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第26話

「よっと! 先生ついてこれそうですか?」

「ええ、大丈夫よ!」


俺は今約束通り天然のダンジョンに来ている。


「先生護衛とか本当に要らなかったんですか?」

「ちょっ! ごめん! 流石にしゃべりながらついていく余裕はないわ!」


俺たちは今は走りながら攻略をしている。


なんでこんな攻略をしているかというと、一度行った場所に転移できる先生がいれば繰り返し調査ができるからだ。


1回の調査で終わる可能性がないのと、2回、3回と調査したほうが精度は間違いなく上がる。


俺が安定して戦えるなら複数人連れて調査もできるので、今は踏破スピードを重視する。


「次! 70階層でボス部屋です!」

「了解したわ!」


俺はボス部屋の扉をそのまま蹴破り突入した。


「あれは!」


巨大な白蛇だった。


『シャーーーーー!』


白蛇がこちらを睨みながら威嚇してくる。


白蛇(びゃくだ)!」


先生がボスの名前を叫ぶ!


俺は武御雷を抜き放ちそのまま突っ込む。


「雷刀一閃!」


白蛇が真っ二つになる。


「もう驚かないわ!」


この前攻略したダンジョンも同じぐらいのスピードだったので今の所は順調だ。


「本当に素材は置いていくの?」

「ええ、それよりもスピード重視です!」

「一日で攻略しちゃうスピードなんですけど!」

「できれば半日で!」

「え!」


先生は絶望したような顔で俺を見ている。


「じゃあ!いきますよ!」


そう言って俺は走り出した。


「ちょ! まって!」


俺は基本モンスターを殴り倒しながら、後ろの先生が付いてこれてるか気にして進んだ。


「はぁはぁはぁ!」

「よし!取り合えず次で100階層ですね。」

「ぜぇぜぇぜぇ!」

「分かりました、さっさと行って攻略しちゃいましょうか!」

「分かってなーーーーーーーい! はぁはぁはぁ。」

「冗談ですよ、時間も余裕ありますし少し休みますか。」

「そうして頂戴。」


俺達は一気に踏破してきたので、アイテムや素材等は一切無視してきた。

まぁここまでなにもなかったので、2周目の調査も必要だが、今度は何名か調査隊を連れてこれそうだ。

何人かで調査したほうが絶対早いので正しい判断だと思う。


「あれ?」


俺はあることに気づく。


「どうしたの?」

「扉に何か書かれてませんか?」


俺は扉に文字が刻まれているのを発見した。


「はぁ……」


呆れられたような顔で先生にジト目された。


「今までの扉にも書いてあったわよ?」

「え! 気づかなかった!」

「走って扉蹴破るからよ!いい? 扉にはその先に待つボスの特徴とか、ヒントが刻まれているの」

「な、なるほど。この扉には……あ、1人しか挑戦できないみたいですよ?」

「え! ちょっと見せて!」


扉には、『この先1人の試練なり』『巨大な翼を打ち破らん』と書かれていた。


「我王君、この先にもし問題があるなら君1人で対処しなくてはならないわ」

「ええ、そうですね」

「私では絶対に生きて出られないから、実質君しか入れないわ」

「なるほど」

「危険すぎるわ、一度戻って学園長と相談しましょ?」


しかし、相談してもこの扉の向こうは俺しかいけない。

もし学園長に侵入禁止と言われれば二度と挑戦できなくなる。


「どうしたの? いくわよ?」


七夕先生が俺に近づいてくる。


「先生! 俺いってくるわ!」

「え!やめなさい!」


俺は先生が追いつけないスピードで扉を蹴破り中に入った。


「我王君! 戻ってきなさい!」


先生が部屋に入ろうとするが、見えない何かに遮られているようで入ってこれなかった。


「我王、く、ん?」


先生が何かを見つけたようで、動揺した声を出す。


俺が視線を”それ”に向ける。


”それ”は、大きな天井から降りてくる大きな”竜”だった。




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