第13話
誤字報告ありがとうございます!
修正しました!
『私を助けて!』
「え?」
ドラゴンを倒した後に声が聞こえた気がした。
「誰?...」
それ以降何も反応はなく、奥にあった部屋が開いた。
その部屋に入ると、中央に水晶玉のようなものが置かれていた。
その水晶から”力”を感じる。
これは身に覚えがある”力”。
「鬼か……」
我王グループなら鬼を用意することも可能かもしれない。
そして、ここまできた強者に鬼の力を与えるのだ。
「そのままでも使えそうだな」
水晶は力を使う媒体として機能しており、誰でも使える状態だった。
水晶を手に取ってみる。
『グワハハハ! 人間如きが俺を使いこなすだと? 笑止!矮小なにん、え、ちょ! 待って! あ、ごめんなさい!』
容赦なく吸収してやった。
初めて鬼を吸収した時と同じく力が湧いてくる。
すると、時間が来たようで強制ログアウトした。
「ふう、終わったか。」
椅子型端末から出ると、他の生徒たちも続々と出てきていた。
「羅栖墓様、お疲れ様ですわ。」
そういって花菱さんが飲み物を渡してくる。
気配りのできる女はモテる……。
やばい俺の死神はいい女らしい。
「お疲れ様です羅栖墓さん。」
そういって主人公パーティ達も集まってきた。
「みんなお疲れ!」
「羅栖墓さん結局なん階層まで行ったんですか?」
来栖が話しかけてきた。
「さん付けしなくていいよ。同級生だろ? 階層は最後まで行ったよ」
「あ、じゃあ羅栖墓君でいいかな...って! 最後!?」
声が大きくて周りの生徒に注目を浴びる。
「最後って! 100階層突破したんですか!?」
「ああ、そうだけど?いやー、1年生用のダンジョンでも苦戦するかもって思ったけどそうでもなかった!」
「ええ! ダンジョン攻略なんて普通無理……」
「オイオイ! 万年ドベのお坊ちゃまが最高記録更新どころか全制覇だって? 笑わせんな!」
確かコイツは。
「牙城龍磨! あなた誰に物を言っているのですか!」
思いだした!
確かコイツも主人公に悪がらみして、踏み台になる金髪ヤンキーだったな。
「はぁ! 花菱のお嬢様は婚約した相手には絶対服従のビッ〇ですか?」
「あなた、私にも勝てないくせに羅栖墓様にたてつくなんて100万世代早いですわよ?」
100万世代なのね!
「あぁん!俺らは今回9階層まで攻略してんだよ! なぁ!」
彼は後ろに振り返り仲間に同意を求める。
「俺らが今回の最高階層に決まってんだろ!」
不良仲間が同意してくる。
「あら、私達は10階層ですわよ?」
「何だと! どうせ10階層で全滅だろうが!」
後ろからドアの開く音がした。
「静かに! 今から今回の成績を発表する!」
教師が入ってきた。




