VRMMOに登録しよう!!
まだゲームしてない……、ですが次ではアバター作成に行けますので!!
どうかご容赦を……。
カプセル内の寝心地は悪くない。クッション性能が良い……、と言うかほぼマットレスだからだろう。
(へぇ……、希望すれば時間管理もやって来れるのか。)
姿勢的には俯せに近い。頭を上げて、枕の位置に当たる場所に説明書を持ってきている。ゲーム会社のHPからも見れるが、折角有るのだからと持ち込んだ。それだけでなく、スマホも枕も持ち込んでいるし、スマホの登録も説明書を読みながら行っていた。
(どうしようか……、希望して見るか?)
次郎が考えているのは、AIによるゲーム時間の管理である。ゲームに夢中になっていれば、時間等直ぐに忘れる。時間の確認は可能であるに関わらず。
それでもゲーム世界に入り込まない今までのゲームなら、現実からの刺激は遮断されない為、結局は本人の意識1つでどうにでもなる話だ。
しかし空腹になろうが、喉がカラカラになろうが、排泄欲求を覚えようが、ログアウトしない限りは自覚出来ないこのゲームの場合、果たして本人の意識だけの問題で済ませられるだろうか?
想像して欲しい。
ゲーム中にAIからログアウトを促され、中断して見れば、やたらと自身の内側からグーグーと音が鳴っている、或いは痛い程に喉が乾燥している、またはやたらと排泄を我慢していた、等の状況に陥っている自身を。
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「それが何?」派も居るだろうが、「そうなる前に対処したい!」派も居る筈だ。しかし前者はまあ置いとくとしても、後者の場合、自覚が無い中で果たして何処まで対処出来るだろうか。対処法としては、「自主的に」小刻みに時間を確認し、「自主的」に小刻みにログアウトするしか無いが、それを何処まで出来るだろうか。
その様に考えた処に、「AIの手助け情報」が有れば、「それに頼りたい」と至るのは必然だろう。例えばAIに「ゲーム1時間毎にアラームを流して欲しい(勿論、ゲーム中の自分だけに聞こえる様に)」と希望していれば、時間の管理も遣り易い(そこからどうするかはそれこそ、己の意志次第だが)。
AIによる1時間毎のアラーム。
方法としては良いだろう。だがゲームにもよるが、1時間では対して進めない、と言う事も有り得る。何度もスタートからやり直す恋愛シュミレーションゲームならばまだしも、次郎がやろうとしているゲームはRPG類だ。しかもVRMMOと言う、今までにない未知なるゲーム。果たして1時間に1回の中断(アラーム作動直後のログアウトが出来るかどうかは別として)に納得出来るかと言うと…………、どうだろうか?
(取り敢えず2時間半で区切って見るか……。)
やはり1時間に1回の中断はする気が無いらしい。倍の2時間では無いのは、アラームが鳴って、直ぐにログアウト出来るとは限らない為、実質3時間に1回の中断から試そうと言う心積もりだろう。
そんなこんなで約1時間後。
次郎はゲーム開始前の登録と共に、先にして於いた方が良さげなスマホの登録やアラーム設定を終わらせると、一旦カプセルから出てきた。ゲームを始める前に水分補給をして置くのと、トイレをきちんとしておこうと思ったからだ。
特殊加工が施されている遮光カーテン要らずの窓からは一定以上の強過ぎる光をカットされた結果、柔らかな日差しが入ってくる(UVカット完璧)。
どう言う仕組みなのかは不明だが、部屋の灯りを外に漏らさないので、夜、部屋の中が外から丸見える現象は起こらない(まあ、結構な高さがあるので、意味があるかも不明)。インテリア目的が無い限りは、カーテンは不要だ(取り付けられない訳ではない)。
(電気は付けとかなくて良いか。)
今は5月だ。今から2時間半〜3時間後の一時中断した際でもまだ明るい筈だ。流石に更にもう2時間半以上経てば暗くなっているだろうが。
(にしてもピッカピカだからか、気持ちが良いな。)
昨日、機材が来る前にと大掃除をしたのだ。同時に衣替えを行い、炬燵布団も片付けた。普段はやらない処でまで綺麗にした。否ーー、して貰った。
掃除のプロを呼んだのだ。
住み始めて1年も経って居ないのだが、「本当にプロが必要だったのか」、等と聞いてはいけない。「プロの手なんか必要無いだろ」、等とも突っ込んでもいけない。
(さ、ゲームだ、ゲーム。)
水分補給とトイレを終わらせ、次郎はゲーム部屋に戻る。因みにこのゲーム部屋、元は無駄に余らせていた部屋で、機材が来るまで誇張無しで何も無い部屋だった。
故に普通にずっと綺麗な部屋だったのだが、更に磨かれてどの部屋よりも床も窓もツッヤツヤのピカピカである。
しかし幾ら特殊加工された窓からの穏やかで肌に悪い紫外線がカットされた日光とはいえ、電子機器の中では最も高価なゲーム機材(高く見積もってだが、約60万)がずっと当たり続けるのは良く無いだろうかと、遮光カーテンを付けた(これも昨日の掃除後の話である)為、煌めく窓はそのカーテンで見えないし、煌めく床も部屋の電気の灯りだけでは目立たない。
尚、次郎は今回のハウスクリーニングですっかりと掃除を委託する事に味を占めている。年一で頼むと決めていた。必要金額はやはり高く見積もって、凡そ70万である。従って今回の出費も合わせて考えて、39年と数ヶ月後(まだ約40年後と言っても良いかもしれない)の貯金残額は2兆9987億3000万、まだ少なく見積もっても2兆9987億のままである。
残っている。
バリバリ残っている。
滅茶苦茶残っている。
物凄く残っている。
アホみたいに残っている。
こうやって計算して、使い切るか確認している事がど〜〜〜〜〜しようもなく無意味に思えるくらいに残っている。
大事な事では無いが、もう1度言おう。バリバリ、滅茶苦茶 、物凄く、アホみたいに、こうやって計算して、使い切るか確認している事がど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜しようもなく無意味に思えるくらいに残っている。
では何に使う??????
何処かに寄付????????????
端的に言って、この泥棒・次郎が??????????????????
…………………………………………………………………………する訳がない。彼の性格は良くない。否、ハッキリ言えば悪い。控え目に言っても悪い方だ、否定出来ない。
また、悪行(の自覚は怪しい)を善行で帳消ししなければ精神的バランスが取れなくなる様な、偽善を必要とする不安定さとも無縁だ。
結果的に最後の瞬間までアホみたいに残額が残っていたらそうする可能性は無くは無いが、それだって只の気紛れだろう。
そんな彼のこの泡銭の使い道。この状況から導き出されるその答えは……………………………、
課金。
ソレだ。ソレしかない。ソレ一択だ。では幾ら注ぎ込むのか。月に20万使えば立派な廃課金ゲーマーになれる(らしい)この世界(笑)。次郎の注ぐ金額は果たして………?
そしてソレに伴う結果は……?? ステータスは??? レベルは???? 装備品は????? 所持アイテムは?????? その他エトセトラは??????? ソレらのデータが導き出すゲーム攻略は一体????????
その答えの先端が開かれるのは後もう少し。
お読み頂き、ありがとうございます。大感謝です!
評価、ブグマ、イイネ、嬉しく思います。重ね重ねありがとうございます。
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カーテン忘れてた〜〜〜っ!!!!
と気付いたので、前章の変更を………、あ、やっぱムリだ、となった場面が……。
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特殊加工された窓。こんな窓が存在するのか知りませんが、取り敢えずこのご都合世界にはあると言う事でお願いします。
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廃課金ゲーマーは1ヶ月幾ら使っているのでしょう?
調べて見ましたが分かりませんでした。只、「月に20万、課金していた廃ゲーマーの私がそこから脱却ナンチャラカンチャラ…………、」があったので、それを参考にしました。