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第23話 定期連絡会(天使side)

ハァ〜、行きたくない。

天軍第三師団メーテル連隊。

それが私が所属している部隊だ。

連隊名は連隊長の名前であることがほとんどだ。

そしてこのメーテル連隊長こそ、私のおかげで大天使(アークエンジェル)権天使(プリシンパリティ)になった天使。

だだの定期連絡会だから大人しくしてれば大丈夫だと思うけど、嫌味とか言われたらヤダなー


「バックレるか」


言った瞬間ガッチリ腕を掴まれた。


『本音が漏れているぞNo.4

アタイの目の前でいい度胸じゃないか』


このアマゾネスみたいな豪快な天使はアーニャ。ウチの大隊長で大天使

。とても面倒見がよい。

頼りになる存在だが、名前が可愛いと言うと拳が飛んでくるのが玉にキズだ。


「別にいいじゃないですか。下っ端の私が発言することなんてないですよ。いてもいなくても同じですって」


『メーテル連隊長のご指名だよ。試験中のヤツは全員連れてこいってな』


まじかー嫌な予感しかしないわ。

うん、やっぱり逃げよう!

・・・痛い、痛い、痛い。


『顔に出てるよ』


「わかりました。出ます、出ますよ」

あー、腕が握り潰されるかと思った。

徳の貯まり具合とか聞かれたら嫌だなー。ガレスはレベル上ままげる約束してくれたけど、まだ1のだし。他の転生者が頑張ってはいるけど3人しかいないからな。

まー適当に誤魔化すしかないわね。



ー 天軍第三師団ブリーフィングルーム ー


『これよりメーテル連隊の定期連絡会を始めます。

まずは各大隊から隊の活動報告を・・・』


いたって普通の会議ね。

でも、聞いてないと。メーテル連隊長に目をつけられているから隙を見せられないのよね。あ~めんどい。


 ・・・・・・


あれ?

No.103も出席してるみたいだけど、アイツ何ニヤついてるの?気持ち悪い。もしかして自分の転生者の様子でも見てるとか?

会議中に転生者の様子を覗き見してまーすってチクってやろうかしら。


なんて思っていたところメーテル連隊長が発言する。

『試験を受けている者たち、何かこの場で伝えることはありませんか?相談などでも構いませんよ。』


この澄ましたようなツラが嘘くさいのよねー。


「ポーン」


ん?個人アナウンス?


「アナタが管理している転生者ジュンゴが死亡しました。

アナタが管理している転生者は残り3人です」


「は?死んだ?」

ジュンゴは私が管理する4人の転生者の中で一番徳を稼いでいる稼ぎ頭だ。レベルは30を超えて、異世界の住人とパーティーを組んで、ダンジョン都市「ローナ」で順調に依頼をこなしていたはず。無茶するような性格ではないから安心していたのに・・・なぜ?


『あら〜、今、死んだって聞こえたけど、どうしたのかしら〜No.4さん?』


No.103か、こんな時にウザいことこの上ないわね、はっ倒してやろうかしら!


『死んだのは誰かしら?

ダンジョン都市の転生者かしら?

バスクの加護を与えた転生者かしら?』


な・・・に?

なぜ私の転生者の居場所を知っているのよ。まさかNo.103が転生者を使って殺させた?

更に問題なのは、私か、私の上官しか知り得ないはずの転生者の情報を知っているということ。

まずい、ガレスのヤツはレベル1。誰に襲われてもアウトじゃない。連絡しないと!


メーテル連隊長がNo.103の言葉を遮る。

『No.103、口を慎みなさい』


『No.4もどこに行くのですか?まだ会議中ですよ』


「神託を下しに行きます。今のコイツの発言から、コイツが私の転生者に刺客を差し向けた可能性が高い。危険を知らせないと」


『確証もなしに同僚を疑うとはアナタの上官として感心しませんね。とにかく座りなさい』


クッ、状況からみて上官がグルの可能性が高い・・・クソッ!

他の2人の転生者は生後3ヶ月の赤ちゃんだ。さすがにこの2人を殺すほど外道ではないと思いたい。


私が諦めて座ろうとしたとき、トチ狂ったかのようにNo.103が叫ぶ。


『はぁ?死んだ?私の転生者が?

とういうことよ!』


・・・え?

恐らくだけど、ガレスが襲われてるはずよね。まさか返り討ちにした?

・・・いやいやいや、あり得ないでしょ、あいつレベル1よ?


「ポーン」


個人アナウンスだ。


「アナタが管理する転生者ガレスが称号ジャイアントキリングを獲得しました。

称号特典により徳100000を獲得しました」


・・・はい?

返り討ちにした・・・でいいのよね。


目の前でNo.103が完全に我を忘れて叫びまくっている。


『何で私の転生者が殺されないといけないのよ!No.4の転生者は未だにレベル1なのに何で負けるのよ、役立たずがっ!しかも不意打ち耐性対策も教えたのに!

転生者に恨みを持つ奴らも教えたのになんで失敗してるのよ!』


コイツ大丈夫か?NGワード連発してるけど。

自分の転生者以外、レベルもスキルも把握できないのにガレスのレベルもスキルも把握してるようね。不正な方法で知ったと、今この場にいる天使は思うでしょう。

更に転生者を使っての犯罪の幇助も禁止。恨みを持ってるやつを教えたとか言ってるけど、ヤバいのではなかろうか。


「ピンポンパンポーン」


今度は何?全体アナウンス?


「約1800年振りに伝説級(レジェンドクラス)の称号一騎当千を獲得した転生者が現れました」


部屋全体がザワつく。

まさかと思うけど・・・


「ポーン」


きたよ、個人アナウンス。


「アナタが管理する転生者ガレスが伝説級(レジェンドクラス)の称号一騎当千を獲得しました。

称号特典により徳200000を獲得しました」


さすが伝説級(レジェンドクラス)ね、称号特典エグいわ。あれ?もしかして・・・


「ポーン」


「アナタの徳が規定量に達しました。天使から大天使に昇格します」



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