6.冒険者ギルド・ティラシェント支部ギルドマスターとBランク試験
「君は何者だい?」
そう聞いてきた
まさか鑑定持ちか?
「俺は新人冒険者だと思ってますが違いますか?」
というと、
「まぁ、そうだよね。そう答えるよね」
と笑い出した
「僕が聞きたいのは君は魔物かい?それとも人間かい?」
「君が使ったのは魔物の業だよね」
「いえ、僕は人間ですよ。少なくとも人間に育てられ、自分を人間だと思っています」
「そうか」
「ならいいか」
ギルマス、それでいいのか?
「それでいいのか?っていう顔をしてるね。でも確認のしようがないからね」
「とりあえず今日はBランクの試験を用意したよ」
「いいんですか?」
「まぁ、君は他よりも頭は良さそうだし、実力もありそうだからね」
「そうですか」
まぁ、あいつらと同じにされるのは嫌だけど
「じゃぁ、訓練場へ行こうか」
__訓練場________________________________
「それでは試験を始めます」
とディアナが言うと
「おい聞いたか今日の試験鮮血がやるらしいぞ」
「まじで?あの鮮血が⁉」
どうやら相手には鮮血という2つ名があるらしい
「『置き換え』狼牙、狼爪、角、『無限』数値10000000、防御力」
「ほぅ、それが例の」
噂にでもなっているのか?
「じゃぁ、こっちから行かせてもらうよ」
そういうと大剣を出し魔力を通し始め
「『フレイムエンチャント』」
と言った
すると、その大剣が炎をまとった
「それいいな『コピー』『フレイムエンチャント』」
【『フレイムエンチャント』をスキルとして獲得しました】
まぁ使わないけどね
「『疾走』『突進』」
そして噛みつこうとしたが
「まるで狂犬だな」
そういいよけて大剣を振ってきた
が、
当たったところから大剣にひびが入った
「おいおい、ガチで殺しに来てるじゃねえか」
「そう言うな。こっちはその大剣にひびが入ったんだ」
「それじゃぁ、これにはついてこれるかな?」
「何?」
「思考加速『無限』数値100000『無限』数値100000、スピード『疾走』『突進』」
俺からは歩くぐらいの速度に見えるが相手が止まって見える
そして爪を相手の首筋に当てて
「チェックメイト」
「そこまで」
そして勝った
「いきなり早くなったが支援魔法か?」
「…まぁ、少し違うかもな」
「解除」
俺は試合前の状態に戻った
「聞いた話じゃ魔物の素材はすごくきれいなんだろ?あれで戦えば素材にならないんじゃないか?」
そう聞いてきたので
「あれだと加減ができないんだよ。殺したら罪人だろ?」
「あれで手加減されてたのか」
「もちろん俺のことを本気で殺そうとするやつはあれで切るが、これは試験前回だってただの喧嘩だ」
「よかった。誰彼構わず手加減するようなら失格だったが今ので確信した君は強い。体も心も」
「俺は弱いさ。多分何かを奪われたら暴走してしまうからな」
その後戻ると
「これがギルドカードです」
と、Bランクのカードを渡されて説明を受けた。
簡単にまとめるとこうだ。
・名刺のようなもの
・個人情報は名前と年齢、戦闘タイプのみ
・本人の魔力にしか反応しない
・偽造は不可能
・倒した魔物の種類と数
とのことだった
まぁ、叡智者によるといくらでも偽造の方法はあるそうだが
やるつもりはない
俺の戦闘タイプは不明らしい
そりゃそうか、あんな戦い方分からないからな
だから剣士にしといた
一番無難かな
とりあえず依頼を受けるか。
このままだと金が減ってく一方だからな
受けた依頼はゴブリンの集落の殲滅だ
報酬は金貨5枚、31匹以上の場合は1体につき銀貨5枚もらえるらしい
もう誰も反対しなかった