第35話 レイラep2(レイラside)
私を買ったのはガレスという冒険者だ。15歳でまだ少年のようなあどけなさが残っている。ついてきてと言うので黙ってガレスの後ろを歩いている。
どうやら目的地に着いたらしい。それなりの宿屋のようだ。既に部屋は取ってあるらしく部屋に向かう。部屋に入ると1人の女性が待っていた。
『様子見とか言っていたくせに結局買ったの?』
『ニーナ、そんな怖い顔しないでよ。いい人材がいたから買ったんだ』
『ふーん・・・ちょっときつめの顔立ちだけど美人ね』
誰だこの爆乳は?ガレスの恋人だろうか?私は純粋な戦闘奴隷として買われたのかね。それなら胸のない私を買ったのも理解できるけど・・・
『さて、今から今後について話をしようと思う。けどその前に奴隷はしゃべる言葉に制限がかかっているよね。まずはそこを正そう。レイラ、オレに対しては普通に話してくれて問題ない。敬語も不要だ』
「そうかい、それはありがたいね。育ちが悪くてどうしようかと思ってたんだ」
一通りの言葉遣いはハンスさんのところで教育を受けたが所詮は付け焼き刃だったから、その提案はありがたい。
「で、アンタのことはなんて呼べばいい?」
『ガレスで構わないよ』
『ちょっと待って』
横からニーナと呼ばれていた女性が言葉を遮る
『一応、上下関係ははっきりさせておいた方がいいわ。様づけにさせるとかさ』
ニーナの言うことも一理ある。奴隷が主人を舐めているように見えたら他の連中も下に見てくるだろう。
『ふーん、そんなものか。でもオレは様をつけられるような上等な人間じゃないし、どうしたものか・・・じぁオレのことはマスターと呼んでくれ』
「了解した、マスター」
『まず自己紹介か、オレはガレス。転生者だ。後で詳しく話すが特殊なスキルの関係で奴隷パーティーを結成しようとしている。
こっちにいるのがニーナ。現役の冒険者ギルド受付嬢でオレがパーティーを結成したら専属になると息巻いている』
『ニーナよ。私は奴隷じゃないけど、アナタがガレスのパーティーメンバーになったのだから仲間みたいなものよ。呼び方もニーナと呼び捨てで構わないわ』
「私はレイラ。元盗賊だ。サンティア神聖騎士団に盗賊団を潰されて奴隷落ちしたわ」
『サンティア神聖国か、神とか天使に良い印象がないからな、関わりたくないね。とりあえずオレのスキルについて話すよ』
・・・・・・
マスターの夜の帝王について聞いた。
奴隷を選ぶ際、なぜ私を選んだか疑問だったけど俊敏強化のためと納得した。だが別の疑問がある。
「質問がある。
俊敏強化のために抱かれたら性奴隷としてはお役御免で戦闘奴隷として扱われるのかい?」
『いや、ニーナもレイラも普通に抱くつもりでいるが、嫌なのか?』
「私は古傷で胸がない。そんな女でも抱くのかい?」
ニーナが微笑みながら答える
『フフッ傷なんて関係ないわよ。スキル使用時のガレスのスタミナは無尽蔵だし、レイラにしても1度抱かれればアナタからガレスを求めるようになるわ、私のようにね』
「そんなに強烈なのかい、ニーナ?」
『ええ、たまらないわよ。きっとガレスの奴隷であることに幸せを感じるようになるわ』
「へぇ、そいつは楽しみだ」
『さて、もうすぐ日が暮れるが、とりあえず飯かな。夜はお前を抱くぞレイラ』
恭しく胸に手を沿えて答える
「マスターの御心のままに」




