B8Fは地雷原
「なにこれ?剣?」
「剣だねー、鑑定するまで何なのかわからないよー。」
柄の位置と切っ先の位置がおおよそ分かる程度で、黒い霧がかったシルエットが絶えず変化している。
とりあえず手に持って、振ってみる。
「えいっえいっ、これは名刀かもな!軽いぜ!」
「私も昔は鑑定できたんだけどね…。町まで我慢してねー。」
部屋のすぐそばにあった階段はB8Fまで続いていた。
「おー、広いなぁ」
「このエリアは危ないから、後ろをちょっと間隔を開けてついてくるようにー。」
言われるがまま、およそ5歩分の間隔を開けてダルのあとをついていく。ちょっと離れるだけでも心細い。
どごーん。
突然爆発するダル。
「は!?」
黒焦げのダルがドヤ顔でゆっくりと振り返る。
「自動回復ー。」
何だろう。ダメージ受けるの好きなのかな。
10歩離れて歩くことにした。
どうやらこの大部屋には大量の地雷が埋まっているらしい。ダル曰く、地雷はランダム生成されるそうなので避けながら歩けないとの事。
どごーん。どごーん。どごーん。
はしゃぎながら直進するダル。上空から俯瞰して見たら綺麗に見えるかもなぁ、なんて考えながらついていく。っていうかせめて爆風が晴れるまで待ってほしい。
一瞬でB7Fにたどり着いた。
吹き抜ける爽やかな風、新緑色の芝、雲ひとつ無いコバルトブルーの空。そして天を突くような巨大ピラミッドが俺たちを出迎えた。




