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第44話

「羅栖墓はいるかー!」


教室の扉をガラッと開けて赤髪の男が入ってきた。


「ゲッ! 来栖! 足止めよろしく!」


赤獅子が俺を捕獲しにきたのだ。

俺は急いで教室を出る。


「待てい! 今日こそ勝負してもらうぞ!」


新人大会が終わって以降あの調子である。

しかし、勝負してる時間はないのである。

放課後の調査は学園側から正式な依頼として受けているのですっぽかせない。


「だから! 放課後は無理だっていってるだろう!」


赤獅子は、無理やり勝負の場に引きずり出そうとしてくる。

まぁ放課後しかこないというある一定の常識はあるようだが・・・・・・


「ハハハ!」


笑いながら追いかけてくる赤獅子は楽しそうである。


(もしかしてコイツ俺との追いかけっこ楽しんでないか?)


ちょっと嫌な気がしたが、捕まるわけにはいかないので安全地帯である職員室まで逃げ切る。


「失礼します」


俺が中に入ると外から


「明日また来るからな!」


と聞こえた。


「明日は土曜日で学校休みだぞ」


聞こえないだろうが一応教えておく。


「来たか」


職員室には副学園長と、調査隊の教員が待っていた。


「はい、今日もよろしくお願いします」


「ああ、よろしく、毎日追いかけられて大変ね」


「ははっ、この調査が終わったら戦って白黒つけますよ」


「我々教員としても実に興味深いものだよ赤獅子と君の戦いは」


「赤獅子はこの学園で最強なのでは?」


教員たちもその評価は知っているはずだ。


「それは、言い方が違うね()()最強よ」


「学年?」


俺のゲームの知識では赤獅子が最強のはずだ。


「この学園最強は3年生の氷室 悪(ひむろ あく)よ」


「氷室 悪?」


聞いたことない名前だ。

3年生の登場人物は、生徒会や風紀委員といったなにかしらイベントが起きそうな組織に属している人しか登場しなかった。


「雑談はこの辺にして、調査に向かいましょうか」


副学園長が調査隊を送迎をして、俺が護衛をするといった形でダンジョンに向かった。


「しかし羅栖墓君は、赤獅子が学園最強とか言っていたが、君も学園最強の候補よ?」


「え?ああ、まぁダンジョン全部クリアしたの俺だけでしたっけ」


実質俺が最強なのでは?


「ああ、だが赤獅子はまじめにダンジョン攻略はやらないし、氷室は2年生になって頭角を現したわ、多分これから攻略すると思うわよ」


ダンジョン攻略しても最強とはいえないらしい。

将来的には主人公の来栖も余裕でダンジョン周回とか始めるので、それが普通になるのだろう。


「取り合えず、今日で調査は終わりですか?」


「一旦よ、暫くは調査結果を精査してまだ調査が必要ならまた頼むわね」


「わかりました、乗りかかった船ですし、最後までやりますよ」


「それは頼もしいわ」


俺はその日の調査を終え帰宅する。


「お兄様!」


校門で千聖と花菱さんが待っていた。


「羅栖墓様お疲れ様ですわ」


「花菱さんも待ってたの?」


俺のこと大好き令嬢だとしてもいつもは待っていない、なにか裏があるのか?


「羅栖墓様を待っていましたわ」


「え?」


顔を赤らめながら言われるとつ可愛いと思ってしまう。


「ふふ、それと羅栖墓様がチームを立ち上げると聞きまして、私は加入に立候補しにきたのですわ」


「え?」


寝耳に水である。


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