考察〈称号:ダンジョン・マスター①〉
相変わらず細かくもたついてます。すみません。
・称号
原始新スキル作成者:
新規スキルプログラムを最初にAIに組まさせたプレイヤーに与えられる称号。全能力がG上がる。
此方は理解した。では次の候補は……、
・称号
ダンジョン・マスター:
ダンジョン・コアを会得し、実際にダンジョンを作成した者に与えられる称号で、称号「ダンジョン・メーカー」より進化したもの。ダンジョン運営の為、ダンジョンの機能を操作出来るダンジョン・マスター権限を取得する。
※ダンジョン・メーカー:
ダンジョン・コアを会得した者に与えられる称号。ダンジョンを実際に作成すると、「ダンジョン・マスター」に進化する。
・アナウンスログ
スキル「夢幻顕在」が使用されました。「ダンジョン・クリエイト」が発動します。……ダンジョン・コアが使用されました。称号「ダンジョン・メーカー」から「ダンジョン・マスター」へ進化します。「ダンジョン・マスター権限機能」を会得しました。
作成したダンジョン内を操作します。操作にスキル「夢幻顕在」が使用されました。スキル「データ変換」が発動しました。所持している全アイテムがDPと繋がりました。
アバター内に称号「ダンジョン・マスター」と機能「ダンジョン・マスター権限」を通じてスキル「データ変換」の効果が及びます。
スキル「データ変換」がスキル「データ変換+」に作成し直されました。
スキル「ダンジョン・クリエイト」がスキル「限定ダンジョン・クリエイト」を生み出されました。これに従い、ダンジョンは「アバター・ダンジョン」へ生まれ変わります。
スキル「夢幻顕在」がスキル「夢幻顕在+」に作成し直されました。
スキル「夢幻顕在+」が使用されました。スキル「限定ダンジョン・クリエイト」が発動しました。…………モンスター・「神の生産器」を捉えました。スキル「データ変換+」が発動しました。モンスター・「神の生産器」を吸収・分解し、DPへ変換します。……変換が終了しました。戦闘が終了します。
のどちらかである。そしてアポロンの癖は短文へ行く事である。「先に理解し易そうな称号から見聞に入って、理解している部分を増やして、長文読んだ方が効率良いよね」心理からであり、「このダンジョン内にボスが居るけど、ボスに勝てる自信が無い。でもダンジョンの入口周辺で戦闘してレベル上げするよりも、ダンジョンの迷路を攻略しながら、敵と限界まで闘う方が効率良いよね、それにボスの居る部屋まで行けたら、戦闘してどんなもんか知っといた方が良いよね(※但し死亡してもレベルそのままなドラク○仕様に限ります)」心理と同様だ。と言う訳で称号「ダンジョン・マスター」が次の見聞先である。
(ダンジョンを作る前が「ダンジョン・メーカー」で、作った後が「ダンジョン・マスター」……。)
まずは分かり切っている処から入る。復習の意味合いが強いだろうか。
(before)
ダンジョン・メーカー:
ダンジョン・コアを会得した者に与えられる称号。ダンジョンを実際に作成すると、「ダンジョン・マスター」に進化する。
(after)
ダンジョン・マスター:
ダンジョン・コアを会得し、実際にダンジョンを作成した者に与えられる称号で、称号「ダンジョン・メーカー」より進化したもの。ダンジョン運営の為、ダンジョンの機能を操作出来るダンジョン・マスター権限を取得する。
つまりアポロンはダンジョンを作った事になっている。勿論、心当たりが無いーー、だなんて事は無い。思い当たる事は有る。
ーー『ダンジョン・クリエイト版データ変換』。
適当と言えば適当なスキル名(?)を叫んだ。そのイメージは「ダンジョン・コアにスキル『データ変換』と『ダンジョン・クリエイト』を同時に掛けて、展開した空間に全てを呑み込ませて、シッチャカメッチャカ混ぜ混ぜする」、そんな感じだった。
摩訶不思議な空間であるダンジョンをスキル「データ変換」に利用する為のイメージである。それで「神の生産器」を呑み込んだ。「神の生産器」がどうなっているかは気になるが、それよりまずは目の前の称号である。
(ダンジョンは作成された事になっている。じゃあ、その作成されたダンジョンは? どうなった?? どう言う扱いになっている???)
この疑問のヒントはアナウンスログに在る。1度はじっくり読んでいるのだが、残念ながらアポロンはそれを忘れている様だ。しかしながらもこう思う。
(……アナウンスログのどっかに載ってるかもしれないな……。)
最もヒントだけなので、アポロンの期待程でも無い。何にしろ、微妙な話である。なので先に称号の気になる部分を整理しようと考える。
(謎なのは……、「ダンジョン運営」、「ダンジョンの機能を操作」……、この2つだよな。)
但しこの謎、ある程度、想像が付く。恐らく巷のダンジョン・マスターが主人公なラノベでしょっちゅう出てくる設定だろう。
(ダンジョン機能……、これ、多分、ダンジョンをデザインすると言うか、設計すると言うか、って感じで迷路作ったり、部屋作ったり、環境作ったりするのとか、モンスター出したり、ボスを準備したり、もしかしたらモンスターからのドロップ品を調整したり? 後、宝箱準備したり、フィールドなら素材を配備したり……、って言うダンジョンの特徴を調整? する奴だよな……。)
アポロンは設定を思い出そうと考える。
(それからダンジョン運営は……、多分、機能を使ってダンジョンに人ーーこのゲームの場合、恐らくはプレイヤーだろうーーを呼んだりして、ダンジョンを維持する事だと思うんだよな。後、確かDPみたいなのがあって、それで機能を使って、人を呼び込む事で稼げて……、ダンジョン・バージョンアップで大量に消費するから貯める……、感じだ。)
「みたいなもの」と言ってるが、アナウンスログを見れば、直ぐにDPの存在に気付くだろう……。何となく間抜け感が否定出来ないがそれはともかく。
(質問して確かめるか?)
自身が作成した事になっているらしいダンジョンの扱い、ダンジョン運営、ダンジョン機能の操作、この3つをさっさと確認するのは有りだろう。だが。
(ダンジョン・クリエイト版データ変換に対してのアナウンスログを確認してからの方が良いか?)
言う間でもなく、アポロンの行動によって、称号は得ているので、全般を説明しているアナウンスログにはある程度載ってるかもしれないのは分かっている。只、長文と短文に対する考えが先に長文を確認させなかっただけである。
「このダンジョン内にボスが居るけど、ボスに勝てる自信が無い。でもダンジョンの入口周辺で戦闘してレベル上げするよりも、ダンジョンの迷路を攻略しながら、敵と限界まで闘う方が効率良いよね、それにボスの居る部屋まで行けたら、戦闘してどんなもんか知っといた方が良いよね(※但し死亡してもレベルそのままなドラク○仕様に限ります)」心理の為に。
「先に理解し易そうな称号から見聞に入って、理解している部分を増やして、長文読んだ方が効率良いよね」心理の為に。
・アナウンスログ
スキル「夢幻顕在」が使用されました。「ダンジョン・クリエイト」が発動します。……ダンジョン・コアが使用されました。称号「ダンジョン・メーカー」から「ダンジョン・マスター」へ進化します。「ダンジョン・マスター権限機能」を会得しました。
作成したダンジョン内を操作します。操作にスキル「夢幻顕在」が使用されました。スキル「データ変換」が発動しました。所持している全アイテムがDPと繋がりました。
アバター内に称号「ダンジョン・マスター」と機能「ダンジョン・マスター権限」を通じてスキル「データ変換」の効果が及びます。
スキル「データ変換」がスキル「データ変換+」に作成し直されました。
スキル「ダンジョン・クリエイト」がスキル「限定ダンジョン・クリエイト」を生み出されました。これに従い、ダンジョンは「アバター・ダンジョン」へ生まれ変わります。
スキル「夢幻顕在」がスキル「夢幻顕在+」に作成し直されました。
スキル「夢幻顕在+」が使用されました。スキル「限定ダンジョン・クリエイト」が発動しました。…………モンスター・「神の生産器」を捉えました。スキル「データ変換+」が発動しました。モンスター・「神の生産器」を吸収・分解し、DPへ変換します。……変換が終了しました。戦闘が終了します。
迷いながらもアナウンスログを出してみてーー、「やっぱり先に質問しよう」とアポロンが思ったのは、「どっち道、分からない処が多そうだ」と分かってしまったからである。
尚、ほぼ瞬時の判断だったので、「ダンジョン・マスター権限機能」とか、DPの怪しげな説明とか、「限定ダンジョン・クリエイト」とか、「アバター・ダンジョン」とかまでは確認していない。
……それも「このダンジョン内にボスが居るけど、ボスに勝てる自信が無い。でもダンジョンの入口周辺で戦闘してレベル上げするよりも、ダンジョンの迷路を攻略しながら、敵と限界まで闘う方が効率良いよね、それにボスの居る部屋まで行けたら、戦闘してどんなもんか知っといた方が良いよね(※但し死亡してもレベルそのままなドラク○仕様に限ります)」心理故か? そう訊かれても私は答えようがない。
……それも「先に理解し易そうな称号から見聞に入って、理解している部分を増やして、長文読んだ方が効率良いよね」心理故か? そう訊かれても私は答えようがない……。
・疑問
①作成した事になっているダンジョンはどうなった?
②ダンジョン運営とは?
③ダンジョンの機能操作とは?
それはともかく、アポロンは疑問を纏め、AIに尋ねる。
「称号『ダンジョン・マスター』は『ダンジョン・メーカー』の進化で、『ダンジョン作成経験の有無』が関係してきる。って事は俺はダンジョンを作った事になってるんだよな? それは何処にあるの?」
お答えします。プレイヤー・アポロン様が築かれたダンジョンはアポロン様のアバター内にあります。
言われた意味が分からない。もし、同様の答えを返されたとして、そう思わない者が居るだろうか。少なくとも私は「居ないんじゃない?」と思っている。そしてアポロンも例外ではない。
「は?」
お答えします。プレイヤー・アポロン様が築かれたダンジョンはアポロン様のアバター内にあります。
「もう一回言ってみて」と頼む前に、AIが再度繰り返す。多分、アポロンの気持ち的にはズレは無い。変わりないが、間髪入れずのタイミングは返事を止める。
「……………………………………………………………………………………………………………………、」
繰り返します。プレイヤー・アポロン様が築かれたダンジョンはアポロン様のアバター内にあります。
その呆然とした顔付きをAIはどう判断したか、また繰り返した。
繰り返します。プレイヤー・アポロン様が築かれたダンジョンはアポロン様のアバター内にあります。繰り返します。プレイヤー・アポロン様が築かれたダンジョンはアポロン様のアバター内にあります。繰り返します。プレイヤー・アポロン様が築かれたダンジョンはアポロン様のアバター内にあります。繰り返します。プレイヤー・アポロン様が築かれたダンジョンはアポロン様のアバター内にあります……………、
アポロンは何度となく聞かされていても、言葉が頭を抜けて行く状態にあった。彼の思考はほぼ固まっている。ゲームシステムを反映させていたら、混乱のバッドステータスアイコンが出ていただろう。と言うか、AIの学習によってはそう言った事が為されるかもしれない。何せこのAI、人間の思考も読み取れるのだから。
そんなAIの「マトリック○みたいな事にならない?」とガクブルガクブルしそうな機能は、何故か誰も気付かないので於いておく。それよりもアポロンの思考停止間だ。
その間を「秒」単位で現せば、「『分』単位で良いじゃんっ!!」となるくらいのものだった。中々こんな事は無い。と言うかここまで固まる人間が会社に居たら、さぞかし邪魔だろう。「足手纏いのお荷物」より酷い。
まあ、労働からドロップアウトして、悠々自適に暮らしていたら、記憶力がちょっと落ちたり、判断力がちょっと悪くなったし、反応がちょっと遅くなったりするものだ。
幾ら若くても、心理的ダラダラしている期間が相応に有り、「この先も生活に何の心配もないやー」と呑気に過ごしていれば、こうも成り………、得る、成り得るかなぁ??
……ひょっとしたら、そこに思考検閲されている為の、何らか〜の作用が重なって…………、居るかもしれない(小声)。
……さて、ちょっと不気味な予想も於いておく。漸くアポロン(の思考)は(再)起動を果たした。
(…………………………………………………………………………いやいや、ちょっと待って。アバター内って何? どう言う事??)
(再)起動を果たしたには変わりないが、やはりまだまだ混乱は過ぎ去りそうにない。アポロンは疑問をそのままの形で訊く。
「アバター内にダンジョンがあるってどう言う事だ?」
お答えします。プレイヤーの方が作られた、この世界内を楽しむ為のアバターが、ダンジョンと一体化している現状の事です。
これで分かる人が居るだろうか? 少なくとも私ならば絶対に分からない自信がある(笑)。
「それ、本当に言い方が変わっただけじゃん………。」
アポロンが呟く。説明とは言い換えが重要な技術だろうが、間違いなくこの言い換えでは論外だろう。
before:
アバター内にダンジョンが有る。
after:
アバターとダンジョンが一体化している。
コレは酷い。酷いと言うか無い。絶対に無い。有り得ない。
これは間違いなくアポロンの見解だが、私もそうだ。いや、記し直そう。これは間違いなく私の見解だが、アポロンもそうだ(笑)。
「もっとマシな説明をしてくれよ………。」
とにかくもアポロンが脱力した様に呻く。AIはそれに対して、先程と全く変わらぬ調子で答える。
申し訳有りません。
全く悪いと思って無さそうだが、そもそもAIにそんな罪悪感が有るのかと言う話である。もし実際にそう訊かれてたとしても、答えようが無い。少なくとも私には無理だ。なので、その辺はアポロンは当然の事として、運営サイドにも無理だ。申し訳無い←そう思ってなさそう?←うわ、否定出来ない。
何分、今回のケースは新プログラムです。それもたった今、貴方様の発想から着想を得て、組んだばかりのものです。以前より考えられ、緻密に組み込まれたプログラムとは全く質が違います。現在はこちらも探り探りなのです。
平たく言えば、アポロンのせいである。そもそもダンジョン・エリアに飛ばされたのも、直接的には運営の見通しの甘いプログラム設定だが、それを呼び込んだのはアポロンのネコババした金の使い方だ。
序に言えば、チュートリアル後に全てやり直す選択もあったが、選ばなかったのも彼である。
ダンジョン攻略に第一層のキーとなっていた崖をデータ変換で削除したのもアポロンだ。それによる不具合にデータ変換を使って、ダンジョン攻略を一瞬で終わらせたのもアポロンだ。
その後はまあ、それなりに動いていたが、非常識行動が無かった事になる訳では無い。非常識にAIが丁重に丁寧に答えたのが、あの「神の生産器」のモンスター化だ。
そして、それに使ったのがスキル「データ変換」。
普通に倒す事を試みるのではなく、あっさりとそちらに行った。「ダンジョン・クリエイト」を組み込んでまで。
自業自得である。この場に運営の人間が居れば、「何面倒な事起こしてくれとんじゃあっ!」から始まり、「説明がイミフだとぅっ!!」を経由し、「贅沢言うなやっ!!!」も経由し、「お前の自業自得じゃいっ!!!!」となり、最後、「お前、何つー事してくれとんじゃあああぁぁぁぁっ!!!!????」と処理の事を考えて嘆くかもしれない。
取り敢えずの現状は、アポロン様が作り上げられたダンジョンはスキルの強化に使用されており、スキル専用のダンジョンとなっております。
それはさておき、続けられる説明にアポロンはギョッとなる。
「スキル専用のダンジョン!?」
アポロンの脳内では何か適当に下手な絵で擬人化されたスキルがダンジョン・モンスター相手にバッタバッタと頑張っている………、スキル「夢幻顕在」の事を思えば、無双に近いのかもしれない。
はい。と申しましても、今、アポロン様が考案されている絵図とは全く違いますが。
とか余計な読心術を見せて来るが、その事自体にはもう違和感も覚えないアポロンである。
「まあ、自分でもコレは無いとは思うけど。」
そんな事を呑気に呟きながら、AIの言葉を吟味する。
「例えばだけど……、攻撃を強化するパッシブスキルがあったとして(多分、有るだろうが、あくまでも例え話なのでこう言う)、攻撃していたら、自動的に強くなる。その時、スキルの在り処が何処になるかなんて考えてなかったけど……、データ的にはアバターの内に有る……、事になるのか? 厳密にどうか、ではなく、ニュアンスとして答えて欲しい。」
もしかしたら、別処にスキルデータは保管されていて、アバターはそれを引っ張り出してるーー、とかはあるかもしれないが、そう言うパターンも含めて、アバター内に有ると言っても良いだろう。そうアポロンは決め付ける。只、それは見た目(と言うのも何だが)の話としては間違いとは言い切れない。
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