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第12話 失敗(天使side)

天使の試験では10個の魂を転生出来る分の力が与えられる。

魂を10個転生させてもいいし、1つだけでもいい。1つの場合は加護を与えて強化出来る。魂5個分の力で最弱の加護を与えることでき、10個分全ての力を使うと特別にもう一段階上の加護を与えることができる。本来、大天使(アークエンジェル)が与える加護だ。

試験期間は30年。1年に3回神託を下すことが出来る。

30年の間に30万の徳を貯めれば天使から大天使(アークエンジェル)に階級が上がる。2〜3の転生者が30年間生き抜いてくれれば大天使(アークエンジェル)になれる感じだ。ちなみに権天使(プリシンパリティ)になるには300万必要。天使から権天使(プリシンパリティ)の2階級昇格はほとんどない。


約500年前、私は前回の試験において、ある男の魂を拾い上げて死の経緯を聞いてみた。将来を誓った幼馴染みの女性がいたが、彼女の親が勝手に良家の跡取りの息子との縁談決めたらしい。駆落ちの約束をして待ち合わせ場所に向かったが、来たのはガラの悪い男達。そいつらに殺されたとのことだった。

彼女の心を知りたいと思って死んだためか、取得したスキルは「サトリ」。心が読めるのだ。

私は心が読めるなら戦いでも有利だし、色々な場面で役立つと判断し、その男に魂10個分の力を注いだ。

転生直後は順調だった。しかし彼が成長し、悪意を持った人間が近づいてくるようになったあたりから状況が変わっていった。人の心が読めるからこそ悪意によって心を病んだ。

そして、人の心を読めることがバレると周りは彼を迫害し、殺そうとした。

しかし、成長した彼はそれを跳ね除ける力とスキルがあった。

つまり、彼を討伐しようとした数多くの騎士団員、冒険者が犠牲になったのだ。不本意なことに「シリアルキラー」という悪名系の称号を得てしまうほど人を殺した。

最終的に彼は殺されたわけだけど、彼が殺されて以降、転生者の冒険者登録の義務化とスキルの公開が推奨されるようになった。


ふーっ、今では苦い思い出だわ。

あの時の私のミスは神託によって彼の心を救えなかったこと。

そして、彼1人しか転生させなかったため、他の転生者に神託を下して彼の味方を作ることが出来なかったこと。

そして最も腹が立つミスは・・・彼を殺したのが、直属の上司が転生させた転生者だったてことよっ!

悪名系の称号の保持者を倒すと半端ない徳が手に入るのよ。彼を殺したことで大天使(アークエンジェル)から権天使(プリシンパリティ)に昇格。500年たった今でも「あなたのおかげで昇格できたわ〜」とか言ってきやがる。

だから今回の試験で絶対に見返してやる!・・・と意気込んで試験に挑んだんだけどさ〜

ハァ、あのバカ(ガレス)を異世界に送り出してから早1ヶ月・・・何であいつだけレベルが1なのよ!

どういうことよ!!

ちょっと数値を修正してます。

10年→30年に変更。

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