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(一応)清楚系Vtuber、配信でギャンブルしたらキャラ崩壊したけどリスナーにめちゃウケてV人生変わった話。  作者: 団栗珈琲。
第五章 震えが止まらねえ……

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第30話 血祭りじゃい!

「いろはす、吊りますかね」

「そ、そんな殺生なぁぁ……」

「ごめんねいろはす。私もいろはすを信じたいけど、本能が殺せって言ってるんだ」


 会議時間が残り二十秒前になり、画面の上に投票ボックスが出現する。

 投票用紙のようなものが画面上側から、スライドインしてくる。

 そこには誰が怪しいか選択してください。と書かれており、その一番下にはスキップする。と書かれている。


 私は迷うことなく、「ホワイトないろはす」という部分をマウスでクリックする。

 すると、クリックした後に現れた、投票すると書かれた、ボタンを無慈悲にも押し込む。

 その直後、投票締切になり、五対二でいろはすの追放が決定した。


 いろはすが宇宙空間に葬り去られる。

 いろはす。なんとなく怪しいって理由で追放しちゃってゴメンな。

 もし間違ってたら、後で謝るよ。


   ✕   ✕   ✕   ✕


「あああああ〜……。バレちゃったかぁ」

 私はそうひとりでにつぶやき、ボイスチャットを死者の間に繋ぎ変える。

「もう、あれだよね。コメント欄見てもいいよね。……はぁ」


 :ゆほ鋭すぎるだろww

 :流石だな。伊達にギャンブルやってない

 :うーん。この


「いやいや。うーん。なんで今回はこんなに鋭かったんだろう。珍しいよね」


   ✕   ✕   ✕   ✕


 ちなみに、人を殺せるサイコキラーが死んで、人を殺せないウェアウルフがの残った場合はウェアウルフがサボタージュなどの嫌がらせに加えて、人を殺すことができるようになる。もちろん、ダクトも使える。


「よーし、どうすっかな。とりあえず、私は白確をもらいたいので、しっかりとストーキングしていくかー。っていうか、ストーキングって日本語に訳すと追跡者じゃない? それだったらかっこいいのになあ。……響きだけが」


 私は調査もロクにせず、他のライバーを求めて歩き回っていた。

 ライバーを求めて数百メートル。うーんしょぼい。


 それはそうと、いったいこのあとどうするのかな。ウェアウルフかサイコキラー。

 いや、もしくは、どっちも生きてる可能性もあるけど。でも、それはちょっと勘弁な感じではあるけど。


 私はサキを視界に収めると、サキの後を追いかる。すると、

「キャァァァァ! 殺されるぅぅ!」

 と、そんな声が聞こえてくる。

「ちょっ、サキ。待ってぇぇ! 私、別にサイコキラーじゃ……。ただの善良な一般ワーキングパーソンだよー」

「うわっ、怪し……」

「え?……。ひどっ」


 わたしは先に近づくと、「ほらな。殺さないだろ?」といってみた。

 するとサキは、「うん。キモ」と、優しくそう返してくれた。……いうほど優しいか? いや、そうではない。


 そんな事を考えながらも、私はサキのあとをちゃんとストーキングストーキング。追跡者追跡者。していた。……私にもあまり意味がわからない。


「ねえ。ゆほってさ、こんなずっとついてきてるけど、調査終わらせたの?」

「うん? 当たり前じゃん。そりゃもちろん」

「あー。だよね。そうだとしたらは、早くない?」

「―――終わってないよ。話を勝手に進めないで!」

「じゃあ、さっさと調査しろよ!」

「やめて! そんなに大声を出さないで! 私はただ、白確が欲しいだけなの……」

「捨てちまえそんなもの!」

「えー。」


 と、そんなやり取りをしていると、ビーッという音ともに「エマージェンシーカンファレンス!」と表示される。

 そこには、「あかねおねえさん」とかかれたところに✕印がついている。


 茜柳先輩が死んでしまった。

「ちなみに、死体は?」

「あー、セントラルアセンブリハウスからの緊急会議だから、位置はわからないのだ!」

「あーっ。このポンコツ〜。殺しちゃうぞぉ〜」

「やっ、やめるのだ! ルイネ、ルイネッ怖い! 死んじゃうのだ! うわぁぁぁ!」

「………」

「っふ、ふぅ。死ぬかと思ったのだ……。まあ、そういうことなのだ。死体の位置がわからない以上どうしようもないのだ」


「まず、だれか茜柳先輩、見てないですか?」

「見てないな」

「見てないですねー」

「私も見てないのだ!」

「あー、わたしとサキもですー」


「……だれもみていないんですか。じゃあ、とりあえず、白確は消していきましょう。まず、私とサキは白確です。出会うまでの時間もキルクールが溜まっていなかったはずなので」


「あ、ちなみに私とセリンも違うぞー。ずっと一緒にいたからな」

「てぇてぇ。……じゃない。危うくゆりの世界から戻れなくなっているところだった。私は長女だったから大丈夫だったけど、次女だったらだめだった。私が長女だから行けたんだ」


「というかさ。もう犯人割れてないか?」

「あー、そうですね。もう、いうまでもないですね」

「えー! ちょっ、ちょっ! 私じゃないって! 私じゃないって! あぁぁぁ違うからぁぁぁぁ!」


「投票箱に投票用紙を入れてください〜」

「あ〜〜〜〜〜違う。違うよぉぉぉぉ! 信じてぇぇぇぇ!」


   ✕   ✕   ✕   ✕


「えめらるどさんを追放しました」

 という文字とともに、宇宙空間に放り出されている、ひーちゃんを見たあと、画面に「勝利」と出現する。まあ、つまり、私の推理はとってもベリーナイスだったというわけか。照れちゃうNA!


 そうすると、ルームに戻る。というボタンが出現するので、私はそれを押し込み、はじめの画面に戻る。

「あー。負けちゃったねー」

「ねー。というか、ゆーちゃんは鬼だね。一緒サボテンの舞を舞った仲なのに……うぅ。しくしく……」


ちなみに、ひーちゃんがウェアウルフ、いろはすがサイコキラー、なぜかセリン先輩がフォーチュンテラー。全然活躍どころか、占ってすらいないという。人外側があまりもポンコツプレイをしすぎたあまり、早くに決着がついてしまった。


「はいはい。じゃあ、気を取り直して二試合目、行くよー!」


   ✕   ✕   ✕   ✕


 そのあと数試合を挟んで、私は配信を切った。

 やっぱVliveだわ。Vliveサイコー!

 それにしても、もう九月かぁ……。私がG1に賭けてから約四ヶ月。意外と時の流れって早いよね。そして、あのあとからの伸びもやばいよね。デビューからもう五ヶ月だけど、あと七ヶ月で後輩ができるんだなーと思うと、DOKIDOKIしちゃうNA!


 それにしても、最近忙しくてギャンブルしてないかもしれない。

 やばい。私のアイデンティティがなくなわれてしまう。

 まあ、いいんだけどね。……いやいやいや。全然良くなかった。

 アイデンティティはとても重要だからね。まあ、でも無理やりするギャンブルほど楽しくないものはないからね。したいときにしたいことをする。それでいいじゃあないか。

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