取得アイテム①
新年、明けましておめでとうございます。
昨年はお世話になりました。
本年度も宜しくお願い致します。
ステータスを出すと新規ニュースが溢れていた。
(称号を会得してたのか……。)
データ移行ルートが予定から外れた為か、アナウンスが間に合わなかった様だが、アポロンはそんな事とは知らない。そして知ろうともしなかった。「何か知らんけど上手く行ったしまあいいや」心理である。
(取り敢えず装備して見るかな、この凄そうなの。)
ステータスを広げて見付けた、装備品を身に付ける事にした。先に防具から装備したのは、全身コーディネートを優先したからである。
神の装飾防具を装備しました。デザインしますか? →YES →NO
当然、センスに自信が有る……、訳では無いが、どの様にデザインが投影されるのか気になったので、迷わず「YES」を選択する。
神の装飾防具をデザインします。イメージ投影に入りますか? →YES →NO
同じ様な質問内容に思える。
(ああ……、「NO」にしたら購入に入るのか。)
そう予測し、「YES」を選択する。「イメージ投影を1度行ってから、購入しよう」と考えながら、適当にデザインをイメージする。
尚、そのデザインはジムに行く時の格好で、まあ、ブランドものなので悪くは無いが、ファンタジーに合うかと言われれば首を捻るデキである。まあ、「現代日本にダンジョンが!?」的内容のラノベのダンジョンならば、この格好は大いに有りだろうが。
(へえ〜……、何時も着てるヤツと全く同じだわ。)
イメージと言おうか、記憶と言おうか……、とにかく見事な再現力である。感心していると、アナウンスが入る。
神の装飾防具をデザインしました。此方で宜しいですか? →YES →NO
……勿論、流石にコレでOKする気は無かった。なので「NO」を選択する。
神の装飾防具をデザインし直しますか?
→YES →NO
今度はまた「YES」を選択する。
イメージ投影に入りますか? →YES →NO
ここで「YES」を選択すると、また先程と同じで自身でデザインをイメージする事になるのだろう。そう判断したので、ここでは「NO」を選択する。
デザインを購入しますか? →YES →NO
アポロンの予想した通りだった。言う間でもなく「YES」である。尚、こう言ったデザインは運営からでなく、プレイヤー同士での売買、親しくなったNPC(地球人アバター・スティル星人双方共)との売買も可能であり、寧ろそう言った交流が売りだったりするのだが、アポロンには関係無い話である。
(ん? 誰?)
デザイン購入表に現れたのは衣装ではなく、人名である。ざっと見た感じ、日本人名だけではなく外国人名も有る。それも結構、多い。
(検索欄が有るって事は……、名前を入れて探せるって事か? にしてもこの名前……、この名前の人がデザインしてるって事か? もしかしてデザインしてるのって運営陣に居る人じゃないのか?)
当運営のゲーム服飾デザイナー考案のデザインも含んでおりますが、多くのデザインは外部発注しております。表に掲載されている名前は各デザイナーの方々の名前です。ゲームやアニメ等の服飾デザイナーの方だけでなく、ファッション業界のデザイナーの方も居られます。中には有名ブランド社に務めるベテランのお方も……。
お目当てのデザイナーがいらっしゃいましたら、先にそのお名前を検索する事をオススメします。
アナウンスが疑問に答える。こうした事が可能になっているので、データの混乱は完全に納まっているのだろう。最もソレに付いてもアポロンは気に止める事はしない。
「うーん、オススメすると言われてもデザイナーなんて知らないからなぁ……。」
別にファッションに興味がある訳じゃない。GUC○Iとか超有名なブランドなら何となく名前が分かる程度のアポロンが、デザイナーの名前なんて知る訳が無い。
ゲーム・アニメ関連デザイナーの方と服飾デザイナーの方に別れて掲載し直しますか?
親切なのだろうが、知らないものは知らないのだ。「分けて貰った処で……」と言った処だ。イラストデザイナーの方なら、知っている名前も有るだろうが、「服飾デザイン専門となると、そこまでは……」と言った処でもある。
何よりファッションデザインそのものにそこまでの拘りも無い。
コスプレ趣味が有ればまた違う意味で話は変わるだろうが、そう言った趣味も無い。そもそもコスプレイヤーと出会えるだろう、コミケ会場にもまだ行った事は無い。序に言えば、まだまだ二次作品に手を出すには精神が至っていない(時間の問題かもしれないが)。
とまあ、そう言う訳で。
アポロンには多くのデザインから1つを選ぶと言うのは「面倒」以外何物でも無い。
「ランダムで選んで貰える?」
結果、コレである。
畏まりました。
厳選なるリアルラックの結果、選ばれたのは漢服(詰まり中華風衣装)デザイン。恐らくは中華風ファンタジー作品の服飾デザインを主に手掛ける人なのだろう。デザイナーの名前は勿論、確認していない。銀髪、赤い目の西洋系アバターに中華風衣装は思うよりも悪くなかった。
これで宜しいでしょうか?
確認するアナウンスに肯定を返すと同時に、運営には10万円を支払えば、防具が終われば、次は「神の装飾武器」とやらである。基本形は何の変哲も無い腕輪で、そんな凄い雰囲気は一切伝わって来ない。ブレスレットとは決して言えない太さが有り、そして勿論、デザイン性は皆無である。
(これ、ダサいくらいなのかも。)
少なくとも「シンプル」と言う言葉は使えない様な腕輪である。取り敢えずそれを装備する。
神の装飾武器を装備しました。デザインしますか? →YES →NO
「神の装飾防具」と同じ様な文言だ。このデザインは武器のデザインだけでなく、「何の武器にするのか」と言った事も選ぶのだろう。「YES」を選択するのは決まっているのだが、肝心の武器の選択がまだ出来ていない。
(今の俺の格好に合う武器って何だ?)
別に「○○な格好だから☓☓の武器は装備品として合わない」とは中々に無い。だからもしアポロンの中に使いたい武器が有れば格好に関係無く、ソレを選んだだろうし、「格好が合わなさ過ぎる」と思った処で、それなら「神の装飾防具」を再度デザインし直しただろう。
だが実際のアポロンはそんなものは無かった。故に今の漢服が元になっている中華風ファンタジー衣装に合うのは何の武器か頭を巡らせている。
今の段階で決定している事等わ精々が「漢服の色に合わせた色の武器」にしようとしか思っていない。あんまり沢山の色を使っても、それがファッション的に良いものになるとは思わなかったからだ。
防具に髪色の銀と瞳の赤をプラスすると、既に●色ある状態だ。これ以上余り色を増やしたくない。
それはともかく。
漢服と言えば、大抵は中国の民族衣装だと認識するだろう。現代の中国で着用されている衣類ではなく、その昔、漢民族が着用していたものだと認識しているが故に、現代ではコスプレイヤーや中国時代劇に出演する役者が着用する衣装だと言うイメージが強いのでは無かろうか。
そしてそんなイメージのみで考える人間は、時代や立場で衣装は色々と形を変えるものだが、その辺りまで思考を働かせない事が結構な割合にて存在するのでは無かろうか。
……少なくともアポロンはそのタイプであった。
故にアポロンの漢服に対するイメージは、「とにかく昔の中国人が着用してた衣類、江戸時代の日本人が着用していた着物と同じ」である。
ではそんな昔の中国人の「武器」とは何か?
「漢服に合う武器」と言うのは、漢服を着用していた時代の中国人が使っている武器になるのではないか?
そんな思考を元に考えるアポロンだが、中国の歴史に付いて詳しい訳ではない。嘗て中学で習い、今、思い出せる精々が暗記した「殷・周・春秋・戦国・秦・漢」の順序(?)とか隋やら唐やら宋やら元やら、戦争含め、日本との外交があった時の国名くらいだ。
だからアポロンが嘗ての中国で使われていた武器の形状等、知る訳が無いのである。
(う〜ん、パッと思い付く中国の武器って言うか、中国の武術って言ったら拳法……かな?)
少なくとも中国時代アクション映画で私が連想するなら、少林寺拳法である。所謂、気功やツボと言った技術も入っていたものを見た事が有る。なので、アポロンの連想も私と同じもの以上には成り得ない。よって彼が浮かべたのは少林寺拳法である。武器じゃねぇ。
(う〜ん、そうなると手の甲に金属仕込んだ手袋と言うか……、ガントレットとか手甲みたいな奴に奴になるかなぁ?)
しかし少林寺拳法にガントレットとか手甲とか何となくミスマッチと言う気もする。漢服に合うのかと言われれば……、アポロンの貧相なイメージ内では首を横に振らざるを得ない。
(それに……、型とかそう言う基本型がスキルで出来る様になるとも思えないし……、そうなると様にならない気が……。)
「漢服で喧嘩闘法と言うのはどうなのか?」と悩むアポロン。しかしふと思い出す。
(そういや、クリリ○って少林寺出身だった気が……。)
超有名人気漫画「ドラゴンボー○」。その主人公「孫悟○」の親友で、スーパーサイ○人化に一役買った脇役クリ○ン。彼の出自は少林寺をイメージしたのだろう、多林○であった。
あの漫画は戦闘メインのストーリーであったが、武天○師が天○一武道会で披露した酔拳以外では、拳法を感じさせるものは無かった。
(そこまで変ではないのか……。いや、別にドラゴ○ボールのキャラは漢服着てた訳じゃないもんな……。)
少林寺の言葉に釣られ、危うく重要な要素を見逃していたアポロンは頭を振った(と言うか少林寺拳法の道着は漢服では無い気もするが)。
……まあ、とにかく迷って答えが出ない。と言っても大した時間は経っていないが。取り敢えずそうなるとアポロンの選択するのは1つしかない。
神の装飾武器を装備しました。デザインしますか? →YES →NO
心を決めて、或いは心を決めないまま、「YES」を選択する。
神の装飾武器をデザインします。イメージ投影に入りますか? →YES →NO
そして今度は心を決めて、或いは心を決めないまま、「NO」を選択する。
デザインを購入しますか? →YES →NO
当然、「YES」を選択し、即座にアポロンは「ランダムで」とAIに丸投げした。
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