第18話 神託
オレは魔導具量販店で住み込みで働かせてもらってる。宿代節約できてとてもありがたい。
今日は薬品精製スキルの検証だ。
『ゴルァァァァ!ガレス!!』
「うぉっ、なんだ!?」
『なんだじゃないわよ!神託よ、し・ん・た・く!!!』
「・・・神々しさの欠片もない神託だな。お前らしいけど。どうした?」
『どうした?じゃないわよっ
なんでまだレベル1なのよ!』
「えー、モンスター怖いから」
『冒険者やめちまえ!!』
「いや、そもそも冒険者登録が義務化されてたし」
『そういえばそうだったわね。
前回の試験で私の転生者が暴れて以来、義務化されたんだった』
「お前のせいだったんか」
『色々仕方なかったの。いい奴だったのよ、本当に。それを周りの奴等がさー』
「愚痴はいいから用件を言え」
『いい加減レベルをあげなさい』
「分かった。上げる」
『・・・アンタが素直だと気持ち悪いわね』
「いろいろと準備が整ったてことさ」
『ふーん、じゃ期待してるわよ
そろそろナンバーズを抜けたいしね』
「ナンバーズってなんだ?」
『前に、また私には名前がないって言ったでしょ。だから今はナンバーで呼ばれてるの。名前が定まればナンバーズから抜ける。で、定期的に抜けたナンバーには別の天使が詰められる。』
「うん?もしかして番号が若いほど古参の天使だったりするのか?」
『そうなるわね』
「ふーん・・・」
『No.4よ』
「何も言ってねーたろ」
『アンタのことだから馬鹿にしようとしたでしょ?
そもそも他の天使から馬鹿にされてるから慣れてるわよ』
「天界は世知辛いのぉ」
『そうよ、だから私のために頑張りなさい』