ある王の思惑
まだまだ、シリアス回です。一人しか名前が出ていない・・・
そして妹姫ではなく姉姫が大国に正妃として嫁いだ。
なぜ、悲劇なのか。
実は王には身分の低い寵姫がおり、その寵姫との間に1男1女をもうけていた。
王族の義務は果たしているうえ、愛する寵姫の子を王太子とするためにも正妃は邪魔な存在だった。そのため、はむかえない存在として小国出身で疎まれていた姫をお飾りの正妃に迎えた。3年ほど経ったら子が出来ぬとして名ばかりの正妃の位から落とし離宮に閉じ込め、王子を産んだ寵姫を 正妃にするためだった。
寵姫の生んだ王子も3年後なら10歳を迎えるため立太子も可能になるため、新たな他国の王族や高位の貴族女性も正妃の打診には難色を示すことだろうし、小国とはいえ王族出身の正妃がはらまなかったなら身分が低くても王の子を産んだ女性の方が正妃にふさわしいと貴族達を納得させやすいと考えたからだ。
その為に王は婚姻の儀礼が終わると、後宮の奥に姫を閉じ込めた。
ベールも上げなかった為に顔すら見ることも、正妃の仕事をさせることも側近に様子を見に行かせることもなく、社交の場にもなんだかんだと理由をつけて出席させることはなかった。
新年の挨拶を王城の前広場に集まる国民に向かってベールをかぶった姿で城のバルコニーから手をふらせるだけだった。本来なら王と正妃と共に同じバルコニーから挨拶するはずだったが、多くの民が見やすいようにと理由をつけて別々のバルコニーから挨拶をする徹底ぶりだった。
そのため、民の噂話ですら王と正妃の不仲は語られ、顔もわからぬ正妃よりも孤児院の訪問などを行う寵姫の方が民たちにも人気だった。
そんな人気のない正妃は金遣いは荒いが、社交に出さず、正妃が連れてきた侍女2人と侍従4人以外と接することもなく、王が信頼する近衛に寵姫の住む宮との行き来を厳しく監視させた甲斐もあってか問題をおこすことはなく静かに輿に乗って部屋と図書室を往復しているだけのようだった。
正妃の祖国での評判からは静かすぎるとも思われたが、高額なドレスや宝飾品を買って自分を満足させているのだろう、贅沢できるのも3年だけだからそれぐらいは許そうと多大な出費に王が寛大な気持ちになるほど、正妃は存在感がなかった。
そして3年が経ち、正妃交代の根回しがあらかた終わったころだった、竜がこの国の王都に向かっているとの情報がもたらされたのは。
竜は何十年かに一度の割合で人里を蹂躙する災厄であり畏敬の対象でもあった。
そんな竜のしかも上位種の青竜の群れがここセイヤード国にむかっているとのことだった。全ての騎士や兵士や民間からの義勇兵をかき集めても1匹を倒せるかもわからなかった。
絶望しか感じられなかった時に王都から5日程の所にある町に英雄たる傭兵団の黒団が幹部たちと共にかなりの人数が滞在しているとの一報がもたらされた。
王はすぐさま緊急用の特別な方法を使って3日後には黒団を王都に呼び寄せることに成功した。
そして、王と黒団幹部であり交渉担当のカイルとの会談によりこの物語は大きく進むこととなった。
あと二回ぐらいでシリアスも思わせぶりも終わる予定です。
暗躍するお方がはっちゃける予定ですが、あるお方に変な付加価値が
ついちゃうかも・・・キーワードが増えていたら笑ってお許しください。




