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5.マルティーナと兄

残酷表現あります。


兄妹仲良く横一列に並んで手を繋ぎ、瞬間移動をする。

行き先はドラゴンが出没すると言う情報のある森だ。ワールヴォル家は私が妖精達を紹介した事で、妖精の加護を受けている。


妖精の加護を受けている者は、常人と比べ、魔力量や威力、発動が難しい魔法でも失敗なく発動させる事が出来るのだ。

見たものしか信じないが、逆に言えば見たものは信じる。

そんな気質のワールヴォル家なので、妖精は居るのだと私とヴィオ兄さん、アル兄さんと喚いて信じ込ませて妖精を見せた。

結果、ワールヴォル家は皆、妖精の加護を受けることとなった。


森に無事瞬間移動した私達は手分けしてドラゴンを探すことにした。

全員がバラバラに動くのは危険だと主張したダン兄さんが、手際良く二手に分ける。


右手に進むのは、私とダン兄さん、アル兄さん。

そして、左手に進むのは、エルモ兄さんとヴィオ兄さん。


ダン兄さんって、私と一緒に行動したいだけじゃないかしら、とは思ったが、口には出さない。

まだ学生である私とアル兄さんを守る意味でダン兄さんは一緒に行くつもりなのだ。


二手に分かれ、森を進む。


表向きは、淑女らしくないと言う理由で、剣は嗜む程度、魔法は発動出来ますと言うスタンスを取っているが、裏で血の滲むような鍛錬を行っている事を家族はもちろん知っている。


なので、連れてきて貰えた。


久々にモンスターと対峙できるのだと思うと少しだけワクワクする。

私とて、ジェイコブに好き放題され、腹が立たない訳がない。

言い返さないのは、時間の無駄だと思っているからだ。


ドラゴンには申し訳ないが、暴れさせてもらおう。

早速聴力を上げる魔法を使い、周囲を伺う。ダン兄さんも、アル兄さんも私と同じ様に聴力を上げている。出来るだけ音を立てぬ様慎重に足を進める。


勢いで出て来てしまったが、早めに瞳を取って帰らなければならない。

アメリア母様は、控えめではあるが、怒ると怖い。夜に出掛けるとは何事か、しかもドラゴンの目を取りに、ご飯も食べずに。そう言うに決まっている。

満場一致で出て来てしまったが、今日で無ければいけなかった訳ではない。


私もそうだが、兄達も、のめり込み過ぎて寝食を忘れる性質である。

幼い頃は、アメリア母様はオロオロしていたが、ダン兄さんが三日ほどご飯も食べず寝ず、と言った生活をし、体調を崩してしまってから変わった。

ご飯はきちんと食べなさい。きちんと寝なさい。また痩せているわ、目の下にクマが出来ているわ、と。


怒られたところで変わることはなく。

父と兄達、そして私は、アメリア母様に目玉を喰らう。


アメリア母様の笑顔で怒る姿を想像して身震いしてしまう。

私達兄妹は、思考が連動しやすい。ダン兄さんもアル兄さんも身震いしていた。


そんな時、ドラゴンの咆哮が耳を劈く。

聴力を上げる魔法を解き、声の聞こえた方向へ走り出す。

途中でエルモ兄さんとヴィオ兄さんとも合流し、ドラゴンの元に辿り着く。


ダン兄さんとエルモ兄さん、ヴィオ兄さんは剣を抜いて構える。

一歩程後ろに下がり、アル兄さんと、私はいつでも魔法を発動出来るように待機する。


巨大なドラゴンは、ブルーサファイアの艶々した鱗に覆われている。

銀色の瞳がぎょろりと此方を向き、瞳孔が細長く引き絞られる。


「アル兄さん!」

「ティナ!」


同時に互いの名前を叫び、手を繋いで空いている方の手を前に突き出す。

勢いよく土の壁が生え、ドラゴンの咆哮と共に口から噴出された氷を受け止める。

ダン兄さんとエルモ兄さん、ヴィオ兄さんは土の壁の横からドラゴンに向かっていく。ドラゴンは尻尾を振り回すが、兄達は華麗に避けていく。


私は、ドラゴンの足元から蔓を生やし、手足を拘束する。

ダン兄さんはドラゴンの身体を器用に駆け上がり、眼の近くに剣を突き刺した。

痛みに暴れるドラゴンの身体をアル兄さんが氷漬けにする。エルモ兄さんとヴィオ兄さんもドラゴンの身体を登り、三人で目玉をくり抜く。

アル兄さんは氷を溶かし、私は蔓を消した。


兄達が、目玉を抱えて降りてきて、再び手を繋いで瞬間移動をして帰宅する。


案の定、待ち構えていたアメリア母様に五人揃って怒られた。

この兄妹書いてて楽しいです。

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