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第26話 処遇(天使side)

コロナに感染して2日間完全にダウンしてました。まだ本調子ではないですが定期的に投稿します。

私に昇格アナウンスが届いた後、関係者数名で場所を移し、話し合いをすることになった。

No.103の処遇についてだろう。

メーテル連隊長はじめ、アーニャ大隊長、向こうのヤマト大隊長、私とNo.103だ。

ヤマト大隊長は普通の大天使。イケメン風な天使。うーん、説明に困るくらいに特徴がないという特徴を持った天使だ。 


さて、No.103はどうなるのやら。とりあえず私に火の粉がふりかからなけれは文句はないと思っていると、メーテル連隊長が話し始める。。。と言うか燃料投下する。


『まずはNo.4、昇級おめでとうございます。大天使への最速昇級記録を大幅に更新しましたね。私もアナタの上官として鼻が高いです』


「ありがとうございます」


『はぁ?昇級?まだ3ヶ月しか経ってないのにあり得ないでしょ!コイツが何か不正をしたに決まってるわ!』


と、まぁお約束通りNo.103が過剰に反応する。つーか、不正をしたのはアンタでしょうが。


『口を慎みなさい。

彼女の転生者は称号を二つ獲得しましたからね。その獲得特典により昇級しました。不正などではありません。

ですが、私としてもどのように称号を取得したか気になるところです。No.4、称号取得時の映像を映し出せますか?』


天使は自身の転生者のログを確認できるのだ。


「はい、先ほどの会議の時間帯くらいですね」


映像を映し出すと20人くらいに囲まれているガレスの姿があった。

この状況でレベル1のガレスが勝つの?一体どうやったのよ?

敵の内の1人がなにやらしゃべっている。神託があっただの何だの。こいつがNo.103の転生者ね。

さて、ここからかしら。

川村グッジョブ?誰よ川村って?

・・・なるほど、毒をばら撒いたのね、私の加護あってこその作戦だわ。

でも1人向かってくるわね。

うっわ、ギリギリじゃない。

所詮レベル1だから動きが悪いうえ攻撃が通じてないわね。

・・・あら、何度か攻撃を弾かれたあと相手の動きが止まったわ。魔弓士は矢に特殊効果を乗せることができるから何か仕込んでいたのね。

やるじゃない、アイツ。


映像が終わり、メーテル連隊長が拍手する

『大したものですね、レベル1にも関わらず、諦めずに戦い、ビンチを切り抜けた。

さて、No.103映像で田中という男が神託があったと語っていたしたね。まず、意図的に特定の者の殺害を指示することは禁じられています。

スキルの攻略法を示すのも禁じられています。誰が誰に恨みを持っているなどの情報を開示することも禁じられています。

アナタは一体いくつの罪を犯したのですか?

当然ながらアナタには罰を受けてもらいますが、何か言いたいことはありますか?』


No.103が諦めた様に口を開く。


『・・・ありません』


メーテル連隊長がこっちを向く。


『アナタは何か言いたいことはありますか?』


一応、礼を言っておこうかしら。

「あなたの転生者が、私の転生者 に殺されたおかげで昇級できたわ。ありがとうNo.103」


『クソがぁぁぁ!』


私に飛びかかろうとするバカをヤマト大隊長が素早く押さえつける。


『これ以上罪を犯すな。

大人しくしていろ』


まぁ、そうなるわね。

しっかしコイツどんな処分が下るのかしら?


『我がメーテル連隊からこんなにも早く昇級した者が出るのはうれしくありますが、片や不正を行った者も出るは情けなく思いますね。

さて処遇についてですが・・・』


これからのことを話すのか。その前にはっきりさせたいことがある。


「メーテル連隊長、この場で確認したいことがあるのですがよろしいですか?」


『なんですか?』


「私の転生者の情報は、私か、私の上官しか知り得ない情報です。しかしコイツ(No.103)はその情報を得て、私の転生者に刺客を差し向けた。

何故、情報を漏らしたのですが?


・・・アーニャ大隊長?」


いままで静観していたアーニャ大隊長が諦めたような表情で語り始める。


『気付いていたのね』


「誰に加護を与えたか、アナタにしか話していませんので」


『なるほとね。

そう、アタイが情報を提供した。理由はコイツと同じ。前回のアナタの転生者にアタイの転生者が殺されたからよ。赤ちゃんに転生した子でね、成長の過程を見てたから思い入れが強かったのさ』


「そうですか・・・申し訳ありません」


『謝らないでおくれよ。前回の試験のときアンタなりに何とかしようとしたのは知ってるし、アタイも気持の整理は出来ていると思ってた。思ってたんだけどねぇ、感情というのは厄介だね、ついつい魔が差しちまった』


しばしの静寂の後、メーテル連隊長が話し始める。


『やれやれ、我が連隊から不正を行った者が二人ですか、アーニャ大隊長の方は恐らく降格となるでしょう。ただ隊長に降格するにしても他の隊長や新たな大隊長の選定など調整が必要です。

No.103の方は本人からの聴取が必要ですね。その後罰を決定します

聴取はこれから私とヤマト大隊長で行います』


『ではこの場は解散としましょう』


・・・


「アーニャ大隊長」


『そんな辛気臭い面するんじゃないよ。もう終わったことさ』


「・・・そう、ですね」


『そうそう、アンタはあの転生者(ガレス)のおかげで昇級できたんだ、名前でも、決めてもらったらどうだい?』


「そうでしたね・・・アーニャ大隊長みたいな可愛い名前でもつけてもらいますよ、うおっ!」


ギリギリ躱せた。


『あ、悪い』


「大丈夫です。。。調子、戻ってきましたか?」


『フッ、ハハハハハ!

ああ、戻ってきたね、次同じこと言ったら容赦しないよ』


「わかってます。二度と言いませんよ」


アーニャ大隊長との関係は今後も変わることはないだろうと思うのであった。


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