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第43話 Aランクの依頼を受けよう ep2(ニーナside)

ー 冒険者ギルドバスク支部 ー


日が傾きかけ、これから依頼達成の報告ラッシュが始まりそうな時、ギルドの入り口が騒がしくなっなった。

次の瞬間人混みが割れて道が出来る。入り口から品のある1人の美少女が歩いて受付に向かってくる。周りの冒険者のザワつく声が聞こえる。


『あれ、フェアリーテール侯爵家の家紋じゃないか?』


『えぇ!?じゃあの方がクリスティーナ様なの』


『美しい、ハァ、ハァ』


受付の前で止まり、美しい声で告げる。


『ギルドマスターはいるかしら?』


「少々お待ちください」


既にシスティが動き、ギルマスを呼びに行っている。

ガレスは、恐らく水の精霊のことでフェアリーテール家に呼び出されたと言っていたけど、どういう経緯んでクリスティーナ様がギルドに来ることになったのかしら?


ギルマスが慌てて礼をとる。

『お久しぶりでございます。クリスティーナ様』


『久しぶりね、アラン。聞くところによると水の精霊が出現したそうね』


『精霊の話でございますか。立ち話も何ですから執務室にご案内いたします』


クリスティーナはにっこり笑ってギルマスの申し出を断る。

『いいえ、大して時間は掛からないからここでいいわ』


そして、まるで集った冒険者に向けて語りかけるように話しだす。

『私は今回出現した水の精霊に加護を授けていただくつもりよ。知っての通り我がフェアリーテール家は精霊や妖精とのつながりが深い家だわ。それは王国で一番精霊との接し方を心得てると言っていい。水の精霊の出現場所に行きさえすれば加護を授けてもらう自信があるわ。でもそうなると、ここにいる冒険者にしてみたら、あとから来た貴族の小娘に良いところを掻っ攫われるわけだから、いい気分はしないわよね。

その代わりと言ってはなんだけど、少しでもこのギルドに貢献しょうと思ってここに来たの』


ギルマスはクリスティーナ様の意図を読み切れていないようだ。多分だけど、精霊のことはフェアリーテール家が一番分かってますアピールは、ガレスから精霊の出現条件を教わったことを隠すためね。でもウチのギルドへの貢献って何をする気かしら?

同じ疑問を抱いたギルマスが質問する。

『貢献…と仰られましたが具体的は何を?』


『バスクではクィーン・キラービーの討伐依頼が長期間放置されていると聞いたわ。そのせいで山道が1つ利用できないとか。その依頼、私が引き受けましょう』


再び周りがザワつく。

そしてギルマスが心配そうに質問する。

『クィーン・キラービーの討伐は騎士団と魔法師団が動くレベル。その・・・大丈夫でしょうか?』


『さすがに私は馬鹿ではありませんので危なくなったら逃げますわ。

そうそう、道案内にガレスのパーティーを借りますわね。水の精霊についてももう少し話をしたいので』


『彼等はDランクパーティーですよ』


『大丈夫。戦力としては期待していません。文字通り、道案内です』


『かしこまりました。ニーナ、手続きを頼む』


「わかりました」


・・・・・・


手早く手続きを済ませガレスに近づく。

「ちょっと、どうゆうこと?水の精霊の話が何でランクAの討伐依頼を受ける話になってるわけ?」


『えーっと流れで』


「全然っ流れが読めないけど」


『オレが立てた作戦をベースにしてるから多分大丈夫だよ。一応、逃走経路も考えてあるし』


「そう…ガレスはいつも安全第一だから、ガレスが作戦を立てたと聞いて安心したわ」


『最低でも生き残るから。話はまた後でな』


「分かったわ。この時間だと討伐は明日からよね。仕事終わったら話をきかせてね」


・・・何かレイラがいつもよりガレスにベッタリね。

それも後で聞こうっと。

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