第19話
魔族とか獣人とかボチボチ出てきます。
東堂&花菱ペアに連敗中の羅栖墓です!
強くなるため色々制限しているとはいえ、女の子達にボコボコにされるというのは精神的なダメージが……。
「いや!変な方向に目覚めてないからね!」
教室がシーンとなる。
朝早くきて寝ていたのだが、思わず寝言をいってしまったようだ。
「お、おはよう羅栖墓君。」
「あ、来栖おはよう!」
「変な方向に目覚めないでね?」
「お、おうご忠告感謝する。」
バッチリ皆に聞かれちゃって恥ずかしい限りでございます。
「我王君おはよう!」
「ああ、おはよう喜屋武 美咲さん」
挨拶をしたのは魔族の喜屋武。
沖縄出身で種族がキジムナーらしい。
この子もヒロイン候補なのだが、ヒロインの中では比較的弱くサポートキャラとして活躍する。
玄人好みのヒロインとなっている。
今の所Gクラスでは、この2人とつるむぐらいで他には多少話したことがある程度だ。
「全員席に着け!」
担任教師が教室に入ってきてホームルームを始める。
「来週には新人大会があるから、各自それに向けて努力を怠らないように」
新人大会とは、個人戦で1年生の最強を決めるといった内容だった。
「喜屋武さんはでるの? 個人戦は苦手って聞いたけど?」
ホームルールが終わった後に聞いてみた。
「私? 私は無理無理!」
やはり出ないらしい。
「それより羅栖墓君は?」
「俺? 一応出る予定」
「これは羅栖墓君優勝じゃない?」
「おいおい!何を言っている?」
なんだろう、眼鏡の好青年に見えるが口の悪い奴が絡んできた。
「Sクラスの赤獅子 凶魔様が優勝に決まっているじゃないか!」
コイツは、その赤獅子とかいう奴のファンなのだろうか?
ゲーム時代には見たことがないな。
「現魔王様の嫡男にして、歴代最強の魔力を誇るという吸血鬼! それが赤獅子様さ! 君たちも名前くらい知っているんだろう?」
なんかうざい。
「お、おうそうかそりゃ優勝は難しそうだな……」
「ハハハ!難しそうじゃなくて無理なんだよ!」
「お、おう」
「わかればいいんだよ!」
そういうと名前も知らないモブ君は教室から出ていってしまった。
「え! あいつこのクラスじゃねえのかよ!」
今から授業が始まるので教室を出るということは違うクラスということだ。
「わざわざあれを言うために入ってきたんだね」
来栖も呆れている。
「なんか嫌な感じの人だったね」
俺も喜屋武と同じ意見だった。




