表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(一応)清楚系Vtuber、配信でギャンブルしたらキャラ崩壊したけどリスナーにめちゃウケてV人生変わった話。  作者: 団栗珈琲。
第一章 Vtuber、賭けをする

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/31

第5話 元現役ギャンブラー

 はい、どうも優楽ゆほです。

 この度もね。スクラッチでもしっかりと負けたことを知られて、またたく間に広まってですね。まあ、Vliveが大手なだけに広まりも早かった。というわけですね。


 ようつべ開けば私に関するものばっかりですよ。

 まあ、私の見ているものがVtuberに偏っているので、そのせいかもしれないけど。


 ほら、みてみな? サムネに「元清楚Vtuber 再び負ける、ギャンブラーって何。負け続けるギャンブラーってそれ一体何が楽しいの⁉」っていう動画がアップされて…おい、ちょっと待て、金髪に幼げのある童顔。碧い目。これ発言してんの私の同期だよな。

 動画は切り抜きみたいだけど…。


 何やってんのあの子。ちょっと連絡して差し上げようか。



「もしもし? 希雨こいねがう サキちゃん? なにあの発言」

「…? どれ?」

「どれって、負け続けるギャンブラーってそれ一体何が楽しいの⁉ ってなに?」


「ゆほちゃん。いっとくけど、あれだよね。ギャンブルって勝つためにやってるんだよね。勝って楽しいギャンブルなのに、なんで負け続けてるにもかかわらずギャンブルやってるの?」

「……………………」

 ぐうの音も出ねえ。……ぐう。


「いやいやいや、ギャンブルってのはさ、そういう演出を楽しむもんだと私は思―――」

「じゃあ。ガチャ」


 そのあとに、プー、プー。という機械音が鳴る。

 あんにゃろ、ガチャ切りしやがった。……まあ、いいけどね。


 それにしても今夜も何か枠でも建てようかな。

 うーん。普通にリスナーと駄弁る配信でいっか。


 運営に連絡して、とりあえず枠を取る報告だけ。

 そのあと、SNSに今夜配信する旨のツイート。


 とりあえず、配信する準備はばっちり。みたいなそんな感じ。

 どうしようかな。暇だし、酒でも入れるかぁ~。

 私は深く考えず、ビールの缶を開け、体内に流し込む。

 うーん。頭がふわふわしていく…。


 楽しい時間は早く過ぎていく、というが。ボーっとしている時間もまた、早く過ぎていく。

「どーもみなさんこにちはー。じゃない、こんばんわー。Vlive二期生。もう出来上がってる優楽ゆほでーす」


 :ファッ!

 :もう、出来上がっている…だと?

 :こいつはほんもんだ…

 :恐ろしく早い酒注入。俺じゃなきゃ見逃しちゃうね

 :↑見逃すも何も、見てない奴がなんか言ってる

 :あー。遊歩ちゃんに飲まれる酒の缶に生まれたかった¥200

 :↑それな

 :↑禿同


「というわけですね。皆さんサムネ見たらわかると思うんですけど」

 私はそういう。サムネには「人間の三大カスを極める!」と書いてある。


 :いや、なにもわからん

 :初見ですが、これが普通なんですか

 :これが普通。ここは魔境だ

 :魔境どころか魔が逃げ出すレベルの魔境

 :↑結局魔境じゃねえか


「皆さん。カスってあるじゃないですか。そう、「ヤニカス」「パチカス」「サケカス」この三大クソを極めたいんですけど、とりあえず、サケカスに昇格するためにビール二缶開けてみたんですけど、まだ気持ちいぐらいで、浴びるほど飲まないとカスにはなれないので、カスになるまで飲んでいきたいと思いまーす」


 :サケカスに昇格とは?

 :おそらく人生で一回も聞くことのないであろうパワーワード

 :浴びるほど飲むと、二日酔いになるぞ

 :人間の三大カスを極めるってそういう……


「はい。それとサケカスと並行して、パチカスも極めていきます。あと、ヤニカスなんですけど、それもやってみようと思います。ちなみにひと箱買いましたけど、全部吸うつもりはないので、おじいちゃんに郵送します。おじいちゃんは本物なので」


 :結局のところカスを極めるわけじゃなくて草

 :ただカスを試す。みたいな感じだな


「あっ、言っておきますけど、ギャンブルだけは本物。だったので。―――今は現役引退してますが」


 :現役引退って…ただのギャンブラーなのに

 :にほんごってすごいね

 :ほう。お手並み拝見といこうか


「まあ、パチンコに興じている姿を生配信すると、特定される恐れがありますのでね。これは一昨日パチンコ店に赴いて、撮影した映像。(編集済み、黒歴史確定演出)を見せたいと思います」


 :黒歴史確定。か

 :ほーん

 :今回も叫ぶんでしょうね

 :パチンコ、生配信してほしかった


 私は、マウスを数回クリックし、Vliveに編集してもらった、映像を流す。正直、あんまり流したくないのが実情だ。


 そこには、パチンコ店に入っていく私、勿論周りはモザイク済み。が映っていた(手元だけ)。


 :おー始まった

 :ん? パチンコ店特有のクッソうるさい騒音がないんだけど…


「あー。ノイズキャンセルしているので、音はほとんど聞こえないと思いますよー」


 :ほーん

 :やるじゃんVlive

 :いつも頭おかしいからな。まともな作業できないと思ってた

 :頭おかしいのはいつも

 :それはそう

 :なんでアイドルがパチンコしている様子を堂々と配信しようと思ったんだ?

 :そもそも、それを許可した運営もどうかしてるし、そんなこと思いつく配信者も配信者。だから俺はVliveを尊敬する¥5000


「あ、スパチャありがとうございます」


   ✕   ✕   ✕   ✕


「とりあえず、まずは台選びからですねー。今回は最近面白かった「この騒々しい世界に祝福を!」の新台ですね。パチンコだけの演出を見るためにこの台にしました。ちなみに今は、娯楽程度の考えでしかないので、本物は別の動画見てください。ということで、あしからず。現役引退してますから」


 こうして、私のパチンコは始まる。

 

 :なんだよ私のパチンコって。新手の下ネタか?

 :高度な下ネタすぎる 


 と、そんな事より、無言で打ち続けている私のその時の心境を語る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ