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四季怪々 僕らと黒い噂達  作者: 島倉大大主
幕間
34/57

往診

 立浪医師はその後、一緒にF神社の本殿まで上がりましたが、用があるとかで社務所に入っていきました。

 僕達はお参りをすると、巫女さんに取材をしました。ですが、手ごたえは非常に薄かったです。彼女はバイトなので、あまりここにはいないのだそうです。

 しかも、二ヶ月前に御神木に傷をつけられてから、神主さんが体調を崩してしまわれて、神事もあまり行っていないそうです。


 立浪医師は神主さんに用ですか、と聞くと巫女さんは、苦笑いをしました。

「往診よ。御神木がああなっちゃう前は、頑丈で面白い名物爺さんだったんだけどねー、今じゃずっと寝たきりなんだ。まったく、調子が狂っちゃうわよ」

 往診――その言葉に、僕は、こう、ボンヤリと『碌でもない感じ』を抱きました。

 名物とは? とオジョーさんが首を傾げました。

 巫女さんは、あんたら化け番でしょ? 惜しかったねえと笑いました。


「ここらじゃ、神主さんは有名人だったのよ。神通力を持ってるってね。悪魔祓いだってやったらしいんだから」


 神主が悪魔祓い、と委員長が調子を取り戻したらしく、口の端を上げました。結局、それ以上の情報は得られず、夕方になったので解散となりました。

 勿論、僕は委員長に対して警戒していました。あんな事を言われたら、僕だったらとても落ち着いてはいられない。約束はしてくれたけども、注意しておかなければ、と。


 ですが、次の日にあの人が来てしまい、更に次の日、八月一日に『決戦』があり、僕は綺麗さっぱり、その事を忘れてしまっていたのです。


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