第10話 無双
今日は休日なので連投
異世界に転移して1ヶ月。
オレは今 ー
無双している!
「ありがとうございましたー!
またのお越しをお待ちしておりまーす!」
『お、ガレス君、また売れたの?
転生者は冒険者志向が強いからウチみたいな店売りの店員に合うか不安だったけど全く問題なかったみたいだね。君を雇って正解だったよ』
この気の良さそうなオッサンはダンダルダークさん。この魔道具量販店のオーナーだ。親しみをこめてダルさんと呼んでいる。
「昔取った杵柄というやつですよ。これでも前世では売り場の責任者を任されてましたから。
まだまだ売りますよ~」
『頼もしいね〜よろしく頼むよ』
「はい、任せてくたさい、ダルさん。」
そう、オレは今、前世の職とほぼ変わらない魔道具量販店に雇われ、前世の営業スキルを使って商品を売りまくってる。まさに無双状態なのだ!
レベルはまだ1だけどな!
川村の死を目の当たりにして安全を最優先する方針にしたわけだけど、ちょっとした誤算があった。
1ヶ月前に冒険者ギルドで受けた依頼、依頼票にこう書かれていた。
『魔道具量販店の販売員募集』
オレはお金を貯め風俗店に通って自身を強化しようと考えたわけだ。幸いこのバスクの街は王国で3番目に大きい都市。
情報収集したところ、それなりに風俗店はあるとのこと。
そして給料日だった2日前、給料を握りしめて風俗店に向かい、初めて夜の帝王を解放した!
スキル効果は抜群でプロ相手に無双した!
異世界無双しまくりだ!
(戦闘以外で)
そしてオレはスキル効果によって強化された!
その結果がこれだ。
【能力値】
力:50
耐久:50
俊敏:50
知力:50
精神:50
器用:50
魅力:50(+35)
運:50
ですよねー!
風俗嬢の能力値で魅力が一番高いのは当たり前か。
むしろ魅力が一番高くない風俗嬢に当たりたくないぞ。当たりたくはない!当たりたくはないが、それでは強化できない。
だから昨日、再チャレンジした。
店の黒服(店員)から、どんな娘が好みですか?と聞かれたとき「素早い娘」と謎回答をしてみたのだ!
結果は
魅力:50(+71)
ダメだった。
超高速フ〇ラを体験できただけだったよ・・・えがったなぁ。
他人の能力値は見たことないが、風俗嬢の魅力は350くらいか。
そう考えると、人族のトップクラスの美女は400〜500くらいかな。
どうでもいいか、そんな情報。
この1ヶ月、夜の帝王での強化だけを試していたわてはない。
冒険者ギルドの講習で戦闘力アップ系のスキルが生えないか確認してみた。
答えは"生える"だったが、それ相応の努力と時間が必要で即効性はない。
即効性はないものの、やらない理由はないので、弓と魔法の講習を受けている。近接戦闘?ごめん被る。
今のところスキルが生える気配はないが続けるつもりだ。
そうそう、毎日残念天使にも祈りを捧げている。きっとスズメの涙程度しか徳とやらは貯まらんと思うけど加護の強化のためだ、やらないよりはマシだろう。
オレ自身を強化する対策をもっと練らねば!