第3話
我王家は鬼の力を得て当主になります。
なので我王家はみんな大なり小なり鬼の力を持っています。
「まあいいや。」
親父に恨みがあるのは前の羅栖墓であり今の俺ではない。
それに、作中にそんな出てこなかったキャラなので特別な思い入れも無いしな。
「それで親父?花菱家との婚約は断れるのか?」
「うむ、それなのだが一度花菱の令嬢とあってはくれまいか?」
「一度会う?」
「ああ、お主が力を手に入れてさらに花菱家とも協力関係が強くなればなおいい」
「なるほど」
屑な父親だ。
息子の気持ちは二の次か?
「いいだろう!だが条件がある!」
「何だ?」
「俺にこの我王家の当主を譲れ!」
「貴様、鬼の力を手に入れたからと図に乗るなよ。」
親父は鬼の形相で凄んできた。
「鬼の力を手に入れたからこそだ!」
「ほう、どういう意味じゃ?」
「俺の上にくそ雑魚が立てるとおもうなよ?」
「貴様! 鬼の力を手にいれて完全に思い上がっておるな!」
そうなのかもしれない。
だが、話しててこの人は自分の欲望しか感じない。
こんな奴に従うくらいなら離別を計った方がましだ。
「よかろう、貴様に鬼の本当の力を見せてやろう! 手加減はせぬぞ!」
そういうと親父は後ろに立てかけてあった刀を抜いて立ちあがった。
「ゆくぞ!」
親父はそういうと赤いオーラを纏った。
俺はヤバいと感じ急いで俺もオーラを纏う。
ガキン!
「ほう、なかなかやるではないか。」
親父の額には2本の”角”が生えていた。
「ワシに二度とたてつけぬように教育をしてやろう!」
そういうとさらにオーラの色が強くなった。
だが……。
「オラッ!」
俺が蹴りを入れるとあり得ないスピードで吹っ飛んで行った。
「あれ?」
これぐらい避けるか耐えるかすると思ったんだが。
実は親父弱い?
俺が追いかけて部屋に入るとそこは異様な光景が広がっていた。
「これは……」
「くっ!少し油断しただけじゃ!」
部屋の中には幼い子供から大人まで様々な年齢の”女性”達がまるで拷問を受けた後のような姿で倒れていた。
「お前……」
こんな正真正銘の屑だとは思わなかった。
「ふん!貴様!今更これをみてどうこう言えるのか? 貴様は今まで知っておきながら助けようとしたのか? 今更正義面してワシの享楽を貶す等笑止!」
「ああ、そうだな俺も責任があるな!なら、身内の責任は身内が取るべきだよな?」
「な、何を言っておる!これは力を持つ者の権利じゃ!このような”下等生物”共を成敗してむしろ感謝して欲しいくらいじゃ!」
「そういえばお前は魔族が嫌いだったな。」
よく見ると女性達は羽が生えていたり、角があったりと魔族の特徴を持っていた。
「お前にも教えたじゃろ! 魔族がどれだけ卑しいのかを!」
「黙れ! もういい! 何もしゃべるな!」
「き、貴様...」
親父がしゃべろうとしたが俺はそれを許さなかった。
「カ、カハッ!」
俺は親父の頭を鷲掴みにし”力”を吸い取る。
「力を持つ者の権利だって? なら力を失ったお前には権利なんてものは残らないな!」
「や、やめ...」
俺は親父の‘‘鬼の力‘‘を全て吸い取り力を奪った。