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テッドの使徒編13

「『「『「キュードラ!! 」』」』


 日傘を差したキュードラは優雅に一礼した。


「ご機嫌よう、皆さん。素晴らしい戦いぶりでしたね。フォージュリーさんの全開状態を倒すとは大金星ですよ 」


 キュードラの横からゴーレム1号とヴァンパイアハンターハンターQが現れる。


「ふふふ、そんなに怯えなくても大丈夫ですよ。私達は戦いに来たわけではありません 」


「戦いに来たわけではない……どういう事だ? 」

 キュードラを睨みつけるテミュジン。


「うふふ、こんなに離れていてはヒソヒソ話もできませんね。ゴーレム1号さん、Qさん、あれを行きますよ!」


「はっ!! 」

「オウ!! 」


 日傘を広げるゴーレム1号とヴァンパイアハンターハンターQ。


「『「とうっ!!」』」


 崖から飛び降りるキュードラ達。開いた日傘にぶら下がりゆっくりと降下していくつもりだった。


 バキッ


「えっ? 」

 青ざめるキュードラ。


 ヒューン


 ドカン!!


 地面に激突するキュードラ達。地面に穴が空き黙々とした土煙りが舞い上がった。


 ・

 ・

 ・

 ・


 穴から出て来たキュードラは、埃を払って何食わぬ顔で語り出した。その身体中がボロボロだ。


「エ、エタール様の危機が近づいています。使い魔の報告によると、ミズガルノズの大蛇が脱皮したとの事です」


「脱皮? 」


「はい、脱皮してミズガルノズの賢蛇に進化したとの事です。膨大な魔力を使いこなす賢い大蛇。奴はエタール様の制御が効いておらず、元の世界に戻す事が出来ないそうなのです 」


「なんやて!! 」


「しかもリセマラの魔法にバグ魔法を組み込んでエラーを起こされてしまった 」


「どういう事なの? 」


「リセマラの魔法も効かないということです。すなわちミズガルノズの賢蛇を誰も制御できない 」


「…… 」


「しかし、3人の尻火ボーイによるドラゴニカルストームによって賢蛇も大ダメージを受けているとの事……今しかチャンスはありません…… 」


「尻火……テッドはん達かいな…… 」


「私達はこれよりミズガルノズの賢蛇を倒しに参ります。もし希望されるならご一緒させてあげても構いませんよ 」


 キュードラが皆を見渡し、テピュアの元で視線が止まった。真っ直ぐに見返すテピュア。


「行こう……国を……いや……世界を守る為…… 」


「無茶だ!!テピュア……いや、テッドの使徒は俺を除いて、皆半死半生だ 」

 テミュジンがテピュアを引き戻そうとするが、テピュアは動かない。


「ふふふ、テッドの使徒さん達は充分すぎる仕事をしていますからね。休んで頂いて結構ですよ 」


「そうや!!テピュアはんも、テッドの使徒はん達も身体を回復させるのが先や 」



 キュードラの視線がウルフンに向いた。

「ウフフ、貴方が噂のウルフンさんですね。貴方の『なんやて斬り 』なら賢蛇にダメージを与えられるかも知れませね 」


 ウルフンは小さく首を振った。


「ワイのスキュポスは完全に壊れてしまったんや。スキュポス2号が出来るまでは『なんやて斬り』は無理なんや…… 」


「そうですか……残念ですね。貴方の『なんやて斬り」と私の『血の大鎚(ブラッディハンマー)』のコンビネーションならばと思ったのですが…… 」


「それでも私達も行くわ 」

 颯爽と現れるグレティ姫とブレインマッスルウィザーズ。


「姫はん!! 」

「グレティ…… 」


「テピュア兄様、兄様達、テッドの使徒は王国を守る盾。あとは私達、王国を守る剣『頭は戦士(ブレインマッスル)身体は軍師部隊(ウィザーズ)に任せて 」


「ふふふ、ありがとうございます。賢蛇とやらは眷属を召喚して守りを固めている様子……

 今は少しでも戦力が欲しいのです 」


「賢蛇とやらを倒すために、今だけは協力するわ 」


 握手をするキュードラとグレティ。


「わかりました、では始めましょう。キュードランド1号作戦、またの名を……キュードランド落とし 」


 ・

 ・

 ・

 ・

 城壁地帯にて


「ぐぁあぁあ…… 」

 戦士アーモンがミズガルノズのアマガエルの蹴りを受けて吹っ飛んだ。追撃とばかりに舌を伸ばすアマガエル。


「アーモン!! 」


 皆の叫び声の中で、瀕死のアーモンの前に立つメガネ君。舌を手で思い切り弾き飛ばした。


「仕方ない!!竜化する 」



「ちょっと待つんだな!! 」


 現れた8匹のワータヌキ。


「大魔王軍 特務部隊 副長 ポン吉!! 」

 ポン吉が前に出る。


「大魔王軍 特務部隊 2番隊隊長 ポン二郎!! 。宜しくね 」

 ほっそりとしたワータヌキが前に立つ。


「同じく、3番隊隊長 ポンゾウだ 」

 ポン吉の頭の上に飛び乗ったポンゾウ、必死に振り落とそうとするポン吉。


「同じく、4番隊隊長 ポン四郎!! 」

 剣を構えるポン四郎。


「……ポン五郎 」

 目を瞑って薄ら笑いのポン五郎。


「ポン、ポン、ポポ、ポン、ポン六です!! 」

 踊りながら現れるポン六。


「7番隊隊長……ポン七郎っす 」


「我輩が大魔王軍 特務部隊 8番隊隊長 綿貫ポン八であ〜る!! 」


「『「『八人揃ってポン吉エイト!! 」』」』





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