42 レベリングパワードスーツ
「さて、彼らは気に入ってくれるだろうか」
自分が開発した物を披露する時、この瞬間がいつも緊張する。
仲間内では好評だが、いざ発表すると世間とのズレがあり、思ってたほどの効果がでないことも
少なくなかった。
だが今回は違う。自信作だ。
ゲームが浸透したこの世界では間違いなくウケると確信している。
「大丈夫ですよ! いっぱい本を読みましたが、やっぱりみんな強くなりたいみたいですよ」
岡崎くんが得た知識でフォローする。私が読んだ流行りの本にもゲーム要素が多分に含まれていたので、
若い層のニーズにマッチしてるに違いない。
「そうか。岡崎くんのも作ってあげたいが、変身能力があるから特別製を作らないと不具合が生じる可能性が高い。もう少し待っていてくれ」
「ありがとうございます! あー、早く私もレベリングしたいなー。あ、でも自分のダンジョンで
レベリングするっていうのも変ですね」
「戦闘訓練はそういうものだよ。まあ気が進まないなら他のダンジョンを使っても構わない」
「わかりました!」
これから先、新しい仲間とダンジョンが増える予定だ。
運営側も一般冒険者になって互いのダンジョンに潜るのも悪くない。
む、ひらめいたぞ! ダンジョン攻略数によってレベリングパワードスーツの機能が追加されていくと
面白いのではないだろうか! 隠し部屋に改造できる装置を置くのも捨てがたい。
どちらにせよ開発魂が騒ぐ。
「父ちゃんの開発力もスゴイがキラリの案のおかげで味がでたのう」
「そうだね。レベリングパワードスーツは素材にモンスターのスライムを使っているのだが、当初の予定ではモンスターを倒して経験値を得ていく、内部的にはスライムの質を良くしていくシステムにするつもりだった。
そこに岡崎くんはモンスターの動力源である魔石を絡める提案をしてくれた。
魔石は金・赤・紫・青・黒と色を付け、金になるほどレアリティが高くなる。
そして魔石には二通りの使い道がある。一つ目はレベリングパワードスーツに使うとスーツが強くなる。
2つ目は買取所で換金できる。この2つの要素が冒険者に活力を与えることが出来る、と。
聞いた瞬間素晴らしいアイデアだとしびれたものだ」
やはり第一ダンジョンは基本の基本、ドが付くノーマルタイプにしてよかった。
下手に色気を出して構築すると、続く者たちのアイデアを潰すことになるからな。
私は異世界で凡作から傑作まで様々なダンジョンを作ってきた。
だからこの地球では若者に託すと決めている。存分に楽しんで欲しい。そして私を楽しませてくれ。
「いやいやいや~。そこまで言うなら開発費をもうちょっと安くしてくださいよ~。
コンビニで物を買う軽さで四千五百万円が消えて私もしびれましたよ。未だに実感が湧きません」
岡崎くんが困り顔で言う。それもそう。そんな大金を気にもせず使ってしまう子供がいたら恐ろしい。
岡崎くんは失敗を悔やみ、何がいけなかったかを思考し、事前に値段を聞くようになった。
「一応は値引き価格だし、要望通りの物を提供した。不満があるようなら撤去するが?」
「いえッすみません!! 満足してますッッ! ありがとうございます!!
あー! 見てください、彼らが読み終えたようですよ!」
彼女は忙しい忙しいと口に出し話を逸らした。
さて、私も反応が見たいからな。モニターに目を戻そう。
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