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傭兵団長は〇〇がお好き!  作者: あると
セイヤード国編
6/17

竜との戦い

えせ戦い回です(笑)

そして決戦の時となった。


海より迫りくる青竜7体を黒団は王都の手前の開けた場所で待ち受けることとなった。竜7体に対するのは黒団150名だが、団長らしき姿は見えない。3年ほど前から黒団団長は表に出て来ないため、代替わりかなどと噂されていた。


黒団は恐ろしげな竜の咆哮にもまったく怯えを見せることもなく剣をかまえ一斉に竜に突進していった。遠巻きに見守るセイヤード国の騎士団たちもその勇猛果敢な行動には感嘆を隠せなかった。


青竜は普段は水の中で生きているために鱗が濡れていて火矢も効かず、生半可な腕では竜の鱗に傷をつけることは出来ない。また速さと力以外にも傷つけやすい部分を見極めなくては鱗で弾かれてしまう。


戦いの混乱のさなかに冷静にそれが行えるのは幹部たちなのだろう。

槍を持った一般団員が竜の足止めを行い、幹部が剣で着々と竜に傷を付けていく。


竜はなぜかある程度傷がつくと去っていくのだ。去れば同種の竜はまた何十年も来ることはない。違う種が何十年かごとに来るため、数年に一度は竜に襲われることとなるが竜には縄張りがあるため、同じ場所が頻繁に襲われることもない。


息の根を止めることまでしなくてもある程度あばれて傷がつけば去って行って2度目の襲来がないことを黒団が証明してからは、竜は討伐対象ではなく撃退対象となっている。


竜の行動の理由はまったくわかっていない。


竜と意思の疎通ができた者もいないし、棲家を見つけられた者もいないため生態が謎に満ちているからだ。ただ、傷を付けるといっても竜の種類によって違いがあるとはいえどれも強靭な牙としっぽをもち、硬い鱗に包まれているため、簡単ではない。


それをあんな人数でやってのける黒団が異常である。


やがて、最後の竜が去って行った。長いようで短い戦いの時間が終わった。

黒団は多少は傷を負ってはいるが素早い動きで竜から離れては近づきを繰り返す戦法が功を奏してか、大きな怪我をしている者はいない。


竜の撃退に慣れている黒団でなければ、どれほどの犠牲がでたことか・・・


そして最後の舞台の幕があがる。




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