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世界を超えて編3

ここまで読んで頂きまして、本当にありがとうございます。

「ウルフン行商記はDランクの2770点です。」


「うーん…今までよりは良いですけど。Dランクからは抜けられない、微妙ですね。」エイマさんは困り顔になってしまった。


「ダメですじゃ」ばぁやが前に出る。


「ばぁやのは【ばぁやと猫】ですじゃ。


「ニャア」


「ハイハイ。これで決定ですじゃ」


「ちょ、ちょっと待って。【ばぁやと猫】だと読者が勘違いしちゃうから。」


 みんなが俺に注目する。



「ばぁやとの猫の、ほんわかする話を求めて来たら、覆面(かぶ)されて詐欺師にあったみたいな話になっちゃうから」被害者の俺は注意を促す。


「ばぁやと猫はDランク1281点です。」助手から報告が入る。


「ばぁやと猫がいいですじゃ」


「【詐欺師ばぁやは猫を引き連れ無双する。覆面被せてウッヒッヒ】とかじゃないとタイトル詐欺になっちゃうって」


「さ、詐欺師ばぁやはCランク3018点、現在のところ一番です。」


「決定かな?」ノーミズ博士がニヤリと笑う。


「ばぁやは詐欺師では無いですじゃ。でも仕方ないですじゃ。そのタイトルでも構わないですじゃ。」


「ちょっと待って。そんなタイトルで出したら本編のイメージも悪くなるから。短編出さない方がマシだから。」


 スッと青い影が立ち上がる。


「そうや。ばぁやはターンエンドや。ワイのターンや。ワイは【ウルフン行商記〜狼男なんで顔が怖いのは勘弁して下さい〜】を異世界恋愛にジャンル変更や!!」


「なっ、何だと」皆がウルフンに注目する。


「こ、これは!!」助手のジョーシュが驚きの声を上げる。


 ビビビビビビビビーッ!!機械から警報音が鳴り響く。

「3000突破…」

「4000突破…」

「ウ、ウルフン行商記がBランクの5072点に大幅にアップしました。」


「ほら、見い。みんなワイの禁断の愛が見たいんや。でも駄目や。ワイはけむくじゃら以外には興味がないんや。それに奥さんも子供もおっての。はぐれ狼 純情派なんや」


「こ、これは!!」ジョーシュが再び驚きの声を上げる。


「【はぐれ狼 純情派〜けむくじゃら以外興味ありません〜】Dランク2019ポイント、大幅にポイントダウンです」


「な、なんやて。みんなワイのドロドロの恋愛が見たいんか?ワイには奥さんと子供が…、しかし世界を救う為には…、いや駄目や、いやしかし…」


「ニャア」


「はいはい。ばぁやも異世界恋愛にジャンル変更しますのですじゃ」


「詐欺師ばぁやは異世界恋愛でCランク3437点です。」


「む…無念ですじゃ」


「ワ、ワイの勝ちやな。」


「いや、ここまで戦っただけで見事じゃないか。ばぁやと猫を拍手で送ろうじゃないか。」ライルが立ち上がって主張する。


 パチパチ…

 パチパチパチパチパチパチパチパチ


 ばぁやは猫と一緒に帰っていった。


 ビーッ、ビーッ、ビーッ!!

 機械から先ほどとは違う警報音が鳴り響く。


「どうした?ジョーシュ君!!」


「こ、これは世界に魔力が、魔力が流れ込んで来ています。世界は、世界は救われます!!」


「なんやて?ワイはまだ世界線を超えてへんで?これからなんやで。」


「あぁっ…」エイマさんが急に頭を抱えて苦しみだした。聖女ココがエイマさんの元に向かって、回復呪文をかける。


「ありがとうございます。もう大丈夫ですよ。ココさん。…星屑の巫女さまより新たなる啓示を受け取りました。」


 皆がエイマさんに注目する。


「とても強い想いを1件確認。そしてナーロウへの繋がりが1件増えて2件となりました。ありがとうございます。本当にありがとうございます。」エイマさんは泣いていた…


 メガネ君は周りを見渡して立ち上がる。そして号令をかける。「起立!!」


 ガタッ、ガタッ、全員が立ち上がる。


「礼!!」


「ありがとうございました!!」全員が声を合わせてお礼を言う。


「着席!!」そして皆が着席した。泣いている人がいる。笑っている人がいる。でも、みんな嬉しそうだ。


「でも、どうして世界線を超える前にポイントが増えたんだろう?」俺はつい本音を漏らす。


「多分ですけど、よく見てくださっている読者様に、共感を持ってもらえる事があったんじゃないでしょうか?」ブービーが俺に答える。


「そうだね。おそらく序盤のテッド君とアライブ君が活躍していないとか、タイトルに問題があって幅広い人に見てもらっていないとか、この世界を終わらせるのは残念だとか、思ってくれる読者様がいたんじゃないのかな。」メガネ君がしみじみと言う。


「もしかしたら私のようにSF好きの読者様かも知れないな。」ノーミズ博士がサラッと話に入り込む。


「ニャア」


ふと見ると、いつの間にか猫とばぁやが戻って来ていた。「ばぁやと猫のファンかもしれないのですじゃ」

 ばぁやと猫も良い味を出してるけど、ファンじゃないだろう。俺はそう思う。違ったらごめんなさい。


「みんなが最善を尽くした。そう言う事じゃないかな。」ライルが締めくくる。


「ところで【ウルフン行商記〜狼男なんで顔が怖いのは勘弁して下さい〜】はどうするんや?ワイは準備万端やで。」


「それなのですが、実はこの星の別の大陸から、我々の知らぬ方達もタンペーン世界に転移されていたみたいなのです。」エイマさんがウルフンに答える。


「そうか。本当にみんなが頑張ったんだな。」俺はしみじみと見知らぬ勇者達に想いを馳せる。


「はい。その方達の活躍も大きいと思います。それでウルフンさん、貴方は明日タンペーン世界に転移して欲しいとの事です。」


「あんまり、タンペーン世界に転移し過ぎると逆効果になってしまうんじゃないんですか?」


「はい。その恐れはあります。しかしウルフンさんが⚫️⚫️化する為には、転移して戻ってくるしかないとの事です。」


「⚫️⚫️化?」俺は復唱する。


「はい⚫️⚫️化です。魔王ネタギーレンの干渉を打ち破るには、ウルフンさんが⚫️⚫️化するしかないとの啓示が出ております。」


「なんや、なんや。ワイが遂にスーパーウルフン化するんか?それでネタギーレンはんをぶっ倒すんやろ。」


「⚫️⚫️化が何を意味するのかはわかりませんが、ネタギーレンの干渉を打ち破るには必要のようです。」


「わかったで、ワイに任せとき。タンペーン世界に転移してから戻って来て、必ずネギチャーハンの干渉を打ち破ってやるさかいに」


ウルフンはタンペーン世界へ転移する事になった。



初のポイントを頂き、またブックマークが1件増えました。本当にありがとうございます。大魔王エタールに負けないように頑張ります。



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