lv6 風魔法Lv6 火魔法Lv4 魔具使いLv3


派生スキル:鷹の目


称号:一騎当千 ジャイアントキリング


力:83→98(+332)

耐久:81→96(+149)

俊敏:147→207(+321)

知力:105→135(+74)

精神:85→100(+55)

器用:149→209(+115)

魅力:76→91(+494)

運:50(+28)


体力:247→307(+476)

魔力:192→237(+130)


装備:剛弓ウル 力の指輪



名前:レイラ Lv:80→85

加護:なし

年齢:28


スキル:気配察知Lv10 短剣術Lv8 隠密:Lv8 盗み:Lv10(封印) 魔武具使いLv3


【能力値】

力:93→98(+20)

耐久:101→106(+21)

俊敏:455→480(+96)

知力:103→105(+21)

精神:138→143 (+29)

器用:356→376(+75)

魅力:93→98(+20)

運:32(+6)


体力:479 →489(+98)

魔力:133→138(+28)


装備:宵闇の衣



名前:キャロル Lv40→55

年齢:34

加護:なし


スキル:罠設置Lv7 罠解除Lv7→8 開錠Lv7→8 闇魔法Lv4→5


称号:罠師


力:72→102(+20)

耐久:78→108(+21)

俊敏:73→88(+18)

知力:94→114 (+23)

精神:80→95(+19)

器用:248→323(+65)

魅力:138→155(+31)

運:55(+11)


体力:174→234(+47)

魔力:137→182(+36)



名前:ヤエ Lv3→8

年齢:2

種族:マジック・スパイダー




スキル:毒Lv4 糸Lv4→5 魔武具使いLv2 毒耐性Lv4 魔法陣構築Lv1→2


【能力値】

力:43→45

耐久:43→45

俊敏:86→96

知力:132→152

精神:86→96

器用:80→96

魅力:43→48

運:50


体力:132→152

魔力:178→208

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