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魔法カードゲーム編4

「私のターンだね。そろそろ勝負を決めさせてもらおうか。聖女ココは天極攻撃力10倍をカシューとアーモンに掛ける。そしてカシューとアーモンはモビーとブービーにアタック!!」


 魔法映像で戦闘が開始する。

「天極攻撃力10倍 」聖女ココがカシューとアーモンにバフをかけた。


「ウォオオオオ!!」

「ウォオオオオ!!」


 カシューがモビーに、アーモンがブービーに攻撃をする。


「10倍旋風剣(せんぷうけん)!!」

「10倍大鎚激(だいついげき)!!」


 ガシュ!!

 ズドーン!!


 カシューの10倍旋風剣がモビーの短剣を叩き折り、そのまま胴体にダメージを与える。


「くっ!!」大ダメージを受けて片膝をつくモビー。


 アーモンの10倍大鎚撃は、ガードごとブービーを叩き飛ばして、奥にいたアライブに激突させた。


 ガンっ!!


 ブービーとアライブに大ダメージを与える。


「おーっと、今のターンでウォレン君チームは大ダメージだ。これでは次のメガネ君のターンで勝負は決まってしまうぞーっ!!」


 観客席の3人、


「先生、テッドorアライブがボロボロですね 」


「うーん。このままでは負けてしまいそうですね 」


「いや、僕たちテッドorアライブは何度も奇跡の逆転を起こして来たんだ…今回もきっと何とかなるさ 」




 舞台ではウォレン少年が、右手に持ったカードを高く掲げて高らかに告げる。


「僕のターン!!Sランクアイテム メガネ君のメガネをモビーに装備 」


 モビーは知的な雰囲気になった。


 しかし、


 度の合わないメガネをつけたモビーは、頭を抱えてフラフラし始めた。偏頭痛が発生した。


「ふふふ、メガネ君のメガネは知力を大幅に上昇させるが、度の合わないメガネでは偏頭痛で身動きが取れない 」


 観客は静まり返ってピスタチオの話を聞いている。


「英雄テッドはシュラオンと女性の前では役に立たない。他の3人は既に大ダメージ。こちらのチームはほぼノーダメージだ 」


 ピスタチオはウォレン少年を見つめて告げる。


「降参しなさい。ゲームとは言え、英雄パーティ テッドorアライブの惨めな姿は見たくない 」


 観衆は静まり帰り成り行きを見守る。


 ウォレン少年は鬼気迫る表情で睨み返す。

「テッドorアライブは負けはしない。たとえ敵が誰であれ、負ける事は無いんだーっ!!」


 ウォレン少年は高らかに叫び、クライマックス音楽スタートのボタンを押す。


 クライマックスの音楽が流れ始めた。


「Sランク装備をしたSランク英雄、テッド、アライブ、モビーの3人を生贄に……」


「生贄??」テッドが驚愕してウォレン少年を見る。


「いでよ!!極炎の支配者、極炎の竜王よ!!」


 世界が暗黒に染まり、暗雲の中から超巨大な竜王が現れる。


「竜王様の特殊効果!召喚即攻撃を発動!!」


 ウォオオオオオオオオオ!!歓声が上がる。


「食らえ!!灼熱のファイヤーストリーム!!!!」


 竜王の炎はピスタチオチームを包み込んで勝負は決した。


 ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!大観衆の絶叫がいつまでも響き続けた。


 アライブ「……」

 モビー「……」

 ブービー「……」


 ・

 ・

 ・

 ウォレンチームは勝利して、勇者ランドのプレオープンへの招待券を獲得した。


 テッドorアライブの4人はゲームには勝ったものの、何故か惨めな気分だった……


 ・

 ・

 ・

「メガネ様……」


「なんだい?ピスタチオ君 」


「なぜ、ご自身を緊急召喚して「チョット待ったーっ」の特殊能力を使わなかったのですか?」


「いや、竜王様が最後に全部持っていく展開はドラゴンラブ的には勝利だからね 」


「しかし……」


「まぁ、良いじゃない。ゲームの目的は勇者のアピールと、楽しんでもらう事なんだから 」


「プロマイドの割合の調整権はいかが致します?」


「市場が決めてくれるんじゃないかな。それより、勇者ランドの準備はどうだい?」


「そ……それは 」


「君には期待しているんだ。抱腹絶倒な勇者ランドを楽しみにしているよ 」


 勇者で抱腹絶倒って…どう考えても私向きの仕事では無いだろう、と苦悩するピスタチオ ナッツであった。




次回から、「骨董品屋から始まる異次元生活編」が始まります。

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