決戦 ネタギーレン編1
ワイ達は【ネタギーレン城】駅で降りたんや。列車に乗って、駅弁を食ってただけやから体調管理も万全やで。
「立派なお城ですね。王様連盟の本部より立派です。」ココはんが先頭に立って進むと、すぐに門番が出て来た。
「何者だ。ここは魔軍総督ネタギーレン様の城。用の無い者は立ち去りなさい。」中身が空洞の鎧の騎士2体が前を塞ぐ。
ワイは前にスッと出る。相棒のホワイティも一緒や。
「ワイ達は、ウルフン&ホワイティ&テツコ&ココ&ミーネっちゅーもんや。」
「違います。&は必要ありません。私達は王様連盟の使者として参りました。ネタギーレン様にお取り次ぎ頂けますか。」ココは訂正する。
「わかりました。今、確認を取りますのでお待ち頂けますか?」
「はい。お願い致します。」
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「いつまで待たせるんや?もう10分は過ぎているで。時は金なりなんやで。」
「まぁまぁ、ウルフンさん。急に来たのは我々ですから。」ココはんが抑えに回ってくる。
「そーや、ホワイティはん。ワイには長年の夢があったんや。ホワイティはんと一緒なら叶える事が出来るかも知れんのや……」
ワイはホワイティはんにヒソヒソと計画を伝えたんや。
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「ウフフフフ〜」
ワイはホワイティはんに空高く浮いてもらって巨大なブランコを作ってもらったんや。お城より高いブランコなんやで。最高や!!
「ウフフフフ〜」
ワイは小さくなったみんなを見下ろすんや。
ん?なんかみんな入口に入っていくで。
「ちょ、ちょっと待って欲しいんや〜」
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「酷いでみんな。ワイを置いていくなんて!」
「ウルフンさんが楽しそうに「ウフフフフ〜」とか言っているから悪いかなと思いまして。」
「ウルフンさん、すごいニヤニヤしていたもんね〜」
「すまへん、すまへん。ホワイティはんと親睦を深めていたんや。ワイとホワイティはんなら、アンビリーバブルなワイヤーアクションも可能なんやで。」
「こちらでこざいます。」鎧の騎士が扉を開けて、ワイ達は謁見の間に入ったんや。
謁見の間の正面には、階段があり豪華な椅子があって妙齢の美しい黒髪の女性が座っていた。
ココ達は謁見の為に赤い絨毯の上を進んでいく。両サイドには様々なモンスターが並んでいた。
「よく来ましたね。王様連盟の使者との事ですが、どのようなご用件でしょうか?」
「はい。親書を用意して参りました。どうぞ。」
副官らしい魔族が親書を受け取って、ネタギーレンに渡す。ネタギーレンは一瞥する。
「……セントラルに侵攻するので、妾と和睦したいか……」
「はい。ネタギーレン様は今までの総督に比べて、争いを好んでいないご様子。出来たらお味方頂けたらありがたいのですが。」ココが堂々と答える。
「我が城で大した勇気だ。たった5人で何が出来ると言うのだ。妾は魔軍総督ネタギーレン。大魔王様に絶対の忠誠を誓う者よ。」
ワイとホワイティがスッと前に出る。
「ちょい待ち。ワイとホワイティの最強コンビの前では、勝ち目は無いで。タウラーはんみたいになってしまうで。」
「狼男か……貴方は男性のようね。妾の前に男性が来れない真の理由を知らなかったようね。」
「なんやて??」
「妾の前でひれ伏しなさい。魅了」
「な……」
「ウルフンさん!!」
「ウルフンさん!!」
「ウルフンさん!!」
女性陣が叫ぶ。
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「ワ、ワイはウルフン。けむくじゃらにしか興味のない男や……」
ホッとする女性陣。
「ウフフ、大した男ね。気に入ったわ。実はテッドorアライブの一員である貴方の事は良く知っているの。
貴方の夢を叶えて上げるのはどうかしら?」
「ワイの夢……まさか巨大なシーソーで奥さん、子供達と楽しむことか!!」
「それは知らないし…危ないし、出来ない」
「そうなんか……残念や。」
「貴方とホワイティさんの大好きな物を、お風呂で楽しむのはいかがかしら」
「エ、エロなのウルフンさん?ホワイティ?」ミーネはんが真っ赤な顔で聞いてくる。
「違うわ。もっと素晴らしい事。カリカリ風呂よ。」
「な、な、な、何やて〜!!」
ワイの口からヨダレが溢れだす。
ヤバイ。ウルフンさんがヤバイ。3人はそう思った。