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魔法カードゲーム編2

 ウォレン少年vsピスタチオ ナッツの戦いは、王国スタジアムの大観衆の中で開催される事となった。主催はもちろんドラゴンラブ商会である。


「さぁ、大観衆の皆様、まもなく 勇者王 エキシビション タッグマッチが始まります 」シルクハットを被った司会者が案内を始める。


 ウォオオオオ!!


「さぁ、左サイドから入場して来ましたのは、ウォレン少年チーム。パートナーは英雄テッドだーっ!!」


 ウォオオオオオオオオ!!


「引き続きまして、右サイドから入場はピスタチオチーム。パートナーは・・・ド、ド、ドラゴンラブ商会会長のメガネ君だーっ!!」


 ウォオオオオオオオオオオオオ!!


「どぅ思う。ブービー?」アライブが問う。


「うーん。普通に考えればピスタチオチームの方が優位に思えますね。ウォレン少年とメガネ君が互角として、リーダーがピスタチオさんに勝てるとは考えにくいですね 」


「でも運要素があるゲームで、リーダーも異常に悪運が強いからね。面白くなるかも知れないよ 」


「確かに……それは楽しみですね。お、そろそろ始まるようですよ 」


「それでは、ルールを説明させて頂きます。まず今回は1本勝負。泣いても笑っても1回限りの1本勝負でございます 」司会者がルールの説明を始める。


「また各人のデッキの持ち札は10枚。1ターンで使えるのは原則3枚、もしくは行動3回分まで。使用した枚数分だけ補充されます。

 勇者は早い者勝ちで何人でも召喚出来ますが、チーム合計で5人戦闘不能になった時点で敗北です 」


「早い者勝ちで何人でも?」モビーが疑問を呟く。


「1人の勇者、例えばテッドは1ゲームに1人しか参加出来ないので早い者勝ちになりますが、違う勇者なら何人でも召喚出来ます。ただし5人戦闘不能になったら失格なので、多く呼べばいい訳ではありません 」とブービーが解説する。


 司会者は話を進める。


「また今回は新しく導入されました紳士ルールを適用させて頂きます。その為に女性勇者の召喚は、1チーム1名限りとさせて頂きます 」


「第1ターンのみ準備ターンとして相手方への攻撃は不可となります。細かいルールは、都度、観客の皆様に説明させて頂きたいと思います 」


「それでは代表が前に出て来て、先行を決めるジャンケンをお願いします 」


 ピスタチオとウォレン少年が前に出て来る。


「ジャンケンボン 」


「ピスタチオ ナッツ氏がグー、ウォレン少年がチョキの為、ピスタチオチームの先行です 」


「それでは1本目、開始!!」



「メガネ様、私から行かせて頂きます。 私のターン。戦士アーモン、聖女ココを召喚。聖女ココが天極補助魔法 防御力10倍をアーモンにかけてターンエンド 」


「次はウォレン少年チーム、お願いします 」司会者が行動を促す。


「僕のターン!! 英雄テッドを召喚。Sランクアイテムのブルーコンタクトを使用!!」ウォレン少年が雄叫びを上げる。


 ウォオオオオ!!騒めく観衆。


「いでよ!!ブルーアイズ イケメン テッド!!」


 ウォオオオオオオオオオオオオオオオ!!


「更に尻から極炎獄龍波の準備をしてターンエンド」


 ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!



 観客席のテッドorアライブの3人は予想以上の盛り上がりにビックリしていた。


「凄い大歓声ですね。先生 」モビーはビックリを隠せない。


「そうですね。ウォレン君が1ターン目から勝負を決めに来たので、皆さんビックリしてますね 」


「ブルーアイズは、全ての能力が大幅に上昇するからね。下手をすると次のターンで決まるからね 」とアライブ。


「でも次はメガネ君のターンですからね。何を出して来るのやら 」



 舞台は戦いに戻り、メガネ君のターン。


「僕のターンだね。魔法剣士シュラオンと魔法拳士モヒー・カーンを召喚。シュラオンの特殊能力「うぬの攻撃は効かぬ、効かぬ訳があるのだ 」を発動してターンエンド」


「オォーッといきなりシュラオンでテッド潰しが来たー!!」司会者が絶叫する。


「次はリーダーの番だね 」とアライブ。


「俺のターン!!極炎の魔術師ミーネさんと、不屈のモンク アンジーを召喚。ミーネさんが極炎獄龍波の準備をしてターンエンド!!」


 ウォオオオオオオオオオオオ!!!




 再び舞台は移り観客席の3人。


「なかなか面白い展開ですね。先攻のピスタチオチームが守備を固めて、後攻のウォレン少年チームが攻撃準備を進めるという 」


「リーダーもなかなか堂に入っているね 」


「次のターンから攻撃可能なんですよね。ただ「リーダーが丸焼きになる」みたいな過激なバトル映像は見たくないです……」


「大丈夫ですよ、ブービー君。子供でも楽しめる様に、勇者同士の教練という設定のゲームになっていますので 」


「2ターン目が始まるよ 」アライブが二人の注意を引き戻す。



 舞台は2ターン目に、

「私のターン。ナッツの王様、剣士カシューを召喚。カシューとアーモンで、爆炎の魔術師ミーネに攻撃。」ピスタチオが手順を回す。


 魔法立体映像でバトルが始まる。セリフ付きだ。


「くらえ!旋風剣!!」

「いくぞ!大鎚(おおづち)の一撃!!」

 呪文の詠唱中で動けないミーネ。


 ズバッ!!

 ドーン!!


 攻撃が決まると思った瞬間、アンジーが間に入りこんで、身代わりとなった。


「おーっと!不屈のモンク アンジーが爆炎の魔術師ミーネの身代わりとなったーっ!!しかしアンジーのライフポイントは尽きてしまった〜!!」


 "ピスタチオチーム残り5人 対 ウォレン少年チーム残り4人"と魔法掲示板に表示される。


「僕のターン!疾風の盗賊アライブを召喚。Sランクアイテム オリハルコンソードを装備!!」


 ウォオオオオ!!


 いでよ!!疾風の英雄!!オリハルコン アライブ!!」


 オリハルコン アライブが現れる。


「そして英雄テッドは、極炎獄龍波で戦士アーモンと聖女ココにアタック!!」


 再び魔法映像によるバトルが始まった。


 英雄テッドが尻を向けて極炎獄龍波を放つ瞬間、聖女ココが前に出た。恥ずかしくなったテッドは獄龍を尻に収める。


 そしてターンエンド。


「先生、今のは何ですか?」


「リーダーは純真ですからね。女性にお尻を向けて、獄龍波を出すなんて恥ずかしくて出来ないと……リアルな設定です 」


「でも先生、そうするとリーダーは……」


「そう。役立たずです 」




すみません。1日1回投稿は継続しますが、明日から時間は未定とさせて頂きます。たぶん朝か昼がメインになると思います。今後とも読んで頂けると嬉しいので、何とぞ宜しくお願い致します。

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