第53話 ダンジョン防衛戦4
(ダイチ様、見ていてください! これが私に残された最終奥義です!)
【マスターの必要品】
進化の魔石 (10,000DP)
超進化の魔石 (50,000DP)
究極進化の魔石(100,000DP)
帰還魔法陣(単発100DP/常設10,000DP)
>BACK 【残1,001,554DP】
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「えっ!? なぜDPがこんなにも増えているのですか!? やはり最終奥義のやけくそが…」「「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォンンンッッッ!!!」」」
(あわわわ……お、思わず驚いて大声を出してしまいました!?)
「ドガンッ!」と、壁を叩きつけています。
(こ、こうしてはいれません。早く手を打たなければ……進化の魔石? これはどのような効果があるのでしょうか?)
い、今は考えている時ではありません。
凄まじい衝撃で、天井からは破片がパラパラと落ちてきていますし、先の大声で居場所が突き止められてしまったかも知れません。
(とにかく、この中で一番高級な〈究極進化の魔石〉を召喚です)
究極進化の魔石:S級モンスターをさらなる上位種族へと進化させる魔石。
DP消費:100,000
(S級モンスターですか? でも今はそのようなモンスターはいません……)
あっ! 他にも進化の魔石がありましたね。
急いで召喚です。
進化の魔石:召喚モンスターを一つ上位種族へと進化させる魔石。
DP消費:10,000
超進化の魔石:A級モンスターをS級モンスターへと進化させる魔石。
DP消費:50,000
(これで進化の魔石が三つになりましたので、後は肝心のモンスター召喚ですね)
「「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォンンンッッッ!!!」」」
(ひいっ……!? た、大変です。壁にヒビが……こ、このままではもう……)
ダイチ様、申し訳ありません。
私はどうやらここまでのようです。思い返せば、ここで貴方様と出会って命を拾われました。
そして同じ場所で終わりを迎えるようです。
短い間でしたが、本当に幸せでした。
(ダイチ様は末永く、お幸せにいらしてください…………あ、あれ? 攻撃が止んだのですか?)
なぜかは分かりませんが、モンスターの気配が少し離れて行く気がします。
(今の間にモンスター召喚です!)
【モンスタースポット一覧】
F級:スライム (100DP)
F級:ゴブリン (200DP)
・
A級:アークデーモン (200,000DP)
A級:レッドドラゴン (200,000DP)
・
S級:キマイラロード (1,000,000DP)
S級:フェンリル (1,000,000DP)
・
>BACK 【残996,554DP】
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え? なぜかDPが百ずつ減少しています。
一体何が起きているというのでしょうか?
よ、よく分かりませんが、S級一体で百万DPでしたら、残りのDPでは足りませんね。
――でしたら、弱いモンスターを召喚して、進化の魔石を使用すればいいのです。
では早速、弱いモンスターとなれば……やはり私にはこの子が一番ですね。
今まで何度も助けていただきましたし。
(モンスター召喚です!)
「ポンッ」と白い煙の中から現れたのは、私の一番のお気に入りのスライムです。
弱いモンスターの代表格ですが、この子に進化の魔石を使えば、とても強い子になるような気がしましたから。
それにダイチ様は、いつも「可愛いは正義だ」と仰っていますから間違いないでしょう。
さあ静まっている間に、早く済ませますよ。
(ですが、この魔石はどうやって使えばいいのでしょうか……?)
とりあえず、この子の前に置いてみましょうか。
あ、どうやら「スラスラ」と言いながら食べているみたいです。
な、何だか蒼く光り始めました。
これが進化の前兆なのでしょうか?
強い光が収まると、現れたのは緑色の体をしたポイズンスライムでした。
ですが、これで終わりではありません。
続けて、超進化の魔石をポイズンスライムに与えます。この行程を繰り返すだけのようですから、私でも簡単にできるので安心しました。
超進化の魔石を置くと、同じように食べ始めます。
すると今度は、何とも不気味な禍々しい気配を放ち始めました。
(こ、これは何が起きるというのですか……?)
明らかに異常な形状をした悍ましいスライムが生まれてしまいましたが、魔石の使い方を間違えたのでしょうか……?
一度確認してみます。
名前:エラースライム
種族:スライム
全長:30cm
クラス:S
レベル:1
HP :1
MP :1
攻撃力:1
防御力:1
俊敏 :1
スキル:無し
弱点 :全属性
(エラースライム? そのようなスライムもいるのですね。ステータスを見る限り、何とも弱そうですが……)
いえ、まだ終わりではありませんからね。
それに何と言ってもS級ですよ。
何も問題はないでしょう。
(それでは最後の究極進化の魔石を与えましょうか)
◇
「……完全に失敗してるじゃねえか」
一体どうやったら、あんな汚物みたいなスライムが生まれるんだよ!
《マスター、スフィアはE級のポイズンスライムに、本来A級の魔物に使用する超進化の魔石を与えてしまったため、あのような汚物スライムになったと断定します》
「そんなことは分かってるんだよ、プラン!」
「グオオオオオオオオオオオォォォンンンッ!」
「うるせえぞ! ワンコロ!」
「キャヒーンッ……」
何ともスフィアらしいが、今はそれどころじゃないんだ。
俺は帰還魔法陣をひたすら連打して、犬コロが現れたと同時に、弱点属性である聖剣で瞬殺してるだけだから、こっちは何も問題はない。
だが、スフィアには問題が大ありだ。
さっきから画面越しに俺一人で怒っているから、みんな若干引いてるが、これはスフィアの命に関わることだ。
まあ、窮地に立たされているから正常の精神ではいられないという気持ちは分かるが、それでも魔石の説明文はちゃんと読んでくれよ。
《マスター、こういう時ほど、おすすめのものがあると推定します》
<マスターの必須品>
シズナミンD 100
<残97,884KP>
ーーーーーーーーーー
シズナミンD:怒りを鎮めて冷静さを取り戻すサポートをするドリンク。
効果:冷静
必要KP:100
なんだ、どこぞの栄誉ドリンクみたいな「落ち着けー、一回!」じゃないんだ。
「ん? パイナップル味で程よい酸味と甘さの微炭酸でかなり美味いな」
不思議と落ち着いたし、頭もスッキリ爽快。
《マスターが落ち着きを取り戻して、何よりと断定します》
「そ、そうだな。ただ俺じゃなくてスフィアに飲ませてやりたい……って、いつのまにか、とんでもないモンスターが誕生してるじゃねえか!?」
「グオオオオオオオオオオオォォォンンンッ!」
「今それどころじゃねえんだよー! ワンコロ!」
「キャヒーンッ……!」
◇
名前:名前を付けてください
種族:アルティメットスライム
全長:30cm
クラス:SS
レベル:99
HP :9999
MP :9999
攻撃力:9999
防御力:9999
俊敏 :9999
スキル:<究極体当たり><透明化><認識阻害><擬態><物理攻撃無効化><魔法攻撃無効化><分裂><再生><念話>
弱点 :無し
(で、できました! ものすごく強い、いえ最強のスライムが生まれましたよ!)
この子の名前は……あっ、名前を付けてくださいという、お名前なのですね。
「それでは早速、名前を付けてくださいさん、敵を掃討してください」
『なまえつけて……』
「は、話せるのですか!?」
い、いけません。また大声を挙げてしまいました。 気付かれていないようで、何よりです。
これは念話でしたね。
『お名前ですか?』
『そう、なまえ……』
あっ! そういうことでしたか。私としたことが、つい勘違いをしてしまいました。
(この子にお名前を付けるとすれば、そうですね……)
相棒だったインビジブルスライムのスラブルに似ていますが、かなり悩みますね。
あ、いくつか候補を挙げてみましょうか。
1.相棒に似ていたので、バディム。
2.究極のスライムということで、スラキュウ。
3.ダンジョンを守ってくれる、ゴエイム。
4.とてもすごそうなので、スゴイム。
5.進化に大成功したので、オメデタイム。
6.もちもちぷにぷになので、ぷにまる。
7.アルティメットから、ルティ。
あわわ……私ながら素晴らしいお名前の才能です。
これは悩みます。
しかしながら悩んでいる時間はありません。
――ですが、名付けというのは命を与えること、決しておろそかにしてはいけません。
以上のことから絞り込みます!
1.ゴエイム
2.スゴイム
3.オメデタイム
4.ぷにまる
5.ルティ
(この中では、オメデタイムが一番でしょうか)
ですが、少し長い名前かなと思います。
ゴエイムやスゴイムもすごくいいと思いますが、屈強そうな名前です。
(うーん。この子はとても可愛いので、ルティもいいと思いますが、かなりぷにぷにしています)
悩みますが、これ以上の時間はありません。
決めました!
『あなたの名前は、ぷにまるです!』
『ありがと〜♪』
喜んでくれたみたいでよかったです。
「それでは、ぷにまるさん。早速ですが敵を倒して来てください」
「ぷにぷに〜♪」
ここまでお読みいただきありがとうございます!
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