テッドの使徒編9
グレートグレティ艦橋
「なんやなんや、究極のカレーと至高のうどんが出てきたで、何がどうなるんや? 」
皆の注目がグレティ姫に集まる。
「わからないわ。シリアスな話をしながら出してきたから、変な技では無いと思うけど……」
「赤いテッドと黄色のテッドってどんな性格なんや 」
「へ、へ……面白いおじさん……かしら」
「な、なんかとんでもない事になる気がするで…… 」
キュードランド入口前
「『究極至高料理魔法!!カレーうどん玉!! 」』
フォージュリーの上空でカレー玉とうどん玉が合体して混じり合う。
「愚かなり人間、どんな技かは知りませんが、食べなければ意味は無い。私は口を閉じてます 」
むんずと口を閉じるフォージュリー。
「僕を忘れないで!! 」
フォージュリーの足元の地面から大根が飛びだして、フォージュリーのアゴにアッパーを決めた。
「植物魔法!!大根アッパー!! 」
緑のテッドがやって来た。
まともにアッパーを食らい、口が開き、顔が上に向いたフォージュリー。なんで後から技名を言うの?と思った瞬間だった。
開いたフォージュリーの口に絶妙に混じり合ったカレーとうどんが飛んでくる。
慌てて口を閉じるフォージュリー。しかし、香ばしいカレーの香りについ口が開いてしまう。
そして開いた口で一本の麺を啜る。
「!!!!!!! 」
フォージュリーの全身に衝撃が走る。
「な!!何だ、この味は?? 」
フォージュリーは慌てて残りのカレーうどんを啜りまくる。
「ふふふ……ふふふふふ…… 」
嬉しそうなフォージュリー。
「なんだ!!美味しいじゃありませんか!!敵の私にこんな美味しい食事をくれるなんて…… 」
「これが親父の残した究極のカレーレシピだ 」
「くくく……いゃ〜、美味かった。ふふふ、人間とは何て愚かなのでしょう。カレーでもカリーでも、どちらでも良いでは無いですか。そんな下らない事で争うなんて、本当に愚かです 」
「人間は確かに愚かかも知れない…… だかな……愚かな人間だけじゃない。だから俺達は戦っているんだ 」
黄色のテッドが尻から黄色の火を出して、ゆっくりと回転を始める。
グレートグレティ艦橋
「なんや、なんや、黄色のテッドが尻から火が出て大回転を始めよったで 」
「遂に出るわね。テッドの使徒、最強の男の必殺技が…… 」
「さ、最強の男やて、お笑い担当やないんか? 」
「……そう、本当はキュードラと戦って欲しかったんだけど…… 」
キュードランド入口前
黄色のテッドはグングンと加速しながら回転を続ける。纏う黄色の炎が黄色のテッドを包み込む。
「こ、これは…… まさか…… 」
あまりの眩しさに目を細めるフォージュリー。
スッとサングラスを装着するテッドの使徒達。
「俺の黄色は太陽の黄色……超高温の…… 」
「私、カレーの黄色だと思っていたわ 」
「私も 」
「…… え〜、俺の黄色は太陽の黄色…… 」
立て直しを図る黄色のテッド。
バイ〜ン!!
「実は俺もだ 」
「私もだ 」
「僕も 」
「…… 」
「気にするな?黄色のテッド。俺の赤キャベツの赤よりはるかにマシだ!! 」
「おう!!俺の黄色は太陽の黄色……超高温のエネルギー。くらえ、太陽降臨!! 」
轟々と燃え盛る黄色の炎の塊が、ゆっくりとフォージュリーに向けて動き出す。
「くくく……なんでしょうか?そのゆっくりとしたスピードは。このフォージュリーに、そんなノロマな攻撃が当たるとでも? 」
バイ〜ン!!
「御託はいい。避けれるもんなら避けてみろ 」
「ふふふ、では避け…… 」
動かそうとした足が動いていないのに気がついたフォージュリー。
「こ、これは、一体?」
緑のテッドが前に出る。
「僕の大根アッパーで足にきているんだ。
カレーうどんの美味さに気をとられて、大根の素晴らしさを忘れたのが。あんたの敗因だ 」
「な!! 」
「俺からも一言 」
赤いテッドが緑のテッドの横に出て……肩を組む。
『「赤いテッドと緑のテッドだ!! 」』