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小説家になろう

作者: 日曜日夕
掲載日:2020/06/03


感動的な歌は唄えないし、


美しい絵だって描けない。


だからこんなクソみたいな詩を、


詩だと言えないような詩を書きました。


本当は、こんなことをしている場合じゃないんだけど。



小説を書くしか無いんだ。


知識も経験も、語彙も表現力もないけど、


持てるばかりの言葉を以て、


稚拙で軽薄で、どうしようもない自分を露せ。


作品ページはいつだって悪天候、


燕が飛ぶより低い総合PV。


「つまらない」さえ言われない、


好きか。嫌いか。いや、問題外だ。


書く以外あるわけないだろ透明人間。


思わず足止める絵なんて描けないんだ。


ここにいるって声も上げられないんだ。


誰かに読んでもらなければ、言葉は「無い」も同然だ。


だから小説を書くしか無いんだ。



転機なんて訪れない。


どんでん返しはやってこない。


書いて書いて書いて書いて、


書いた先に報われるわけじゃない。


社会の底辺で泥の中を這いずった末、


自分以外みんな死ねって虚ろな人生のどん詰まりの底、


ナイフの代わりに言葉を選んだだけだ。


居酒屋で愚痴を吐いてる暇なんて無いし、


後悔に脂汗垂らして何になんだ。


だからといって小説を書いて何になるのか、


んなもん分かるわけないだろ。


答えを持ってないなら探すしか無い、


ただ小説を書くしか無いんだ。




転機はいつだって今だ。


そう言われるが、そう思えたことは一度もない。


曇天模様は続く未だ。


止まない雨はないって言った馬鹿は誰だ。


現実はずっとずっと雨続きじゃねぇか。


だから俺は太陽を書くんだ。


稚拙で滑稽で、中身がなくて乱雑で、


誰も見ない太陽を、存在さえ知られない太陽を。


誰かの為じゃない、自分の為の太陽を。



だけど、それでも評価は嬉しいし、


「おもしろかった」と言われたらむず痒い。


自分の為の太陽が、豆電球くらいになれればいいな。


一度そう思ったら、小説を書くしか無いんだ。


書いて書いて書いて書いて、


その太陽熱で分厚い雲を吹き払うまで。


小説家になろう。


そんな夢を語った少年時代、今は置いていけ。


縋り付いていたら一歩だって先に進めやしない。


夢を見ている暇も後悔する余裕もないから、


今は小説を書くしか無いんだ。



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