②クエスト「真相を暴け!」
2025/1/24
以下から、ちょっと時間の掛かる編集に入ります。
クエスト「黒か白か!」⬇
クエスト「真相を暴け!」
概要:数日前に勃発した殺人事件の真相を明らかにする事。クエスト「黒か白か!」をクエスト「殺人犯を追い詰めろ!」とクエスト「冤罪を晴らせ!」に同時移行させ、凶器発見よりも早く、探偵シャロックボムに捜査協力依頼を出す事(丸投げNG、クエスト凍結により、同プレイヤーや同プレイヤーが居るパーティーでは再挑戦が不可能)。
期日は3日後の裁判まで(多分)。
真逆の目的を持つ依頼人が同場所で依頼を叫んでいた理由は、クエスト「黒か白か!」的都合に因るものだが、クエスト「真相を暴け!」に移行すると、意味合いが生まれるのかもしれない。
現在の進行度/凶器発見、完全修復完了。シャロックボムの事務所にて凶器を渡す。鑑定終了。鑑定系統スキルに付いての説明終了。
考察a
容疑者=犯人
最悪ケースとして、共犯者に妻と捜査陣営の誰かが居るパターンが考えられる(捜査困難度に於いては妻が共犯か否かは余り関係無いが、妻を通り越して捜査陣営に共犯者が居るなら、妻の依頼と被さる様に依頼して来ないと思われる)。
考察b
容疑者≠犯人
最悪ケースとして、真犯人か共犯者に捜査陣営の誰かが居るパターンが考えられる(妻も共犯と言う可能性はあるが、捜査困難度のみで考えれば最悪度に関わらない)。
考察a&bのどちらが正しいか、或いはどちらも考え過ぎで正しくないかの判断をするには、圧倒的に情報不足。本来ならば事件情報を依頼時に、こうした最悪ケースを頭に入れて尋ねるべきである(但し、クエスト的にシャロックボムと出会う進展があるなら、本当に尋ねても「答えられない」と返って来た可能性大)。
依頼人/男性NPC(衛兵)→クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」に移行⬇
依頼人/女性NPC(容疑者の妻)→クエスト「冤罪を晴らせ!」に移行⬇
3日後の状況可能性⬇
A⬇
B⬇
C⬇
☆シャロックボム探偵事務所に付いて
余り日が届きにくい立地の、古ぼけて質の良くなさそうな木造建築物(5F建て)の1Fに事務所を掲げている。どうやら特殊なツテが関連している様だ。残り4Fの使い道は不明(ひょっとしたら、部屋を借りられる……? 賃貸システムに関与するかも?)。尚、シャロックボムは男性の様だ。恐らくはシャーロック・ホームズのパクリではないかと思われる。
探偵ジョブに付いて
冒険者の街中流通依頼の中、王都民個人対象の調査依頼を専門で受けていると派生するジョブ。素行調査や不倫調査が多いと思われる。
ジョブ仕様の鑑定が有るらしい。
特殊なツテが発生し易い? 場合によっては治安維持組織の範囲に口を出す事も有り得る様だが……?
寄り道をして、クエスト「真相を暴け!」の進捗自体がちょっと分かり難いと思うので、少々巻き戻しを図ろうと思う。
〈焼き直し〉:
さて。今の流れ的に必要なもの以外は隠して、続きを書いていく。
「どうも。」
何だか随分と久方振りに顔を見た様な気がする。……………何て事は起こっていない。アポロンにとってはほんのちょっと前の話であるからだ。え? そんな少しの時間であれだけの町並み見れたのかって?? 気にしちゃイケマセンヨ、気にしちゃ………。
「やあ、どうだったかな?」
取り敢えず勿論、シャロックボムの質問はアポロンが凶器を見付けたかどうかだ。
「見付けましたよ。コレがそうです。」
シャロックボムは上着を掛けてからソファ椅子に座る。そのソファ椅子に向かいながらアポロンは掛けられた声に答える。その手にはアイテムボックスから出した修復済の凶器がある。尚、刑事ドラマとかではこう言った証拠品は素手で触ったりしないものだが、アポロンは思いっっっきり素手である。素手上等。とかは言わないが、凄腕探偵っぽいシャロックボムーー白状しますが、少なくとも私はそのつもりであります!!!ーーはそれを見ても何も言わない。只、静かに頷くのみである。
ーーそれで良いのか?
とミステリ作家とか間違えても名乗るべきでない(名乗ったら白い目ジト目でツッコミ有りそう………)所業と周囲の反応を記している訳だが、一応、理由はある。そもそもこの設定が固まっていない処か、ふわふわふわふわふわふわふわふわファンタジーなゲームの話で、探偵ものをやろうと言うのは無謀過ぎると言う事だ。バカ過ぎると言う事だ。ミステリを舐めている訳ではないので(「ミステリ舐めんなっっっ!!!」とか言われても仕方無い気が犇犇としています)、以前にも記した気がするが、ハッッッキリ声高に記して於こう。
ーー私はバカである!!! 推理小説は話の流れを追って行くだけで、推理しながらは読まない!!! だから自分ではそんなちゃんとしたストーリーは書けない!! 推理パートも期待してはいけないのである!!!!
と、言い訳した処で、この答えを静かに記す。ふわふわふわふわふわふわふわふわファンタジーなゲームな世界での推理クエストは、結構なマイナー部類に入ると言える。やはりこう言った設定では冒険者ーーこの場合は戦闘職と言えるーーを選択しないならば、生産系に行くならば、やはり戦闘に役立つものを作る錬金術師みたいな処に行き易い。
更にそれ以外ならば商人だろうか。商人プレイヤーが何を目指すかは知らないが、商人×RPGと言えば、古いかもしれないが、私が思い浮かべるのはやはりドラク○4に登場したあの太った商人だろう。何処かのYouTub○rからロリコン疑惑を掛けられていたトルネ○だ。
ーーと、話はズレたが、探偵ものは兎に角合わないと思うので、緻密にしようとすれば、ズレるだろうから敢えていい加減にしているのである。やはり酷い言い訳である。
シャロックボムは渡された凶器を見聞している。
「低レベルの盗難防止が付いているな、成る程……。」
とか言い出したが、アポロンには首を捻らせる事でしかない。
〈焼き直し終〉
アポロン、シャロックボム、AI……、それ以上に私の都合により、シャロックボムの台詞はこうなる。
「……これ以上は語るべきではないだろう。少なからず今はまだ。」
「…………。」
鋭い目線と溜め息と言うアンバランスなシャロックボムの態度に、アポロンは「取り敢えず今はまだ人格と言うか、性格と言うか……、まあ、其処んトコはそのままで良いや」と思いながら、シャロックボムの目線から視線をほんの僅か下げる。鼻辺りを見る様な感じだ。
完全に逸らしていると判断するには微妙な近さだ。実の処、話している相手の目を、話している間中ずーーーっっと見詰めるのは中々に圧があったりする場合もある。
考えて見れば、相手の目を見詰め続けて話を聞いていると、知らず知らずに力が入り、自身も疲れを感じるくらいなのだから、無理なからぬ話である。
だから目を見詰め続ける事が出来なくて、気付けば相手の目から僅かに逸れた部分を見たりしている、と言うのも良くある話だ。そう言った場合は「眉間を見たりすれば良い」とか聞いた事もあるが、それを意識的に行って、今度は眉間に視線を固定するとかも中々にしんどい。
故に視線は相手の顔の上半分の中で行き来する事が多いのだが、アポロンの視線は丁度そう言ったケースそのままだ。
意識的、或いは無意識的に無言のまま、シャロックボムの言葉が続くのを待っている。暫し、シャロックボム、アポロン、双方の沈黙が有った。
「「………………。」」
気不味くなるには短い沈黙。居心地の悪さは形成される事も無く、その言葉が遂に出た。
「……さて。取り敢えず話が大分ズレてしまっていたな、本題に還ろう。」
遂に…………! 遂に…………!!
遂に…………!!! 遂に…………っ!!!!
遂に………っっ!!!!!
遂に……っっっ!!!!!!
遂に…っっっっ!!!!!!!
遂にっっっっっ!!!!!!!!
本題へと還るぅぅぅぅぅぅぅぅっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!
と言う感無量状態にあるのは私である(いや、本当に長かった……。自分でやっておいて何だが、編集時に「クエスト前の説明エピソードが幾つ並ぶんだーっ!!!??」となり、かな〜〜〜〜〜〜り慌てて普段やらない1エピソードに2万近い文字数を入れ込んで漸くあの数になって、かな〜〜〜〜〜〜り辟易してました……)。シャロックボムもアポロンもそんな事は考えて居ない。AIの一部であるシャロックボムには元よりそんな感情も感傷も持ち合わせていない(あくまでもプログラムなので、人格だってプログラムなのである意味フリをしているだけ[そう言った意味では夫の無実を晴らしたい妻にも設定が必死溢れているだけで感情そのものはない]だが、ゲーム的にそれを何らかのフラグにする必要もない)し、アポロンだって必要な事を聞いていただけで、「もう良いや〜〜」等とウンザリする気持ちは無い。
と言うかそもそもあの糞長〜〜〜〜〜い、糞長〜〜〜〜〜い、糞長〜〜〜〜〜い、糞長〜〜〜〜〜い説明は辟易しながらも私がしていた事でシャロックボムが話していた事ではない。当然だ、メタ的な事も散々記していたのだ。アレをシャロックボムが説明していたとしたら、とんでもNPCである。と言うかバグだ。AI本部や運営サイドから抹消するべきプログラムだと判断されるし、その辺りを知らないプレイヤーでも、果てしなくバグを疑うだろう。
とは言え、あの説明の間、ず〜〜〜〜っとダンマリしているのもまあ、変と言えば変なのでーーアポロンの考察やら気付きがあの説明の間に成されているとしたら、余りに沈黙時間が長過ぎるーー某らの言葉は出しているかもしれないが、所詮は記していない事なので、気にする必要は無いのである。
ゴホン……、また詰まらぬものを記してしまった……。
と一応、反省(?)の一文を記しておく。これもまた無駄なものな気もしないではないが、見ない振りをしておく。……それもさておき本題だ。
「鑑定によって、此方の凶器と見なせるものには盗難防止の魔術が掛かっている事が分かった。それも低レベルのね……。」
アポロンには「低レベル」が何となくだが意味深に聞こえる。
「低レベルだと何かあるんですか?」
しかしアポロンにはその意味深な言い方に心当たりが無い。さて。此処で再度事件のあらましーー元からめっちゃ適当で簡易にしか説明していないーーを紹介しておこう。
とある場所でとある男が殺された。
これが事件のあらましである。……ふざけてはいない。そもそもこのクエスト、名前があるNPCはシャロックボムだけだ。クエスト「黒か白か!」から始まった訳だが、クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」でも、クエスト「冤罪を晴らせ!」でもメインとなるNPCーー前者は捜査員、後者は容疑者の妻ーーの名前すら登場しない。被害者、容疑者共に名前が出て来ていない。
……容疑者は冒険者ギルドの職員となっているので、聞きに行けば分かるかも知れないが。と言うか、アポロンは特に尋ねる事をしなかった訳だが、訊けば教えてくれただろう。何だったら容疑者だけでなく、被害者の名前だって分かったかも知れない。
クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」でも、クエスト「冤罪を晴らせ!」でも、そしてクエスト「真相を暴け!」でもクエストクリアのルールやゴールは違うが、結局は調査クエストであり、探偵クエストと言って過言でも無いのだ。探偵役が依頼に重要なMPCの名前を知らないのは流石に問題だ。多分にとてもとてもとても大問題だ。
しかしそもそも何故、アポロンはこの様にNPCの名前を知らないのか。
いや、多分にそう言った訳ではない。そもそも依頼者が聞かれなかったからと言って、「本当に重要な名前を教えず依頼する事があるか」となるとかな〜〜〜〜り怪しい。
だったらアポロンは聞いている事になるし、聞いていたのなら、シャロックボムが聞いていない訳もない。
……まるでシュレディンガーの猫理論に繋がりそうな事を言って見たが、その答えは何て事は無い。丁度、推理モノを読んで、「トリックなんか書けないけど書こう、推理モノの真似事な偽物で良いから」な気分で書き出した、そのノリノリが一番大きな波が来ていた頃が、その最初の説明辺りを記していた時期だ、この頃は「早く早く早く速く速く速く疾疾く疾く疾く探偵役を出したいなっっ♪♪♪!!!」みたいな気持ちでーーなのに何故か見直すと色々とスキル説明が……、いや、不可抗力な気もするが、多分にあの頃は「あ〜〜〜、進まねーっ!!!!! イラン(←オイwww)説明多過ぎだ〜〜〜〜〜っっっっ!!!!」な気持ちになりながらも、全っっ然、一切合切説明を省略せず(出来ず)、「あ〜〜〜〜っっっ!!!! 探偵役が出せね〜〜〜〜っっっっ!!!!!」と自分が悪いのにのたうち回る心理だった気がする………ーーポチポチしていた為に、その辺の事項を飛ばしたのだ。
………推理モノの中で重要なファクターにも成る部分なのに、何の重要な事情も無く、飛ばしたのだ。私に推理モノを書く資格は無いな……。
と言う訳でこのクエスト、元よりシャロックボム以外のNPCは名無しモブ扱いなのだ。……昔のRPGでも名有りモブ、結構居たと言うに……。
しかしそれでは何と言うか、そろそろキツくなっている気もする。何時までも妻だの、夫だの、容疑者だの、被害者だの、捜査員だの……、謂わば記号だけで書くのもどうか、と言う気がヒシヒシと湧いて着ているのだ。
しかし今更考えるのもなあ………、正直な処………、非常に非常に非常に非常に非常に正直な処……、面倒だ。面倒なのだ、とてもとてもとても………、面倒なのだ。
何故面倒か。何故に面倒に感じるのか。もしそう問い掛けられるなら、私は嘘ではないが、最低の言い訳を全力で行う。絶対に本格的に推理モノを書いておられる方には見られてはならないくらいのーーこんな「なんちゃって」すら言えないくらいの巫山戯た似非推理を読む事は無いでしょうから、此処では思っっきりぶち撒けられる、ぶち撒いても無問題なので、何の心配もせずに赤裸々に書けるーー内容な、本音な言い訳を。
推理モノの登場人物、メインーー毎度登場する探偵役と+α(金田一少年の事件○で言うとら主役の一と幼馴染の美○、後は剣○、明○くらい……)ーー以外のその回でしか登場しない脇役(犠牲者、犯人含めて)の名前が覚えられないと言う本音を。
………序に「推理モノの登場人物、メイン以外のその回でしか登場しない脇役(犠牲者、犯人含めて)の名前が覚えられないから」覚えないと言う本音も隠さず記して置く。
そしてそんな読み方でも読み進められてしまうのだ。なので「これはあくまでゲームのモブだし〜〜」と名前を付けて居なかったのである。一言で現すならば、面倒くさがりによる手抜きである。それ以外に存在しない。
最低である。言う間でもなく、最っっ低である。
やはり最早、推理モノだからと言う訳でなく、ジャンルに関係無く、これは最っっっ低である。
そして特に反省していない。……そういや、主人公の「音無次郎」と言う名を決める時はどうだったか……。一応、意味はあったけど。長男教毒親に名付けられた次男って意味が。
記憶が間違っていなければ、名字は単に名前が次郎だから、名字はちょい変わってて、響きが悪くないかなと思った奴を付けたんだと思うが……。
それはまあともかく。ゴホン。今更だが、何か名無しがキツくなってきたので、名を付けて行こうと思う。
推理モノは必ず殺人事件を取り扱っているものだ。
……と言い切って良いかは謎だが、殺人が全く関わらない事件を推理する作品を見た覚えが一切無い。少なからず私は。
なので推理モノでは必ず殺人事件が起こると私は考えている。
そんな推理モノで重要な役処は主役になるのが決定的な探偵役除いてなら、やはり犯人や被害者だろう。
只、まあ犯人の場合、現状の容疑者とイコールとなるかも不明な為、「犯人/○○」とは出来ない為、当然ながら省かせて貰う事になる。従って下記となる。
被害者:
ヒーガイ
容疑者:
オットー
クエスト「冤罪を晴らせ!」の依頼人(容疑者の妻):
ツーマ
クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」の依頼人の衛兵(捜査員):
ヘイエー
その他、重要な証言で名前が必要になった者はその都度ワンとかツーとか付く名前が登場するんじゃないかと思う。
面倒臭さが完璧にモロ分かりの名前であるのは否定しない。只、一応、個体表記がこれで可能になった。それなりにカッコが付く事をシャロックボムに話させる事は可能になる。
尚、もし容疑者≠真犯人であったとして、その真犯人を「シーンハニン」だとか「ハンニ」だとかにするのは流石にどうかと言う思いがある。同様に容疑者=真犯人だとしても、分かり易く「ハンニーン」だとか「シンハンニ」だとかに出来ないよな、と言った思いもある。
なのでそんな「如何にもコイツが犯人です!」と叫んでいる様な、名前でネタバレしている様な、名前を犯人に付けてやる事は決して無い。
なので犯人は既に登場している名前か、そうでないならこれから登場するワンやツーだとかの証言者の名前で現れる事になる。
シャロックボムだけやたらと浮く気もするが、今更彼を「メイタンテ」だとか「タンテー」とかに変える訳にも行かないので、浮遊感は見ない振りで行こうと思う。
と言う訳で、イチイチ名前で「あれ? そんな名前だったの???」とアポロンに反応させるのも何なので(代わりに「何でこんな名前なのか……」くらいはあるだろうが)、そう言ったツッコミの遣り取りは、シャロックボムとの会話では成立しないし、出来ない。
まあ、現実にそんな名前の奴が捜査線に登場したら刑事達はツッコミ感想やツッコミ疑問を持つかもしれないが、そこを真面目にやるのもどうかと思うので……。
ーーと言う訳で、反省は次に生かして貰うとして……、此度の事件の情報の詳細は私が聞き込みに行こう。君は必要なものに導かれるスキルを持っているだろう。取り敢えずそれを使って、凶器を探してくれ。さっきも話したがタイムリミットは短い。ここは二手に別れよう。
……一応、記しておくが、これは偶然である。たまたま私の説明とシャロックボムの台詞の冒頭が被っているだけで、特に何かのフラグとかでは無い。
それはそうと、何故、シャロックボムとアポロンは完全に行動が二手に別れる事になったのか。この辺りの理由も説明し直した方が良いだろう。
まず「約1ヶ月前、とある場所でとある人間が殺された」、全ては此処からである。
殺された人間はヒーガイ。容疑者と見なされているのはオットーだ。しかし物的証拠が無く、決定的な事は言えない。本当の処は謎であるが、それにも関わらず、事件の裁判が近く開かれる予定だ。
日本の裁判であるなら「疑わしきは罰さず」が適用されたりもあるらしいが、それは恐らくは人権意識が強いと言うものが背景にあるからだと思われる。
しかしここスティル星では、そう言った社会ではないーーと、言う設定が一応、在る。実は結構、この容疑者であるオットーはヤバい立場である。そして現段階では誰もが、「自業自得」だとも言わないし、言えない。だからと言って、「自業自得ではない」とも言わないし、言えないのだ。
しかし容疑者であるオットーが物的証拠の無いままに裁かれるとなると、真相解明が難しくなる。最後までオットーが否認し続けた上で有罪判決を受けるとなると、どうしたって「冤罪の可能性があったよな」と言う考えも残る。この人権意識が低い社会の、その秩序の為に必要なスピードとは言え、真相が取り零されるのは余り良くない。
冤罪であり、真犯人を野放しにしたせいで……、と言うケースもまた珍しくない為だ。故に真相解明を望む人間が多いーーと言う設定な訳だ。
その為、オットーの無罪を信じるツーマだけでなく、捜査員達も必死で真相を暴こうとしているのだ。
だが裁判が始まる間近になっても一向に進まない。そこで道で彼等はそれぞれの依頼を叫んでいた。
ーークエスト「黒か白か!」である(上記参照)。
このクエストはツーマと捜査員のヘイエー、どちらの味方をするか、どちらの依頼を受けるかでその結果は決まると言っても良い。
ツーマの依頼を受けるとオットーの無実が確定し、冤罪を晴らす為に動く事になる(依頼人/女性NPC(容疑者の妻/ツーマ)→クエスト「冤罪を晴らせ!」に移行)。従って冤罪を晴らせなければクエスト失敗と言う事になる。
反対にヘイエーの依頼を受けるとオットーが殺人犯である事が確定する。物的証拠を探しに行く事になる(依頼人/男性NPC(衛兵/ヘイエー)→クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」に移行)。探し出せなければ、何だかんだと前提設定を無視し、オットーが無罪釈放されてしまい、クエスト失敗と言う事になる。
そんな感じのクエスト「黒か白か!」だが、この2つを同時に受諾する事が出来る。要はどちらのクエストを受けるかを選択する際、「どちらも受ける」と意志表示すれば良いのだ。
一応、このクエスト「黒か白か!」自体が一種の隠しクエスト扱いになっているし、両方を受けられるのも一見して分かるタイプではない。只、やはりその隠し程度は低レベルであり、時間が過ぎれば過ぎる程に、関わるプレイヤーは増えるだろうと予測される。そして母体数が増えれば、双方を同時に受けるプレイヤーも登場するのは間違いない。只、アポロンの様な便利スキルを持たない限りはクリアするのはかなり難しいだろう。色んな意味で正攻法でクリアしなければならなくなるからだ。
まあ、それはさておき、だ。アポロンは課金に裏打ちされたチートに依って、シャロックボムと言う名探偵に辿り着き、そこでクエストの相談をする事が出来た。この際、丸投げも出来るが、そうすると「クエスト凍結」扱いとなり、失敗とも成功ともならない。
実の処、条件を満たさなければ、クエスト「黒か白か!」は繰り返し受ける事が出来る。
そしてその満たす条件の1つが「クエスト凍結」であり、2度とクエスト「黒か白か!」に関われなくなる。つまりクエスト大失敗となる訳である。
なのでその事実を記せば、肝要なのはクエストをシャロックボムに丸投げしない事であるのは明らかとなる。
クエスト「真相を暴け!」←New
概要:数日前に勃発した殺人事件の真相を明らかにする事。クエスト「黒か白か!」をクエスト「殺人犯を追い詰めろ!」とクエスト「冤罪を晴らせ!」に同時移行させ、凶器発見よりも早く、探偵シャロックボムに捜査協力依頼を出す事(丸投げNG、クエスト凍結により、同プレイヤーや同プレイヤーが居るパーティーでは再挑戦が不可能)。
期日は3日後の裁判まで(多分)。
真逆の目的を持つ依頼人が同場所で依頼を叫んでいた理由は、クエスト「黒か白か!」的都合に因るものだが、クエスト「真相を暴け!」に移行すると、意味合いが生まれるのかもしれない。
現在の進行度/凶器発見、完全修復完了。シャロックボムの事務所にて凶器を渡す。鑑定終了。鑑定系統スキルに付いての説明終了。
被害者:
ヒーガイ
容疑者:
オットー
クエスト「冤罪を晴らせ!」の依頼人(容疑者の妻):
ツーマ
クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」の依頼人の衛兵(捜査員):
ヘイエー
その他、重要な証言で名前が必要になった者はその都度ワンとかツーとか付く名前で登場するだろう。
考察a←New
容疑者/オットー=犯人
最悪ケースとして、共犯者に妻と捜査陣営の誰かが居るパターンが考えられる(捜査困難度に於いては妻が共犯か否かは余り関係無いが、妻を通り越して捜査陣営に共犯者が居るなら、妻の依頼と被さる様に依頼して来ないと思われる)。
考察b⬇
依頼人/男性NPC(衛兵/ヘイエー)→クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」に移行⬇←New
依頼人/女性NPC(容疑者の妻/ツーマ)→クエスト「冤罪を晴らせ!」に移行⬇←New
さて。何と言うか……、本題に還ろう。低レベルの盗難防止が付与されているらしき凶器。これはアポロンが見付けて来たものである。では、アポロンが凶器を探しに行き、見付け、そしてこのシャロックボムの事務所に帰るまでの間、シャロックボムは何をしていたか。覚えて頂けているだろうか……。
正直な処、私自身、確認して来ようと言う状態なので、とっくにお忘れになられていると判断しよう。と言う訳で……、
ーーと言う訳で、反省は次に生かして貰うとして……、此度の事件の情報の詳細は私が聞き込みに行こう。君は必要なものに導かれるスキルを持っているだろう。取り敢えずそれを使って、凶器を探してくれ。さっきも話したがタイムリミットは短い。ここは二手に別れよう。
……一応、記しておくが、これは偶然である。たまたま私の説明とシャロックボムの台詞の冒頭が被っているだけで、特に何かのフラグとかでは無い。
それはそうと、何故、シャロックボムとアポロンは完全に行動が二手に別れる事になったのか。この辺りの理由も説明し直した方が良いだろう。
まず「約1ヶ月前、とある場所でとある人間が殺された」、全ては此処からである。
殺された人間はヒーガイ。容疑者と見なされているのはオットーだ。しかし物的証拠が無く、決定的な事は言えない。本当の処は謎であるが、それにも関わらず、事件の裁判が近く開かれる予定だ。
日本の裁判であるなら「疑わしきは罰さず」が適用されたりもあるらしいが、それは恐らくは人権意識が強いと言うものが背景にあるからだと思われる。
しかしここスティル星では、そう言った社会ではないーーと、言う設定が一応、在る。実は結構、この容疑者であるオットーはヤバい立場である。そして現段階では誰もが、「自業自得」だとも言わないし、言えない。だからと言って、「自業自得ではない」とも言わないし、言えないのだ。
しかし容疑者であるオットーが物的証拠の無いままに裁かれるとなると、真相解明が難しくなる。最後までオットーが否認し続けた上で有罪判決を受けるとなると、どうしたって「冤罪の可能性があったよな」と言う考えも残る。この人権意識が低い社会の、その秩序の為に必要なスピードとは言え、真相が取り零されるのは余り良くない。
冤罪であり、真犯人を野放しにしたせいで……、と言うケースもまた珍しくない為だ。故に真相解明を望む人間が多いーーと言う設定な訳だ。
その為、オットーの無罪を信じるツーマだけでなく、捜査員達も必死で真相を暴こうとしているのだ。
だが裁判が始まる間近になっても一向に進まない。そこで道で彼等はそれぞれの依頼を叫んでいた。
ーークエスト「黒か白か!」である(上記参照)。
このクエストはツーマと捜査員のヘイエー、どちらの味方をするか、どちらの依頼を受けるかでその結果は決まると言っても良い。
ツーマの依頼を受けるとオットーの無実が確定し、冤罪を晴らす為に動く事になる(依頼人/女性NPC(容疑者の妻/ツーマ)→クエスト「冤罪を晴らせ!」に移行)。従って冤罪を晴らせなければクエスト失敗と言う事になる。
反対にヘイエーの依頼を受けるとオットーが殺人犯である事が確定する。物的証拠を探しに行く事になる(依頼人/男性NPC(衛兵/ヘイエー)→クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」に移行)。探し出せなければ、何だかんだと前提設定を無視し、オットーが無罪釈放されてしまい、クエスト失敗と言う事になる。
そんな感じのクエスト「黒か白か!」だが、この2つを同時に受諾する事が出来る。要はどちらのクエストを受けるかを選択する際、「どちらも受ける」と意志表示すれば良いのだ。
一応、このクエスト「黒か白か!」自体が一種の隠しクエスト扱いになっているし、両方を受けられるのも一見して分かるタイプではない。只、やはりその隠し程度は低レベルであり、時間が過ぎれば過ぎる程に、関わるプレイヤーは増えるだろうと予測される。そして母体数が増えれば、双方を同時に受けるプレイヤーも登場するのは間違いない。只、アポロンの様な便利スキルを持たない限りはクリアするのはかなり難しいだろう。色んな意味で正攻法でクリアしなければならなくなるからだ。
まあ、それはさておき、だ。アポロンは課金に裏打ちされたチートに依って、シャロックボムと言う名探偵に辿り着き、そこでクエストの相談をする事が出来た。この際、丸投げも出来るが、そうすると「クエスト凍結」扱いとなり、失敗とも成功ともならない。
実の処、条件を満たさなければ、クエスト「黒か白か!」は繰り返し受ける事が出来る。そしてその満たす条件の1つが「クエスト凍結」であり、2度とクエスト「黒か白か!」に関われなくなる。つまりクエスト大失敗となる訳である。
なのでその事実を記せば、肝要なのはクエストをシャロックボムに丸投げしない事であるのは明らかとなる。
そしてアポロンはその罠に陥る事は無かった。シャロックボムに依頼しなかったとも言える。その結果、アポロンの自覚と認識はともかく、実質、助手or弟子と相棒の間の様な扱いを受けていく事になったのだ。
これこそクエスト「黒か白か!」がクエスト「真相を暴け!」となった経緯であり、協力体制が2人の中で築かれた証でもある。
これにより、アポロンとシャロックボムでそれぞれ役割を区別して動く事になったのだが……。
ではその役割とは何か。どう言った理由で分けられたのか。
端的に言うと、アポロンは凶器探しをシャロックボムに担わされた。そしてシャロックボム自身は情報探索を担う形となった。
この辺りも実の処、プレイヤーとシャロックボムの話次第で様々なパターンと成り得たりするのだが……。
それはさておき。アポロンとシャロックボムの話し合いにより、そう言った方向性となった。そこにはアポロンのスキルも関与していたのは間違いない。
只、それ以上にアポロンがシャロックボムに持って来たクエスト「黒か白か!」ーー、つまりはクエスト「殺人犯を追い詰めろ!」とクエスト「冤罪を晴らせ!」の話が、その時点で余りに情報が少な過ぎる事と、タイムリミットまでが短いと言う理由があった。
そう、何せタイムリミットは3日、3日しか無いのだ。このゲーム内ではリアルタイムと変わりないので、体感ではなく、本当に3日までしか時間が無い。
大抵のプレイヤーが丸々3日、プレイ出来る環境にあるかと考えるとまあ……、特殊な条件下に於ける人種ーーそして多分に悪い意味での特殊を満たす人間にはこのゲームを買う事は出来ないと思うのだがーーで無い限りは難しいので、益々時間が足りないのは目に見えている。それに丸々3日、使えても短いと言わざるを得ない。
そして何よりもこの3日は最長で、と言う前置きがある。そう、あくまで3日と言うのは「恐らく」なのだ。
と言うのもこの3日と言う根拠には、3日後に裁判が開かれると言う予定だから、としか無い。なので実質、もう少し早く切り上げられるかもしれない。
こうしたリアルとゲーム内状況故に、クエスト攻略方法は幾つか存在する道筋さえ付ければ実は初期クエストらしく簡単ーー、と言う事もあったり……?
……つまりはシャロックボムとの遣り取り次第では多少なりとて、そのクエスト攻略展開には差があるとは言え、プレイヤーが凶器探しを行い、シャロックボムが証人探し兼証言収集を行う展開もまた1つの形として、初めから認定される流れではある、かもしれない訳だ。
只、プレイヤーがアポロンだった為、そのスキルが故に、凶器発見が余りに早過ぎたのも否定しない。そう、速過ぎた。疾過ぎたのだ。そのスキルのせいで予め想定されている凶器発見までの時間と比較出来ないくらいに、だ。
その為、却ってシャロックボムは巻き巻きされる事もなく、よってアポロンには王都探索の時間が出来た。
アポロンの凶器探し完了+王都見学の時間=シャロックボムの証人探し兼証言収集時間。
つまりこれが結果である。それが名探偵の時間の使い方として良いものかどうかは不明だが、何にせよ、シャロックボムはアポロンの知らない情報をガッツリ握っているのである。となれば、クエスト「真相を暴け!」に於いてスキルの説明ーー若干(と言うにはかなり怪しいが)の寄り道になったとは思うーーが終わったなら、次なる展開はシャロックボムのガッツリ握っている情報の話となるのは当然な帰結だろう。
となると次なるシャロックボムの台詞となるとーー、下記が自然だろう。
「ふむ……、取り敢えず、これ以上の凶器の説明の為にも、私が集めて来た情報に付いて話をした方が良いだろうね……。」
情報。アポロンは此処で脳裏に浮かべたのはサスペンスドラマなんかでの聞き込みのシーンだ。話の遣り方に依っては多分にアポロンが同行するーーゲーム的にはアポロンの同行者がシャロックボムになる形だと思われるがーーパターンもあるが、結局はそうはなっていない。そうはならなかった。
故に聞き込みに付いての経験値は0だが、何となく「聞き込みは面倒」と判断しそうなアポロンだから、それに付いて「しくった〜〜〜」とか悔しがる事は無い。と言うか気付いてもいない。少なからず今の処は確実に。現状、ソレで困ってもいないので、気になる事が起こっていない、即ち気にもならない状況なのだから、致し方無いーー、と言うより当然な話である。
現状に付いて気に留める事が無いアポロンは、シャロックボムの話のみに意識を向ける。基本的に推理モノを読む時は、ストーリーを追うだけの彼は、「推理しながら読む」なんて芸当とは程遠い。故にアチコチ思考を飛ばす事無く、故に疑問に思い、頭を悩ます事もなく、只、何も考えずにーー本当に愚直にーー話を聞く。
「まず事件が起こったのはーー、」
此処で具体的な日付けが口にされるのは推理モノとしては自然な事ではあるが、このVRMMO「ようこそ、我等の地球へ」はRPGであり、クエストはクエストである。
当然、受けるタイミングに依っては此処の台詞は変わる。何せ「プレイヤーがクエスト受諾の1ヶ月以上前」、と設定されているのだから。
本来の推理モノであれば最低限「○月☓日」ときっちりされるが、其処の処をこのゲーム「ようこそ、我等の地球へ」のクエスト設定を生かした(そんな大袈裟なものじゃないが)上での流動的時系列設定は正直な処、私が面倒臭いので、ゲームのAI設定的には絶対に可能なのだが、やらない(きっぱり)。最低である。
なのでシャロックボムの台詞はここから始まる。
「事件が起こったのは約1ヶ月前の昼過ぎ。」
……一応記すが、時間に付いては続きがメインである。
「被害者の名前はヒーガイ。殺された場所は……、」
此処で懐から何かを取り出すシャロックボム。それは簡易的だが街の地図だ。上空からとは言え、街を見て回ったアポロンにはそれを直ぐに理解出来た。
王都ファーストにはスラムがある。貧民街区画、と言い切って構わないくらいにしっかりと境界線がある様に思われるのは、スラムの出入り口みたいな場所に、衛兵の詰め所があるからだろう。
「此処だ。此処で被害者は殺された。」
そんなスラムの簡易地図の一角をシャロックボムは指差した。
西エリア(←New)
貧民街スラム。空から見ていただけ。荒屋が多い。
中央二等エリア(西エリア方面)との境界に衛兵の詰め所がある。多分、治安が悪いスラムへの見張りも兼ねていそう。詰め所は本部ではなく、支部になる。そこに居る衛兵達は制服組と私服組が混じっている。
元々はスラム→低所得→普通所得となっていたと思われるが、何らかの理由で区画整理された模様。尚、理由は不明。
それ以外も不明。
上空から見た記憶をアポロンは呼び起こす。
「ここス……、何かやたらとボロい区画な処……、ですよね?」
流石に誰とも話さずに見ていただけなので、スラムと決め付けるのは止めておく。スラムと言うのは単にアポロンの印象内の話だからだ。が、その印象は間違っていなかったらしい。
「スラムだからね。どうしたってそうなる。」
やや溜め息を吐くシャロックボム。
「正直……、この殺害場所から考えると……、この事件は妙だと思っている。」
「と言うと?」
アポロンは素直に首を捻る。スラム街の話の直後に出て来たのだ、良く意味が分からない。
「元々スラムはどうしても街中で最もリスクが高い場所になりやすい。人はリスクが高い場所に住みたがらないから……、結果最低経費が安くなる。だから最初は城の最外周に近い形で成り立っていたんだ。」
シャロックボムの説明は納得が行くものだ。アポロンも「何で貧民が西に固まってるんだろう」と疑問には感じていたのだ。余り深く考えていなかっただけで。
「それが区画整理によって今の形になった訳だが……、普段、それぞれの生活層の人間が交わる事は少ない。それこそ宿暮らしな冒険者以外はね。」
経済力が違えば、生活の質も変わるもの。生活が違えば育まれる価値観も違うもの。価値観が違えば常識だって変わる。
ではそんな常識が違う者達が不必要に交わればどうなるか。考える間でもない。
「関われば互いにトラブルの元になり得るからね、当然の話ではある。」
シャロックボムは続ける。
「違う経済層の人間と殆ど交わらないなら、その層を取り纏める人間が出て来る。良くも悪くもその人間が秩序を守る。只……、」
其処でシャロックボムは溜め息を1つ。
「先に話した区画整理時にかなりのイザコザがあってね……、各顔役にはそれぞれ不満が生まれたのだが……、特にスラムの顔役がね……、彼処はどうしたって犯罪の温床にもなりやすいから取り纏める人間もカタギじゃない。」
ギャング。抗争。アポロンの脳裏に浮かぶ言葉だ。それ等は縄張り意識が関係すると言う強いイメージもある。只、日本人としてはギャングよりもヤクザだとかの方がイメージし易い。そしてそんな彼等はハードボイルド系な刑事モノなんかでは、街の秩序の為、或いは私利私欲の為に敢えて警察と結び付いていたりもする。
そうした要らんかもしれない前知識により、アポロンが思い浮かべる事は衛兵の詰め所に関して。
「確か衛兵の詰め所がスラムとの境い目っぽい処にありましたよね?」
「ああ、そうだ。アレは……、監視と守護を兼ねているね。」
監視と守護。何に関してか。それはやはりスラムに対してだろう。つまり……、
「やっぱり……、衛兵組織とスラムの連中って繋がってたりするんですか?」
「良くも悪くも、ね……。」
シャロックボムはアポロンの問いに頷く。
「勿論、組織と言うものは人が集まって作られるものだ。決して一枚岩ではないよ。それは衛兵組織だけでなく、スラムだって同じ事だ。だからこそ『良くも悪くも』、だ。複雑な流れが其処にある。けれど同時に同じ組織に居るならば、最低限の線引きが其処には存在する。」
守らねばならない線引き。最期の一線だとかの話になるのだろう。平たく言えばルールの1つ、或いは一部だ。
「その一線が、共同する2つの組織同士の干渉加減にも設けられてるって事ですか。」
やはりハードボイルド系の刑事モノやらヤクザ抗争モノやらに登場しそうな設定である。
最早、質問と言う響きではないアポロンの決め付けをシャロックボムは否定しない。
「そうだね、当然、それもある。」
軽く頷いてから瞳を細める。
「そもそもこうした反社会的なスラムと取り締まる側にある秩序維持組織である衛兵には繋がりが生まれ易く、それによって遣り取りも成されるものだ。」
それが世の真理なのかどうかは、そんな組織と無縁な人間には所詮分かる話ではない。但し「何となくそう言うものだ」くらいには想定している。そう言った設定の作品が結構有るからかもしれない。そして大抵の作家は取材とかしている(多分)ので、そうなんだろうと納得し易い。
その為、アポロンも「スラムと衛兵組織が裏で繋がっています」と言われても、特に反対意見を持つ事もなく、その設定を素直に受け入れる。
(ガサ入れなんかの情報が入って、ズラかるーー、みたいな流れもドラマか何かで見た事あるよなー。)
ドラマだけでなく、映画や小説でも見た事はある流れである。ハードボイルドやサスペンス、警察組織のエトセトラ、みたいな奴のどっかで見る流れだ。
こう言ったズブズブを何とかしたら裏社会の秩序が崩壊して、ルール無用で表の秩序に入り込んで来て……、とかがあるらしい。
それが何処まで真実かは知らんが、一定数、一定割合、社会から食み出る者は居るので、そして大体はそう言う人間も元は極普通の一般人だったりするので、こう言った組織が生まれるのも必然にはなる……、と言うのもまあ、「そうかもしれない」となる話ではある。まあ、そうやって認めていると言われれば否定出来ないーー、と言うか否定仕切れない話であり、その根本、或いはその結果、何方の表現が正しいかは迷う処だが、こうも言えるのだと思われる。
即ちーー、裏社会の存在意義を、秩序維持組織は認めている、と。
そしてその認識はそのまんま今回のクエスト「真相を暴け!」に繋がって来る。いや、そもそも隠れているかもしれないだけで初めからーー、クエスト「黒か白か!」から繋がっていたのだろう。クエスト「殺人犯を追い詰めろ!」にも、クエスト「冤罪を晴らせ!」にも隠れテーマくらいにはなっていたのかもしれない。
まあ、アポロンが選ばなかった道はさておくとして、本題はクエスト「真相を暴け!」に於けるスラム街と衛兵組織の話である。
「この言い方は正しいものではないかもしれないが……、スラム街の秩序を衛兵組織は尊重しているのだよ。」
シャロックボムの言葉にアポロンは頷く。どんな社会にも必ず適応出来ずにはみ出る人間が発生(?)すると聞く。正しいかどうかはともかく、それが正しいと仮定した場合、そうした人間を受け入れる場所が必要になるだろう。
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