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私は時の旅人   作者: 赤城 あさか
3/4

タイムスリップ能力

歴史には自信がありません...

私はその場所へ行った。町から少し歩いたところに、建物が見えてきた。かなり古く廃墟みたいな雰囲気だ。

「こんなところで私の親らしき人は、何をしていたんだろう?」

そんな疑問が生まれた。でも、いかないとダメな気がした、ここで進まないと...私は心に決めて中へと入った。

「ほこりが凄い...」

咳をしながら私は奥へと進んだ。少し歩いてわかったが、ここは研究所だったようだ。資料を読み漁ることにした。読んでいると、遺伝子についての実験をしていたらしい。私もここで生まれたらしい。守れなくてとはそういう意味だったのかもしれない。それから20分後ある資料を見つけた。『1209実験結果』と書いてある。基本私の知っていることだったが、一つだけ知らないことがあった、それはいわゆるタイムスリップ系の能力だ。でも、感情がはっきりしていないとランダムな時間、世界に飛ばされてしまうと書いてあった。そして、丁寧に戻り方が書いてあった。『不完全でランダムな時間に突然戻される』

使い勝手が少し悪そうだ。手紙の通り親二人はここで働いていたのかもしれない...

「やってみる..か」

私は発動条件の呪文的なものを読み始めた。

「神よ、聖なる力を我に宿してくれ。slittamento del tempo!」

自分の体が粒子のようになり、空へと引きずられる感覚があった。気ずいたら森の中にいた。

「ここは...どこだ?」

建物が葉の間から日の光と共に目に入った。そっちに私は歩いた。あれは、城か?石畳の道に馬車が通っている。そうか、ここは中世かもしれない。本で読んだことがある気がした。試しに町の人に聞いてみることにした。

「ここって、どこですか?」

「なに寝ぼけたこと言ってんだ?ここは神聖ローマ帝国だよ」

やっぱりここは中世だった。本にはドイツと書いてあった。

「それに今この国は戦争をしているからね」

「何の戦争ですか?」

「フランス王国ともめてね、戦争をしているんだよ。でもあんたさすがに世間知らなさすぎぎゃない?」

「す、すみません...でも教えてくれてありがとうございました」

そうして、私は街を歩いた。前の世界とは歴史が少し違うみたいだ。すごく色鮮やかな街並み大きい城壁、その先にある城。さすが中世すごい。しかしお金が無い...ん?

「義勇兵募集?」

これしかないと思った私はすぐに応募し、見習い義勇兵という扱いになった。そして初任給的なものをもらい、無事宿を確保した。



slittamento del tempoは、イタリア語でタイムスリップという意味です。

googleで調べました。

追記

タイムスリップした世界場所もランダムで、言葉も通じるようになっています。

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