100年前の大戦編1 大魔王エタール
過去編が始まります。
それは100年も昔の話……遠い遠い昔の話……
中央大陸セントラルの人族同盟軍は、ウエスタン大陸の王様連盟の援軍を得て、大魔王軍とセントラル中央平原にて激突した。三日三晩に渡り激戦が続くも終わりは見えなかった。
「……よく来たな……勇者ナイトとその仲間達よ……」人と変わらぬ姿の魔族の男が立ち上がり勇者達を迎えた。表情は暗い。
「貴様が大魔王エタールか?大将が決戦の場に赴かずに城に残るとはな」ナイトは剣を構えながら前に出る。
「そうね。みんなに決戦の場を任せて、私達だけ大魔王城に来るなんてね。みんなが心配だから、チャッチャッと片付けていいかしら」賢者リヤがナイトの横に出た。
「いきなりじゃが、儂の大魔法で消滅して貰うぞい!」黒いローブを着た老人が杖を高く掲げる。
「待て……貴様は誰だ?」
エタールが静かに老人に問うた。
「儂は大魔導士ニトラル。攻撃魔法に関しては世界一の魔導士じゃわい」
「そうか……では一応セーブをしておくか……」
エタールは空中に小さな魔法陣を描いた。
「よし。いつでも来るが良い……」
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同時刻 セントラル中央平原 中央部
「魔族の抵抗が弱くなったな」白銀の鎧を見に纏った白髪の男が呟いた。周囲には大量の魔族の死体があった。
「騎士王様。ナイト達がエタールとの戦いを始めたようですぞ。魔族達にかけられた補助呪文が弱まっておりまする」メガネをかけた壮年の魔法剣士が騎士王の元に駆け寄る。
「そうか。ではもう一踏ん張りするか」
「はっ!!」
騎士王と従者は敵の最も多い箇所に突撃した……
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大魔王の間でエタールは血塗れで立ち尽くしていた。
「トドメだ、エタール」ナイトは剣を高く掲げて、振り下ろした。
「ロード……」
エタールは小さな声で呟いた……
「……よく来たな……勇者ナイトとその仲間達よ……」人と変わらぬ姿の魔族の男が立ち上がり勇者達を迎えた。
「貴様が大魔王エタールか?大将が決戦の場に赴かずに城に残るとはな」ナイトは剣を構えながら前に出る。
「そうね。みんなに決戦の場を任せて私達だけ大魔王城に来るなんてね。みんなが心配だから、チャッチャッと片付けていいかしら」賢者リヤがナイトの横に出た。
「ちょ、ちょっと待つんじゃ。儂、さっきからこの掛け合いを繰り返している気がするんじゃけど」
「ん??」
「え??」
ナイトとリヤが顔を見合わせる。
「儂は、この掛け合いを10回以上繰り返している気がするんじゃわい」
「……リセマラだ……召喚が上手くいかんのでな……」
「リセマラ?」
ナイトが問いただす。
「……こちらの話だ……さぁ、本気で来るが良い……バトルポイントを寄越すが良い……」
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セントラル中央平原 北端
「なっ、なんだ。あれは!!」
その不気味な扉に最初に気が付いたのは、傷つき仰向けに倒れていた兵士だった。頭上遥か高い空に、巨大な扉がいきなり現れたのだ。
いきなり巨大な黒い影が地上に現れて、頭上を見上げる兵士達。すると扉がゆっくりと開き始め、 そこからスケルトンの兵士が頭を出した。大きさは普通た。
スケルトンの兵士は押し出されるように、扉から押し出されて、100mはあろうと思われる高度から落下。
ひ
ゅ
I
I
I
I
ん
ガシャン
破壊された。
「……」
見守っていた兵士達は戦いに戻った。
「騎士王!!」
光り輝く弓を持ったエルフの若い戦士が、騎士王の元に駆け寄る。
「どうしたリアム殿」
「先程、空高くに召喚門が現れました。現れたのはスケルトンの兵士で、落下して自壊してしまいましたが……」
「何者か……恐らく大魔王が、この戦場に強力なモンスターを召喚しようとしているという事か」
「はい」
「騎士王様!兄上!」
2人の元に黒い剣を持った小柄なエルフの剣士が走ってくる。
「どうしたウィッテ?」
エルフの若き長リアムは弟に話を促した。
「あれを!!」
ウィッテが南の空を指差すと、不気味な巨大な門が開きつつあった。
扉から巨大なスケルトンが頭を出した。頭だけで2mはありそうだ。メガネを掛けた従者が前に出て口を開く。
「あれは、あれはまさか……ビック スケルトン」
「なんじゃそれは?」
「はい。通常のスケルトンの10倍の大きさで10倍の強さのスケルトンです」
「微妙じゃな……」
「はい」
ひ
ゅ
I
I
I
I
ん
ガシャン
「……」
今後は週2回の投稿予定です。
月曜から木曜で1回
金曜から日曜で1回
を予定しております。
今後とも宜しくお願い致します。