#魔術属性
「そうそう、忘れておったわい。じゃがその前に、そち達の名前を聞いてもいいかのう?」
「ん?オレは斉藤優馬でーす。」
「ひ、雛菊麻美花です。」
オレは軽い感じに。雛菊は丁寧にペコリとお辞儀をした。
「ふむ。わしはキュラウ。で、こっちのシワシワがリーフじゃ。」
「誰がシワシワよぅ。もぅ。またリーリュに殴ってもらうようにお願いしちゃうからねー!」
「まぁまぁ……。」
ほっといたらまためんどくさそうなので、オレは止めに入る。
「じゃあ、おぬしらの適性魔術の発表と行こうかのぅ。」
「きゃー。どんどんパフパフー!(棒)」
リーフが死んだ目で、歓声を上げた。
「ふむ。マミカとやらはサーモンマジシャンじゃのぅ。その名の通り、目に見えないくらい小さなものを扱う事のできる魔術じゃな。」
「違うよ。サーモンじゃなくて、スマイルだよぅ。 やっぱり、もう引退したら~? あたしがへし折ってあげるから♪」
「はて?そうだったかのぅ?」
「わー。この木ボケてる。カワイソー。」
「おぬしのほうこそ、可哀想な頭であろう?」
「ムキー!これでも、頭は良い方だもん。」
「本当かのぅ?」
「もぅー!ボケた老木は薙ぎ倒しちゃうよ!」
「ふぉふぉ。やれるものならやってみるが良い。」
また始まった。
「雛菊さん。これ、どうしましょう……。」
関わるのはもう面倒臭いので、雛菊に聞いてみた。
「あ、えっ……えーっと、す、“スモールマジシャン”じゃ、ないかなー?」
---
小魔術(small magic)
目に見えないほど小さなものを扱える魔術。
また、〈小魔術〉を扱える術師を〈小魔術師(small magician)〉という。
---
彼女に見せられた本のページには、こんなことが書かれていた。
「ボケボケリーフ。」
「誰がボケボケリーフなのよぅ!」
「おぬしの事じゃ。」
「ボケじじいぃー。」
「何よー。私の方が近かったでしょう?」
「いや、雰囲気的にはわしの方が近いのぅ。」
どっちもどっちだろうが! 面倒くせー。
「オレは―?」
「おう、そうじゃった、そうじゃった。
おぬしは、ファイヤアンドウォーターアンドウィンドアンドソイルマジシャンじゃ。」
「長っ。……雛菊さん。これって合ってるんですか?」
「う、うん。たぶん合ってます……。」
彼女は頷く。
こんな長いのがあるのか。