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その日私は追放された。

作者: ふうこ


 ずっと5人で旅してきた。

 勇者、聖女、魔術師、聖騎士、そして魔法剣士の私の5人だ。

 勇者と私は幼馴染みだ。隣同士の家で、半ば以上、本当の兄弟のように育った。聖別で私が頂いたのは魔法剣士だった。

 初めて聖別に訪れた首都で聖女と出会い、勇者として聖別された彼は、今にも泣きだしそうな顔で宿の私の部屋を訪れた。元は同室だったのを、勇者になったからと別室へ案内された夜だった。


「僕が勇者なんて、無理だよ」

「大丈夫さ、お前なら、きっと。私もついてる」


 旅をした。それなりに長く、険しい旅路だった。

 街も人も疲弊し傷つく中、それでも多くの支援を送ってくれた。純粋なものばかりではなく、見返りを期待した打算なものも多くあったが、それでも、支援は支援だ。全てがありがたく、大いに助けになった。


 倒すべきは魔王。その城の建つ山裾にたどり着いたときには、全員満身創痍だった。ただ終わりを見据えて、気力ばかりは満ちていた。


「これが最後の食事になるかもしれないから、ちょっと奮発したよ」


 湯気の立つ椀は久しぶりだった。敵に見つからないように煙の立たない魔法の火で調理した雑炊を振る舞った。

 この頃には、私は戦力としては大分微妙になっていた。剣も使え、魔法も使えるが、しかし、本職である魔術師には魔法で劣り、聖騎士には剣で劣る。総合力は勇者に及ばぬ。聖女の聖なる力の様に、自分だけの得意もない。敢えていうなら、こうした雑用は私の役目となっていた。


 最後の食事が終わった後、いつもならば打ち合わせを始める仲間達が、妙に静かだった。食後の食器の処理を終えて天幕の内に戻っても、円坐した誰もが口を開かない。奇妙な沈黙がその場を満たしていた。


「話がある」


 口火を切ったのは、勇者だった。彼の目は真っ直ぐに、全員の中心を見つめていた。


「何、どうしたの、改まって」

「ここから先は、僕達4人で進む。君はここから帰ってくれ」

「………………は?」


 何を言われたのか分からなくて固まった。…………帰れ? 誰が? ………………私が? 私だけが?

 どうして? と問い返そうとして、けれど言葉が続かなかった。唇が、舌が、喉が震えて声が出ない。掠れた息だけが忙しなく吐き出された。


「分かっているでしょう? あなたじゃ、戦力にならないのよ」


 そう言ったのは聖女だった。魔王の力を封じる唯一の力を持った人。


「あんたの魔法じゃ敵にとどめを刺せる威力はないしね」

「剣でもそれは同様だ」


 そう言ったのは魔術師と聖騎士だった。

 3人は真っ直ぐに私を見ていた。自分の顔が歪むのが分かった。


 勇者は、幼馴染みだ。

 地方領主の父の元に生まれた私と数日違いで生まれた隣家の子で、彼の母は私の乳母だ。乳兄弟として共に育った。

 何をするのも一緒で、どこへ行くのも一緒で、いつも誰よりも側に居て長い時間を共に過ごした。

 街で聖別を受けるのも一緒だった。私が平凡な魔法剣士を授かり父から溜息を付かれていたそのすぐ後に、彼は勇者と聖別された。

 勇者と共に行けば家の誉れだと、私は半ば無理矢理旅の供としてねじ込まれた。

 気弱な処のある彼を励まし、時に庇い庇われ、仲間を守り守られた。

 ……気がついていた。旅の日々で彼が成長し、強くなる程に、彼が己を守ってくれることが増えていたことは。

 足手まといになるまいと必死にあがいて、それでも、遂に、なにもかも敵わなくなっていた。


 聖女は、聖別の時に出会った。

 幼い頃に聖女の力に目覚め、1人でその細肩に重い責任を負い、それでも真っ直ぐに前を見据えていた少女だった。

 教会では孤児だったという。その流れから、出立の時には自身が孤児院も運営し、多くの孤児に慕われ、彼女自身も皆を弟妹として愛していた。

 「あなたたち皆が笑って暮らせる世界を作ってくる」愛すべき弟妹達にそう言って、彼女は勇ましく旅立った。

 明るく朗らかで、心の強い人だった。可愛らしいものや、美味しいものも大好きだった。反面料理も裁縫も苦手で不器用な処も可愛らしかった。

 気がついていた。いつしか、勇者と共にいる姿をよく見かけるようになっていたこと。しっかり者の彼女に叱られる勇者の姿を見かけるようになっていたことも、あるときは、まるで彼を慰めるように肩を抱いていたことも。


 魔術師は、国によって選定された同行者だった。魔術学院を優秀な成績で卒業した彼は、やや頭でっかちで融通の利かないところはあれど、人並み外れて優秀な魔術師だった。何より魔力量と威力が違った。どうやらそのことが原因で周囲とはトラブルが絶えず、旅の間も度々騒動を引き起こした。

 それでも、全てを差し引いても、彼の戦力は圧倒的だった。

 ひねくれ者で頑固で、けれど聖女と同じく美味しいものが実は大好きで割と食べ物で懐柔するとあっさり釣れる単純なところもあった。

 自分に色眼鏡で接してこない勇者のことや聖女のことが大好きで、素直じゃないけど、懐いていた。


 聖騎士は、聖女と共にあると、彼女を守ると誓いを立てた騎士だった。彼女の旅立ちに従い、共に発った。

 聖女の命令で大体いつも兜を被ったままでいるけれど、脱ぐと素晴らしく整った顔立ちの青年だった。

 戦いの際は勇者と共に前線で盾役を担う勇敢な男だった。聖女とは同じ孤児院で育った仲で、彼女の兄のような存在らしい。何を置いても聖女を優先する様はいっそ潔いほどだ。彼女の旅への同行も、最後まで反対していた1人だった。

 戦いを離れれば花を好み、裁縫も嗜む穏やかな人だった。不器用な聖女と比べると驚く程器用で、彼女の身につけるものを繕うのは大抵彼だ。


 私は、魔法剣士だ。

 能力としては平凡だろうか。使える魔法の範囲が広く、攻撃から敵の阻害味方への賦与・回復と一通りのことが出来、幼い頃から鍛えていたため剣も人並み以上には使えた。地方領主の父の嗣子として、正妻の第一子として生まれた。母は体の弱い人でそれ以上の子は望めなかった。

 この国は、絶対的な男性優位の社会だった。家督を継ぐのは男子のみ。女性は財産を所有することさえ認められない。だから、私は男として育てられた。

 そんな私が勇者の旅に出されたのは、父と妾の間に弟が生まれたからだろう。男として届けを出された嗣子である私は露見すれば罪に問われる。つまり、死ぬことを望まれて、旅に出された人間だった。



 旅に出たのは5年前だ。

 前衛の聖騎士、勇者、後衛の聖女、魔術師、私は魔法剣士として、1人中衛を担っていた。前衛の補佐と後衛の補佐、いずれも補佐だ。……1人だけ、どちらつかずの、中途半端だ。それでいて戦い以外に特技もなく、繕いものなどは聖騎士を頼るか立ち寄った村の女衆を頼るしか出来なかった。料理は、旅の中で必死で覚えた。初めはよく鍋を焦がして皆から笑われたり怒られたりしたものだった。

 最近では前衛の邪魔にならないように回復や賦与を飛ばすこと、後衛に攻撃が届かぬように阻害することくらいしか出来ることもなくなっていた。

 それでも、最後まで共に行きたいと、鍛錬も欠かさないようにしていた。


 どうして今、このときになって、そんなことを言うんだ。

 魔王城は頂だ。この山を登ればそこが決戦の地なんだ。


「私は――」

「足手まといだ」


 勇者がはっきりと言い切った。視線は合わない。彼の目は最初からずっと、皆の中央を見つめていた。


「…………そう」


 溜息が零れた。そうか。………………そういう風に言うのか。

 

 取りあえず、勇者の前に出た。

 そして思いっきりホッペタをひっぱたいた。



 バチーンといい音がして、勇者が天幕の外まで吹っ飛んだ。



「えっ、ちょっ、えっ!?」

「ほらー! だからちゃんと最初から素直に話そうって言ったのに! 言ったのよ! 私は! 言ったんだからね!」

「聖女……そうやって1人だけ逃れようとするのは良くない」


 外野がなんか言ってるが取りあえずはそっちは放置だ。


「さて、もう一度、私の目を見て、さっきの言葉を、言ってくれるか?」


 ゆっくりと言葉を句切りながら、じっくりと言い聞かせるように言う。

 赤く腫れた頬を抑えて地面に座り込んだ勇者の目が、私を見上げた。…………ほらぁ、真っ赤じゃないか、目。しかもめちゃくちゃ泳いでいる。嘘を付いているときの昔からのこいつの癖なんだ。視線を絶対に合わせようとしないし、合わせるときょどるんだ。


「えっ、だ、だって、魔王城だよ、危険だし、それに、その――」

「もう止めようよ、ちゃんと言おうよ……」

「聖女、そう、僕、彼女と恋仲になって! それで! だから!」

「は!?」

「そうなんだ? おめでとう?」


 寄って来た聖女の腕を掴んで引き寄せて唐突に宣言をした勇者に祝福の言葉を掛ければ愕然とした顔をした。なんでだ。祝ったじゃないか。腕の中の聖女が明らかに拒否するように腕を突っ張ってるのと「何言ってんのよあんた!?」って顔をしていることには目を瞑っておいたほうが良いんだろうか?


「なんでそんなこと言うの!?」

「え? いや普通に恋人になったのはめでたいから?」

「そ、それは……そうかも……しれないけど!? えっ、僕が恋人作ってもいいの……?」

「お前だって私が恋人紹介したら祝うだろ?」

「呪うけど!?」


 おい勇者。なんだ呪うって。




 きちんと話をした。

 麓についた時点で、魔術師が魔王の張った結界に気がついたのだそうだ。

 結界は侵入者の人数を制限するものだった。現在侵入者はいないので最大数で侵入は可能だが、その人数は4。定員を満たした状態で結界に触れると、触れたものを電撃で焼き尽くす悪辣な罠なのだという。従って5人組である自分たちでは、1人が入れないことになる。ならば、誰を残すか。


「それで私が選ばれたと」

「聖女は絶対だ。前衛としての俺と勇者も欠かせないでしょう、後衛の魔術師が必要なのも然り。必然的にあなたになった」

「別に、戦力にならないなんて思ってないんだからね! 魔法も剣も使えて回復も出来る万能なのに戦力ならないなんて思うわけないんだからね!」

「まぁ、火力で僕に劣るってのは本音だけど」

「事情をちゃんと話して戻って貰う方が良いって言ったのに、そうじゃなくて追い出すって言ったのはこいつよこいつ! 意気地なしの弱虫なんだから勇者のくせに!」

「ああ、なるほど。分かりました」


 改めて勇者をにらむ。ほんとに、こいつは。


「どうせそうやって追い出すでもしないと、私が後々気に病むとか後悔するとか自分を責めるとかそういう風に言ったんでしょ、こいつ。全く、昔からぜんっぜん変わらないんだから」

「だって! しょうがないじゃないか! 魔王なんだよ!? 絶対倒せるかなんて分からないし、生きて戻れるかも分からないし!」


 半泣きで言い募る勇者のデコを思い切り指で弾いた。追い出されたということならば、追い出した側である彼らが全滅をしようとも、追い出された側の責にはならない。傷つけた相手側であれば、多少どうなろうとも心の呵責は弱くなる…………とでも思ったかこのすっとこどっこい!


「私は君達がそんな風に私を疎んじたり責めたりしない人だって知ってるのに? そういうのを演技したいなら、旅の最初からやらなきゃ」

「まぁ、だよねぇ。いきなりやって信じるわけないよね、そんなの」


 魔術師はそんな風に言って肩を竦めながら、その実、目が安堵している。そういうところが可愛いなぁと思う。

 聖女も聖騎士も、同意を示すように苦笑していた。勇者? 私の拳が両こめかみを抉ってるからさっきからちょっと泣いてるよ。

 ほんとに、こいつはどうしようもない。お前がそんな人間じゃないことを、この世の誰より良く知っているのは私なのに。


「出発はいつ?」

「明日の朝の予定だ」

「先延ばししてもしょうがないしね!」

「そっか。じゃあ、私はここで野営しながら君達の帰りを待ってるよ」

「なんで!? 危ないよ!」

「魔王に突撃するお前達ほどじゃないよ。帰り道だって食料要るんだし、荷物番兼食糧採取係でもしてるさ。重い荷を置いてった方が勝率だって上がるだろ。君達の帰りをごちそう作って待ってるよ」


 残るのさえも反対する勇者の頭をさらにぐりぐり抉る。「だいたい、往き道だって険しかったんだ、1人で帰るのは危険だろ」と言えば黙った。




 ここに1つの勇者の伝説がある。

 見事魔王を打ち倒した勇者の側には、聖女を始め4人の仲間がいた。

 魔王の元に迫る時、結界により仲間の1人は内に入れず、外で待つことになった。勇者たちは魔王を追い詰めとどめを刺すところまで迫る。しかしその時には誰もが満身創痍となっていた。最後の力を振り絞った一撃は運悪く外れ、カウンターの一撃が勇者の胸を貫いた。聖女の魔力は残っておらず誰もが動けぬその時、駆け付けた最後の1人が癒やしの力を解き放ち勇者の命を救い上げ、力を取り戻した彼によって魔王はとどめを刺されたのだという。

 大いに疵を負いながら魔王を倒した一行は、国から盛大に祭り上げらた。

 聖女はやがて教会の聖主座に次ぐ地位を得、国内の孤児の保護と貧困の撲滅のため生涯を掛けて戦い続けた。その傍らにはいつも共に戦った聖騎士の姿があったという。

 魔術師は生涯を魔術の研究に捧げた。魔力の多い少ないに拘わらず、誰もが便利に簡易に使える魔術を目指すその研究の成果は、今では数多くの魔道具という形で国に普及し、人々の生活を支えている。「劫炎魔法より着火魔法の方がずっと良い。だって美味しいものが食べられる」が晩年の口癖だったという。


 そして勇者と魔法剣士は、彼らの功を讃える宴の最中に、いつの間にか姿を消していた。武勇を讃え国の有力貴族の娘と娶そうとしていた国王が彼らを探したときにはもうその姿はなく、以降、彼らの姿を見たものは誰1人としていなかったという。

 一説では、彼らは故郷へ帰ったのだと言う者もいる。けれど当時の記録には、地方領主であった魔法剣士の実家は彼の弟が継いだと残るばかりだ。勇者の実家については平民であったためか、記録さえ残されていない。

 身分によって縛られることを嫌った勇者に、幼い頃からの友人である魔法剣士が付き従い旅立ったのだとする説が現在の通説となっている。




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「なんで宴の最中に出ていくんだ?」

「だって見ただろあの王様の顔! あれ絶対なんか良くないこと企んでたよ! 嫁でも紹介されそうな勢いだったじゃないか!」

「良いだろ嫁くらい。良いご縁ならそのまま貰っちゃえば」

「正気!? 僕、君以外だれも嫁になんて欲しくないんだからな!」

「……私は一応、男なんだけど」

「公式にはだろ!? 僕は小さい頃からずっとずーっと、君のことだけが好きだったんだからな!」

「聖女に浮気してたのに?」

「浮気じゃなくて君とのことを相談! してた! だけ!!!」

「……そっか。そうだったんだ。まぁあの子良い子だったからさ、あの子だったら良いんじゃないかなって思ってたのも本当だけど」

「止めてよ! あの子の横にはおっかない兄さんがずっとついてたじゃないか」



作中に書けなかったあれこれ含め各キャラ設定など


魔法剣士

 地方領主/下位貴族の娘だが息子/嗣子として出生届を出されており、国内では完全に男性として生きる道しかない状態

 愛のない政略結婚であった母が嗣子出産を求める実家からの圧力と妾ばかりを愛する夫への憤りにより娘を息子と偽った

 (この偽りは割と早期にバレており、両親の確執は深刻化していく)

 5歳の時弟が生まれ、以降嗣子でありつつも父親からは疎まれ、母親からも憎まれながらほぼ乳母の手で育てられた

 性別は女性だが見た目は完全に細身の男性、胸はほぼなし&筋肉で裸でも女性とバレないレベル

 趣味は鍛錬、剣術以外にも徒手格闘術にも優れており、女性としては破格に強い

 勇者のことは好きだが、家族としての好きの方がやや強いし女性として好かれているという自覚は薄い

 というか(見た目のこともあって)自分が女性として誰かに好かれる可能性をあまり自覚出来ない

 両親共に望まれず憎まれ疎まれ育った為、自己肯定・評価が低い傾向がある


勇者

 魔法剣士の乳母の子、魔法剣士は言わば主家のお嬢様で元は彼も彼女の従者として生涯仕える予定だった

 聖別の儀で勇者を得て旅立つ事になったとき、彼女の父が(名誉&旅路での彼女の死を望んで)彼女を旅に加えたい意思があることを知り、半ば強引に彼女を旅に引き入れた

 (父親から彼女を守る為でもあり、いつか彼女が自分を偽らずに生きられる場所に連れて行きたいとの思いから)

 幼い頃から彼女が女性であることは知っていたし慕っていたが、仕える相手でもあるので思いは封印していた

 討伐の祝賀会で自分だけじゃなく魔法剣士にも嫁が斡旋されそうだったので慌てて逃げた

 戦闘特化の能力で、攻撃力、瞬発力が常人離れしている反面、それ以外は特筆すべきところがない

 勇者として、「真に守りたいと思う者を守るとき大いなる力が発揮される」自己バフ持ち(自覚なし)

 故に魔法剣士が近くにいるときは無敵の強さだったが、最後の戦いで離れた為に能力が落ちていた

 →彼女が助けに来てくれたことでバフが発動し、魔王撃破に至った


聖女&聖騎士

 元孤児で聖騎士とは兄妹の様に育つ、なお旅立ち時点で2人は将来を誓い合った仲

 聖女は魔族の力を封じる力があり、一行の重要人物、聖騎士は盾役兼彼女の守護が任務


魔術師

 学院を優秀な成績で卒業したが頭でっかちな効率厨だった側面があり、就職先で同僚にハブられ苛められて引きこもりしていたのを引きずり出された経緯がある

 魔王の結界を見破り、その結界を張っていた魔道具である杖に気がついて勇者に破壊を進言した、魔王退治時点の超ファインプレイヤー(自覚なし)…これがなければ魔法剣士が勇者を助けるために魔王城の異変に気付いて魔王城に突撃かました際即死して魔王退治は失敗していた(誰も気がついていないけど)

 旅の間に色々学んで、求める効率が「高火力」から「みんなが使いやすい」にシフトした

 多分メンツの誰よりも仲間達が大好きだったし、ずっと好き


 勇者の恋愛相談は全員に対して行っていた(牽制も含んでいたが割とあっさり見抜かれて仲間からは生ぬるい視線を送られていた)。この恋愛相談のせいで初期から全員に魔法剣士の性別はバレていた(この相談がなければバレていなかった)。旅の間の部屋割りは、聖女/聖騎士&魔術師/勇者&魔法剣士で固定。勇者? 鋼の自制心を持つ男ですよ彼は。全く意識されなくて泣いた夜は数知れず。

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