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課金チートのボッチ生活  作者: 美香
第二章
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億ションでの暮らしの為に①

また中途半端ですが、すみません。


☆次回の編集は買い物終了後、ここより始める予定となります。

 そして翌日。


 予定は買い物、それも時間がある程度必要になり、更に買ったものの運び入れも即日可能ならそうする予定なので、送迎運転手を只、待たせる事になる(流石に新居への家具運びはサービス内処かホテルマンの業務内でもない)為に、一旦は帰って貰う。帰りに電話かラインで迎えを頼めるので、そうする予定だ。

 マンション前で降りると、まずはその目の前にあると言って良いバカでかい総合店に入る。まずはメジャーを買わなければならないからだ。

(これ、慣れるまで買い物大変かも……。)

 恐らく全店舗を見て回ろうとしたならば、1週間くらい掛けないと難しいのではないか。そんな広大さを持つ総合店等、今まで出入りした経験は無い。歩くだけでも大変そうな店に足を踏み入れた次郎はそう思う。

 この総合店の1Fは24時間年中無休の食料品売り場(要はスーパー【と言う言葉が似合う面積や品揃えではないが】)となっている。しかし2F以降と地下(も有る)は食料品以外を扱った店で、24時間年中無休では無い様だ。

 階数によって扱われる製品のジャンルが分けられ、更に同じ階の店舗は価格帯でフロア分けされている。広い店なので、出入り口やエレベーター・エスカレータ・階段も複数に点在しており、違う客層が混じりにくい(偶に嗜好品関連売り場では混じる事もある)。

 飲食店も入っており、モーニング、ランチ、ティータイム、ディナー、居酒屋……、それぞれで開く時間を変えている。此方はフロア別ではなく、階層が上がる毎に高級店舗になって来る様だ。

 そんな総合店の店内見取り地図(出入り口に置いていた)を広げる次郎。HPには同じものがあるので、スマホで見る事も出来るが、紙の方が見易いので、此方を開いている。


 その姿は結構、浮いている。


 マンション側の入口から入っただけあって、ここは高級サイドフロアであったからだ。彼は客層に合っていない。只、マップを広げている姿は如何にも「慣れていない客」で、奇異、とは映らない。近くにいたインフォメーションスタッフからすれば「案内が必要そうな客」だ。

「お客様、何かお困りでしょうか?」

 そうして声を掛けられた次郎は、100均〜500均が揃った階数のフロアを紹介され、無事に第一目標に辿り着けたのであった。


 部屋の壁や床、クローゼットを目安に大体の必要家財の、収まりの良さを図る。具体的な数字は勿論、買ったメジャーで出す。そして出てきた数字はスマホにメモを取る。

(良し、行くか。)

 また部屋を出る。そしてまた総合店へ。


 インフォメーションには先程、声を掛けてきたスタッフが居る。家具を見たい事を伝え、何処のエレベーターに向かえば良いか尋ねる。

 スタッフは次郎の見た目の印象に従って、価格フロアを選択、教えてくれた。具体的にどんな家具を幾つ買うかは言っていないので、次郎が引っ越してきたばかりとも、近所に住んでいるとも気付かないので、深く考えて、「え、あの高級マンションの住人か!?」と目を剥く事も無い。


 スマホのメモを見る。最初はベッドから見るつもりだったが、家具フロアの前面(とでも言えば良いのか?)にあるのは机の類いだった。それではた、と気付いた。

(机類を忘れてた……。)

 これは色々、思わぬポカをしていそうである。浮かれている心地がまだ地に下りてきていないのと、住居が決まった事でややホッとしているのとの両方のせいだろう。気を取り直して机類を見る事にする。


 机。デスク。テーブル。


 言い方は色々あれど、この場合、必要になるのはテーブルだろう。一人しか使わないのだから、小さなものでも事足りる。只、用途に応じて買い足す事になるかもしれない。

(……いや、大きなテーブルを買ったからと言って、座る椅子を変えたりしないから、用途に応じて買い足すのはどっちにしろ有り得るか。)

 熟考していなかったからか、思い付きでは穴がある。だからか、「コレだ!」となる様なものが無い。価格フロアを移動する事も過ぎったが、そうなると他の家具を買う時に戻って来る事が面倒になりそうだ。

(ああ、絶対に面倒になるな。)

 予測出来る。面倒になって、不必要に高い家具を揃える自分(結構な面倒臭がりです、次郎は)。とても気に入って、「絶対にコレ!」となったならいざ知れず、そうではない癖に、価値も分からないのに、理由も目的もなく、そうした買い物を高くする真似をしたくはない。病的な浪費家へのスタートを切りそうだ。

 そんな訳で大きな移動をせずに、周囲を彷徨いていると、明らかに場違いな商品を見付けた。キズありで且つ型落ち且つ季節外れの商品となっているソレは、元々高級フロアに売り出されていたと思われる価格を二重線で消して、幾分か安くされていた。

(これは……、マジか? まあ……、高級フロアでの買い物ならキズありや型落ちを選ぶ方が少ない、のか?)

 本っっっっ当に一番高価なものは既存品ではなく、オーダーメイドになって来るとは思うが、そこまで行かずとも高級家具を買う客層は、余りセール等には飛び付かないのかもしれない。考えて見れば、季節終わりでのセール等でも、当たり前なイメージがあるが、それだって売れ残りであるには違いない。

(高級志向なイメージがあるからか、東京だと余計にそう言ったセール品を買わない客層になる気がする。)

 だからなのか、明らかに安くなっていてもこのフロアの価格帯とは釣り合っていない。だからか買い手が付いていなさそうだ。これ以上に下げるなら、別地域の店舗に飛ばすかもしれない。


 この、炬燵を。


 ……炬燵と言えば庶民のイメージがある。少なくとも次郎はこんな高級感溢れる炬燵を見た事が無い。だが炬燵自体には普通に縁が切れてる実家にもあったので(今はどうか知らないが)、馴染みがある。

(テーブルで落ち着いている自分よりも炬燵でまったりしてる自分の方がイメージし易いな。)

 と言う訳でテーブルではなく、炬燵を買う事にした。炬燵のデメリットは掃除が大変になる事が上げられるが、ルンバを買う予定なので問題は無いだろうと結論付けた。後、色合いや材質の見た目がクローゼットやドアの感じと合う。

「すみません。」

 展示されている現物しか無いので、カードが無い。埃取りをしながら、この価格帯の家具フロアを見回っているスタッフが目に止まり、声を掛ける。

 購入したい旨と、けれど他にも購入予定で家具を見るつもりである事や、家電等のフロアも回らなければならない事、買ったものは住居に運び入れて欲しい事も告げると、そのスタッフは大型総合レジを使う事を勧めて来た。

 こうした大型の商品を扱う店では、中古店では無い限り、どんな店舗でも商品カードが置かれ、レジやスタッフにはカードを渡す事になる。各店舗ともそこは同じシステムを取っている訳だ。

 故に可能となったのだろうが、この総合店の大型商品を扱う店舗は各々のレジだけでなく、大型商品を扱う全店舗同士と運送会社とで提携を組み、新生活等で複数の大型商品を購入して回る客用に、一度に会計が可能で且つ商品の移動や運送についても依頼出来る、大型総合レジ専用カウンターが用意されている。あくまでも複数の店舗で大型商品を購入する客用なので、この条件を満たさない客は利用出来ないし、小さな商品をこのレジで購入する事も出来ない。

「では、此方が炬燵のカードになります。」

 売約済の紙を炬燵に置いたスタッフから、専用レジを使うと告げた次郎に、手書きのカードを渡される。炬燵のサイズも書いてくれているので、付属品も買いやすい。礼を告げて、けれど次郎は奥に展示されていると言う、ベッドフロアを目指して歩く。炬燵布団類も通常の布団類も、座布団も座椅子もカーペット含む敷物も纏まって別フロアにあるらしいからだ。


 けれど先に辿り着いたのはタンスフロアだった。


 足を止める次郎。

(あー、どうしよっか。)

 衣類が少なく、クローゼットで十分な現在、タンスは後回しで良いと思っていた。余程、気に入ったものが無い限り、少なくとも今回の購入品の中には入らないだろうと。

(ハンガーの数でさえ、十分な分しか無いからなぁ、服。)

 各クローゼットには少ないがハンガーあった。そのハンガーを集めれば、十分な衣類しかない現実……。クローゼットでさえ、持て余しているのが現状だと言い換えても良い。

(今、見て回る必要は無いんだよな。)

 だが今、スルーすれば戻ってまでは見ないだろう。面倒だから。次郎は基本、目当てのものに一直線まで向かうタイプではあるが、目当てが複数ある場合は、順序を変えたりも普通にする。

 タンスは急がないし、「今回の目当てでは無い」と言えるが、急がないだけで、準目当てではある。今、簡単に見て回るのは事の序にもなる。

(まあ……、辿り着いた訳だし、見て回るか。)

 そんな訳で軽〜く見て回っていると、さっきの炬燵の色合いに良く似たタンスを見付けた。サイズもクローゼットに綺麗に納まる。横に広く、中で仕切りの取り外しが出来、背が低い。また、炬燵に色合いが似ているだけあって、良さげに見える。

(多分、炬燵の材質に比べたら落ちるんだろうけど、見た目にはサッパリ分からんし、これで良いや。)

 値段もこの価格帯に相応しいものだ。購入しない理由が無い。このタンスのカードを抜き取ると、次郎はまた奥に向かって歩き出した。


 ベッドフロアに付いた。

(コイツにしよう。)

 見るからに大きいキングサイズのベッド……、ではない。やはりここまでのサイズは要らない。だが広いベッドは欲しい。そんな訳でシングルでは選ばなない。

 そんな彼の目の前にあるのは、セミダブルとダブル。それぞれベッドフレームの色が違う。どうやら展示品と同じものしか無いらしい。フレームはダブルの方が色が良かった。新居に合う。そしてダブルの方が何故かセミダブルより安かった。どうやらどちらも型落ちになる様だが、セミダブルの方がまだ新しい様だ。まだ売れている最中なのか、カードは普通に用意されている。次郎はソレを抜き取った。

お読み頂きありがとうございます。大感謝です!


炬燵、テーブル……、これはマジで私が忘れてました。ハッとしました。その後で、メモを見返し、「あ、掃除機もテレビも忘れてる!」となり、そちらはメモに加えました……。

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