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第47話

拳の応酬が繰り広げられる。


「なかなかいい反応速度じゃないか!」


リーダーさんの攻撃を丁寧に避ける。


「むぅ」


リーダーさんの顔色が悪くなってきた。


「な、何故当たらん! 避けるのもギリギリなのに!」


できるだけ最小限の動きで避けたら、ギリギリになっているだけなのだが。

リーダーさんのパンチに合わせて、カウンターを入れる。


「ぐふぅ!」


結構効いたようだ。


「なかなかいいパンチを持っているじゃないか!」


苦しそうな笑顔で言われても……


「これならどうだ!」


なんと、足技も加えてきた。

しかし、隙も大きくなる。

片足立ちになったところを、残った足を払い宙に浮いた瞬間顔面に拳を叩き込む。


「ぐへぇっ!」


潰れたカエルのような声といえばいいのか、結構キモイ声を出して倒れた。


「こんなもんかな」


今回は、相手の力も利用したカウンターを意識して戦ってみた。

リーダーさんが粒子になって消えていく。



「お疲れさまですわ」


花菱さんが労ってくれる。


「うん」


「どうでしたか?」


「ん? 相手か?」


「はい」


「連撃で相手に攻める隙を与えないスタイルだったな」


「羅栖墓様は攻めていたようにみえましたけど」


「リズムが一定だったからな、カウンターを取りやすかったよ」


「リズム?」


「ああ、とにかく早く攻撃しようとしたんだろうけど、同じタイミングで攻撃が何回も来たらそりゃ合わせられるよ」


「あの速さに合わせられる人はそうそういませんわよ?」


「そうか? 東堂とか余裕だろ」


「東堂さんレベルはそこらへんにいませんのよ?」


「そうだな、まぁ相手が悪かったな」


「ふふ」


「どうした?」


花菱さんが笑ったので、何かおかしいことでも言ったのだろうか。


「いえ、自信がついてきたようで良かったですわ」


自信も何も格下相手の試合だ、ちょっと上から目線に話がなってしまうのは仕方がないと思うのだが。


「どうしました?」


俺が少し考えていると、花菱さんに声をかけられる。


「いや、このチームではないのかなと思って」


「そうですわね、羅栖墓様に合うチームではないですわね」


「そうだな、次行こうか」


「分かりましたわ」


Earthから接続を切り、外に出る。


「お疲れさま」


戦い終わったリーダーさんが待っていた。


「お疲れ様です、ありがとうございました!」


「こちらこそ、それでウチのチームは気に入ってもらえたかな?」


「いいチームですね、個人個人の意識が高いように見えます」


「チームメイトがライバルだからねみんな切磋琢磨しているのさ、それで我王君はチームに入ってくれるかな?」


「すみません、まだ他のチームも見たいので」


「そうか、振られてしまったな」


「すみません」


リーダーは察したのか、俺もその言葉を否定しない。


「羅栖墓様いきましょうか」


「ああ」


花菱さんが、リーダーに挨拶をして別れる。


「次はどんなチーム?」


「ネバNEVERネバ、ですわ」


「え?」


独特な名前に思わず聞き返してしまった。


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