第8話
お昼をどうにか乗り切ってブリーフィングルームに入った。
「それではダンジョンアタックを始める前に説明を始めます。まず、あなた方が中等部までに使っていたMINIEARTHよりハイスペックになったEARTHでフルダイブしてもらいます。そして、ランダムに組まれたパーティメンバーとともにダンジョン攻略をしてもらいます」
説明は簡単なもので、単純に今までしてきたことがレベルが上がりますよってことだった。
「では今回はGクラスとAクラスの合同攻略をします! ではみなさんEARTHの中に入ってください」
椅子型の超高性能フルダイブ端末に入る。
「では、接続します! リンク!」
その合図とともに俺の意識はフルダイブした。
このシステムでは基本1人1人の実力を数値化し得意な戦闘方法をインプットしているのでバランスよくパーティが組まれる。
俺たちGクラスは特別学級と言われ実力の数値化が難しい人物が集まるクラスらしい。
と、言い方は優しいが実際は成績が低く数値が低すぎる者の集まりだ。
という俺も中等部の時は成績が低く、このクラスになったのだが今は違う意味でGクラスだ。
バコーン!
「ふう、まさか俺1人だとは思わなかったな。」
そう何故か誰も仲間が振り分けられなかったのだ。
「多分鬼の力のせいだよなっと!」
考察がてらモンスターを倒す。
「それと……」
教師から送られてきたメールを見る。内容は。
『今回は制限時間1時間のなかで行けるところまで攻略を進めること。』
『1階層1点の加点で今回は特別に手に入れた得点を期末の点数に加点。』
『パーティ全滅で1階層からやり直し到達した最高階層が加点の対象となる。』
とまあこんな感じだ。
このダンジョンは100階層あるので最高100点だ。
期末テストはこれ以外に『魔法』『戦闘』『戦術論』『医療学』の4教科がある。
なので今回の加点で、できるだけ稼げれば超お得なのだ。
「てことで! 目指せ100階層!」
俺は1人寂しく...
いや、勇猛果敢に攻略を始めるのだった。
◇◆◇◆
「攻略が初めての1年生ではせいぜい10階層いけば優秀な方。今回は新学期始まっての仲間作りが主な目的だけどな! ああ言っておけばみんなやる気になるだろう。」
1人教師の思惑とは別に”ぼっち”が誕生していることも知らずに。