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#11 異世界

「異世界からやってきた? どういうことだ」

「そのままの意味だ。そしてこちらの世界に、魔法使いなど元々いない。魔法使いは全て、別の世界から連れてこられた」

「連れてくるって、どうやって?」

「王国の大聖堂の真ん中に、巨大な魔法陣がある。ある決まった条件が整った時期に特殊な(まじな)いをかけると、私のいた世界とつながり、その世界にいる者を一人、召喚できるのだ」

「つ、つまりリアは、別の世界から連れてこられた、と?」

「……あまり知られたくなかったが、そういうことだ」


 衝撃的な内容だった。どおりで魔法使いの事を聞いても皆、知らないというわけだ。いや、リアの話によれば、王族と上級の貴族だけは魔法使いの存在を知っている。だから、彼らは嘘をついていることになる。


「ブランデン王国が周辺国に対し覇権を握るため、何人もの魔法使いを召喚した。私は十七人目の魔法使いだと、司祭はそう話した」


 なるほど、これでいろいろと話がつながった。確かにリアはヴェロニカ王国の出身であり、しかしその国はこの世界のものではない。それゆえ、この星にヴェロニカ王国というものは存在しない。


「では聞くが、リアのいた世界では、魔法使いはたくさんいるのか?」

「すべての者が魔法を使えるわけではないが、魔法使いは多い。私のように治癒魔術を使う者もいれば、攻撃魔術を放つさっきの暗殺者(アサシン)のような者もいる。他にも、岩をも斬る剣魔術の使い手や、炎の魔術師などもいる」

「もしかして、皆、リアと同じように反動を伴う魔術師ばかりなのか?」

「攻撃魔術は、それ自体が『反動』のようなものだからな。あれ以上の影響は出ない」

「しかし、リアの魔術だけは別の場所に『反動』が出る、と?」

「この世界では、だな。しかし私のいた世界では、反動というものは出ない」

「なんだって? じゃあどうやって向こうの世界では、時間逆行を成り立たせているんだ」

「こちらの世界には、エーテルしかない」

「エーテル?」

「物質をつなぎ留め形作ったり、地上に人を引き付けたりするよう、力や物質が存在するために必要な媒体だ」


 我々の科学でも、エーテルという媒体の存在は否定されていない。エーテル仮説と呼ばれるものは存在し、それはこういうものだと予測された理論はある。だがそれは、無干渉で質量のないものであるから、その存在は未だ観測されていないと聞いている。が、リアによればエーテルと呼ばれるあらゆる力や光の媒介は、この世界にも存在すると言い切った。


「それじゃ、リアの世界にはエーテル以外にも何かあるのか?」

「ある。それが、リエーテルと呼ばれる媒体だ」

「リエーテル?」

「簡単に言うと、エーテルとは真逆のものだ。この世の秩序を破壊するもの。しかし私のいた世界では、それは我々の次元とは異なるところにあり、エーテルと干渉することなく流れている。私の治癒魔術は、その反動をリエーテルへ飛ばすことで打ち消すことができた。が、こちらの世界にはそのリエーテルがない。それゆえ、どこか別の物質にその力の反作用が及んでしまう」

「それが、我々が『反動』と呼んでいる、あれか」

「そうだ。リエーテルの代わりに、私は見えざる粒子にその反動を押し付け、そしてその結果として破壊的な粒子が生じ、別の『反動』となって現れる。ただしそれは、エメラルドという石の力によって、ある程度の位置と方向の制御ができるようになるのだ」


 どうもリアの話す魔法理論は、我々の物理常識では理解しがたいものであるが、しかしそれは確かに存在するものだ。

 同様に、さっきの暗殺者(アサシン)も左手でストレンジ物質を使って、攻撃魔術を放ったというのだ。ただしそれはエーテルによって生じさせるものであり、他の魔法も原理はほとんど同じらしい。

 リエーテルを利用するのは唯一、治癒魔術のみだとリアは説く。


「この世界の者からすれば、無から途方もない力を生み出しているように見えるだろう。だがそれは単に、別の空間次元にあって見えないだけの粒子の速さを変えてその力を奪うことで得ている力だ。私から見れば、単にそこらに転がっている粒子から力を得ているに過ぎない」


 一つ確実なことは、リアには我々には認識できない三次元以上の空間を、認識できているということだ。そこにある超光速の粒子であるタキオン粒子を用いて、力を生み出している。それはヴェンツァーレ技術少佐が述べた仮説その者と矛盾していない。

 もっとも、その魔法のメカニズムの説明には飛躍は大きい。なにせ、超光速の物質は光速以下に減速できないという我々の世界の物理法則を、真っ向から否定する。なぜ、それが可能なのか?


「……まあ、いい。魔法のことはだいたいわかった。が、どうしてあの暗殺者(アサシン)はリアのことを、裏切り者だと言ったのだ?」

「それは、私がこの王都から逃げ出したからだ」

「逃げ出した?」

「魔法使いは皆、大聖堂のすぐ脇にある大きな建屋の中で暮らしている。だが、私はどうしても外に出たかった。しかし、外から鍵がかかっており、出られない。その屋敷自体は、我々の魔術を受けてもびくともしない不可思議な物質で覆われている。それゆえに、だれも外に出られないのだが、私は唯一、治癒魔術が使えた。それを用いて、その屋敷から飛び出すことに成功した」

「なんで、治癒魔術で外に出られるんだ?」

「簡単だ。大聖堂からの使いは、扉にかかった鍵を開けて入ってくる。そして鍵は閉じられる。私の治癒魔術によって時間を戻し、鍵が開いた状態へ変えた。それゆえに、私は扉を開くことができたのだ」


 ああ、そういうことか。時間逆行を敢えて用いたというわけだな。よく考えたな。無論、その時は見知らぬ場所にその反動が及んでいたはずだが、今となってはどこで何が起きたのかは不明のままだ。


「しかし、私は王都の外に逃げ出した途端、山賊らにつかまってしまった。危うく命を奪われるところであったが、怪我をしていた者を治癒したため、それ以降、怪我を治すために生かされ続けた。そんな生活がふた月ほど続いたある日、ゼノンたちが現れて、私をこちら側に連れてきてくれたというわけだ」


 これでいろいろなものがつながった。なるほど、ブランデン王国は異世界から魔法使いを呼び出し、彼らを使って力を誇示していた。が、その一人が逃げ出した。行方知れずだったが、ボルディーガ中将がリアの存在を王族や貴族に明かしてしまった。それゆえに、リアの居場所が知られてしまった。

 そこにあの暗殺者(アサシン)を送り込んできたというわけだ。だが、その暗殺者は我々の手によって捕らえられ、今はおとなしくしているという。考えてみれば、あの王国では酷い扱いを受けていた。確かにリアは「裏切り者」かもしれないが、言ってみればリアにとっては勝手にこちらの世界に連れ込んで利用した王国に協力することこそ「裏切り」行為だと思っている。

 なお、暗殺者の名はトゥリオという。で、捕まった後にピザやパスタなど、あちらでは贅沢とされる食事を振る舞われた。しかも魔術をむやみに使わないという条件なら自由を得られると聞いて、こちら側になびいてしまったようだ。それを決めたのは、まさにボルディーガ中将だそうだ。

 釈然としないな。いや、それよりも目の前の人物に僕は、問うべきことがある。


「ところでリアよ」

「なんだ」

「どうして、僕に嘘をついてたんだ? 確か、最初に会った時にお前は、ヴェロニカ王国をブランデン王国に滅ぼされたと、そういってたぞ」

「やむを得なかったのだ。その時、異世界人だと言ってたら、私は殺されるかもしれないと思った。それほどまでにこの世界では、異世界人という存在は危険視されている」

「なるほど、それは分かった。が、あれから三か月も経っているんだぞ。その間にいう機会は、いくらでもあっただろう」


 宿舎の一室で二人、向かいあったまま僕は、リアに問いただす。


「……さっきも言ったであろう。知られたくなかった、と」

「どうして、知られたくないと思ったんだ?」

「お前の、私を見る目が変わってしまう。私がこの世界の人間でないと知れば、そなたは私のこと、嫌いになるのではないか?」


 リアは、やや不安げな表情でそう告げた。が、僕はこう返す。


「そんなこと思うわけがないだろう。だいたい、僕自身もこの星から二百光年離れた地球(アース)五〇五からやってきた。異世界から来たのと、変わらないんじゃないのか」

「……そういえば、そうであったな。うん、そう考えれば我らは同じ異世界人同士ということか」

「そういうことだ」

「ならば聞くが、お前は私のこと、好きか?」


 いつのまにか、話の論点がずれてきている気がする。が、ここはちゃんと答えねばなるまい。

 つまり、自分の本音を正直に、誠実に答えることだ。


「好き、なんじゃないのか。少なくとも、お前と話している時に、僕は遠慮したことがない。それだけ本音で語れて、つくろう必要もない相手だと実感している。それがつまり、好きだ、という感情の現れではないのか?」


 僕なりに論理的に、弁証的に語った。が、それを聞いたリアは頬を真っ赤にして、僕に飛びついてきた。


「そうか、ならば我々は、相思相愛であったということだな!」


 えっ、相思相愛? 僕はそこまでのことは言っていないつもりだったが、リアは僕に全身で抱きついてきた。もう遠慮もくそもない。

 そのまま僕は、リアに手を引かれてベッドへと向かう。そこでリアは、上着を脱ぎ始める。


「お、おい、お前、何をしているのか分かって……」

「なんだ、私はそれほどまでに、魅力がないと申すか?」

「いや、そうじゃない。むしろ魅力というか、官能的というか……」

「ならば、問題ないではないか。異世界人同士、交わろうではないか」


 ま、交わるって……おい、それがどう意味か分かってるのか?


「言うたであろう、そなたには、『持っている』ものがあると」

「確かにそうだが、それとこれとは無関係ではないのか?」

「そんなことはない。我々が出会うことは、運命づけられていたのだ」


 まあ、そこから先はとても口の端に乗せられないほどの行為に及んでしまった。むしろ狭い部屋へ引っ越してきたため、余計に距離が近づいた。いや、近づきすぎた。密着レベルだ。

 さて、そんな夜を過ごし、翌日僕は、ボルディーガ中将のところに出向いた。


「中将閣下、リアを殺そうとした、あの暗殺者(アサシン)を解放したばかりか、リアと同じく上等兵顧問という身分まで与えたと聞きました。どういうことですか?」


 魔法を使える貴重な人材であることは分かる。が、だからといって我が家を破壊した上に、リアを殺そうとした人物だ。そんなやつを野放しにする神経が、僕にはどうしても納得いかない。


「大丈夫だ。やつがリア殿を殺す理由はない。それに、リア殿と同じ理屈で言うならば、あの家が壊れたということと、トゥリオがそれをやったということの因果関係を、我々の科学では説明できない。で、ある以上、トゥリオに罪を着せることはできない。そういうことだ」

「いや、映像で残ってるでしょう! 一つ間違えていたら、我々は殺されていたんですよ!」

「ベルノルト准将の気持ちは分かる。が、我々軍人はその場の感情に流されるべきではない。それに、やつには重要な任務を与えてある」


 リアの魔術と崩落事故への関係を問わなかったことを、あの暗殺者にも適用しやがった。それだけでも僕にとっては腹立たしいことだというのに、さらにあの暗殺者を利用しようと言い出したのである。正気の沙汰ではない。


「では伺いますが、あの危険なだけの暗殺者に、何をさせようというのですか」

「随分とあの暗殺者を嫌っているようだな。まあいい、その前に貴官に尋ねたいが、あの男やリア殿が、どこから来たかということはすでに知っているだろう」

「……リアから聞きました。こことは異なる世界、異世界から召喚されて、やってきたと」

「付け加えるならば、彼らは元の世界に戻ることができない。エーテルとリエーテルのある世界から、エーテルのみのこの世界には来ることができるそうだが、その逆は物理的に無理なのだと、トゥリオも語っていた。さらに大聖堂にいる司教の一人に問い詰めたところ、渋々、同じ回答を返えしてきた」


 それは僕も知らなかった。そうなのか、リアは元の世界に帰りたくても、帰れないのか。


「そんな悲劇を、繰り返したくない。少なくとも、トゥリオはそう考えている。だから、今後はその悲劇を繰り返さないための手を講じることにした」

「……手を講じるって、まさか……」

「そうだ。大聖堂にあるという、魔法陣を破壊する。それに成功すれば、二度と異世界人を呼び寄せることはできなくなる」


 なんと、中将閣下はあの暗殺者に、異世界とのつながりを絶たせるつもりのようだ。が、いくつか矛盾したことがある。

 まず、我々は魔法使いを研究し、新たな技術発展につなげようと考えている。で、あるならば、異世界からの召喚術を封じてしまうことは、むしろその考えに反するのではないか?


「あの、異世界人が今後、こちら側に召喚されないということは、我々が魔法を解析し、技術発展につなげようとしていることと、反しているのではありませんか?」

「それはそうだが、一方でこれは、非人道的な行いだ。考えてもみろ。もしも貴官がこの世界から見知らぬ世界の飛ばされて、自身の親兄弟と二度と会うことができなくなるという悲劇を味わったならば、どう思う?」

「……それはもう、許しがたい行為ですね」

「そうだ。科学の発展は、あくまでも人道的な見地に立ったうえで成されなければならない。すでに二十人近くもの異世界の魔法使いを呼び寄せたということらしいから、それだけいればその科学的な発展とやらには十分すぎる人数だろう。ならば、それ以上の悲劇を繰り返さないためにも、召喚魔法陣の破壊は必須だ」


 人道を謳っておきながら、ちゃっかりこちらに来てしまった異世界人は利用しようという腹積もりらしい。ズルいのか、正義感が強いのか、分からないお方だ。


「しかし王国は我々に、その魔法使いたちを引き渡してくれると思いますか?」

「彼らが異世界人を召喚した理由というのは、周辺国に対するけん制のためだそうだ。が、この先、宇宙時代になれば、そんなことは無用になる。この星の者たちは一丸となって、外部の敵と対峙しなくてはならなくなる。となれば、異世界人は不要となるだろう」

「それを、もらい受けるという算段ですか」

「おい准将、その言葉遣いはよくないな、譲り受ける、というべきだろう」


 どっちにせよ、やることは同じだ。要するにこちら側に来てしまった異世界人を有効利用しようと言っている。あさましい限りだな。


「さて、話を戻そう。私はあの暗殺者を使い、次の召喚の儀式が行われる前に、あの魔法陣を破壊しようと思う」

「次の召喚の儀式とは、いつ行われるのですか?」

「なんだ、リア殿はそこまでは話していないのか。この星の月の満月の夜に、召喚術が成り立つ条件が整うそうだ。それが一週間後が満月だ。その前に魔法陣を破壊してしまえば、やつらは異世界人を召喚する術を失う」

「単に床に描いた模様を壊すだけで、果たしてそれが叶うのでしょうか。また魔法陣が描きなおされて、召喚術を復活させるだけではありませんか?」

「いや、あの魔法陣は単なる絵ではないらしい。元々、この世界に舞い込んだ最初の異世界人が描いたものだということだ」

「えっ、最初の異世界人?」

「理由は分からぬが、その者はこの世界にどういうわけかたどり着いてしまったらしい。そこで、元の世界に変えるために研究を重ね、作り出したのがその魔法陣だ。ただの模様、というわけではない。彼が編み出した秘伝の材料で描かれた図柄であり、同じものを描いても、この世界の者では再現できなかったらしい」


 だが、結局のところその異世界人は、その魔法陣をもってしても自身の世界に変えることは叶わなかったという。先のリエーテルの有無が、二つの世界を一方通行にしている原因だとその者は語ったらしい。それは、トゥリオも聞かされた話だという。


「そしてその最初の異世界人は三年前に亡くなった。しかし、その遺産を用いて異世界人をせっせと呼び寄せ続け、今では二十人ほどの者がいるという」

「ちょっと待ってください。三年前に亡くなったということは、少なくともそれからその魔法陣が使われていたわけですよね。毎月一人、召喚できたなら、二十人どころでは済まないでしょう。ましてやその最初の異世界人が亡くなる前から使われているでしょうから、なおのこと多くの人数がいるのではありませんか?」

「異世界から呼び寄せた者が、必ずしも魔法を使えるというわけではない。ごく普通の者を呼び寄せてしまうこともあるらしい。その時は……」


 これ以上の話は、聞きたくなかった。かいつまんで言えば、魔術を使える者のみが残された。そういうことらしい。


「それで結局、二十人足らずしか異世界人がいないと、そういうわけなのですね」

「だから言っただろう、非人道的だと。なればこそなおのこと、それを破壊せねばならない」

「なるほど、ようやく中将閣下の意図が分かりました」

「と、いうことだ。トゥリオを貴官の麾下に置く。そして、この魔法陣破壊作戦を成功させよ」

「は?」

「おい、復唱はどうした」

「待ってください、小官は戦隊長であり、魔法使いを指揮する資格はありませんよ」

「いや、そんなことはない。リア殿も言っていたではないか、お前は『持っている』者だと。同じようなことを、トゥリオも言っていたぞ。それがどういう意味なのかは分からぬが、確実に言えることは、この艦隊でもっとも魔法使いに近い存在は、貴官だということだ」


 だから僕に、その魔法陣の破壊作戦遂行を命じる。いや、無茶苦茶すぎるだろう。が、中将閣下からの命令である以上、やらざるを得ない。

 で、僕はそのトゥリオに再会する羽目になった。


「いや、お前の家を壊す羽目になり、悪かった」


 と、にこやかにいうこの暗殺者を、僕は不可解な目で見ていた。本当にこいつ、信用してもいいのか?


「あまり反省しているわけではなさそうに見えるぞ。だが、おかげでこちらは、えらい目に遭ったんだが」

「というわりには、お前の周囲を流れるエーテルの流れが、以前よりも勢いを増している。あのリアと、何か良い関係を持つことができた証左ではないか」


 いちいち鋭いやつだな、こいつは。さすがは暗殺者とよばれるだけのことはある。

 それよりもだ、こいつはかなり、重要なことを言った。僕の周りを流れているエーテルが変わったと、確かにそう言った。つまり、エーテルが見えるということか? ということは当然、リアにも見えているということになる。もしかして、「持っている」者という意味は、他人と違うエーテルをまとっているということを意味するのだろうか。それが何を意味しているのか、僕にはまったく理解できていないのだが、魔法使い的には何らかの意味がある事象なのだろう。

 ともかく僕は、自身の住処を破壊されたかつての敵と手を組み、その異世界とつながる魔法陣とやらを破壊することになった。

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