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怒ったクマー!

超絶久しぶりな更新です( ˙꒳˙ᐢ )ウィッ

大変お待たせしましたー!ε≡ ヽ__〇ノ


それでは本文どうぞー


ー怒ったクマー!ー



早速私は枝伝いに後衛のオーバーオールメガネさん(以降メガネさんと呼称する)の後ろの方に移動した。

もちろんクマさんにも気付かれないよう木の上からスっと音を立てずに着地、足袋の効果で音は出ないのだ!

そして念の為、いきなり攻撃されてもすぐ斬れるように刀を抜き後ろ手に隠しながら近付き話しかけた。



「えーと、そこなパーティの方、助けはいりますか?」


「へぁ!?」


私が話しかけるとメガネさんが変な声を上げて飛び上がった。

クマさんの爆音と無音で近づいて来た私の相乗効果でかなりびっくりしたのだろう。然もありなん。


「え!?わっ!?だれっ!?」


慌てて振り向いたメガネさんに一応ニコッと笑いかけた。

すると何故かあわあわと青い顔になり更に慌てだした。


(あ…、あれぇ?私そんな怖い顔してないよね?)


思わぬ反応に内心ショックを受けてると戦っていたスーツさんがメガネさんから回復薬を貰う為に振り返り


「ねぇメフィーMP回復薬ちょうだ……」


私と目が合った。

そしてーー


「……って、えぇぇ!?なんでここにターゲットがいるのよ!?どういう事よぉ!?」


スーツさんが大声で叫び、クマさんと戦っていた他のメンバーも何事かとこちらを見てギョッとした表情になった。

そんなメンバー達にメガネさんは人差し指を立ててシーッ!シーッ!ってしている。



(なんでそんな驚くの!?っていうかターゲットって何? ターゲット……、的……、標的……、標的?自分が標的って事はもしや……)


「……(PK)?」


そう呟いた声が聞こえたのか目の前にいるメガネさんの顔色が露骨に悪くなった。

あ、これはもう確定じゃないかな?まぁでも決めつけは良くないよね、ちゃんと聞かないとねぇ?



「ねぇねぇ、さっきスーツさんが自分の事ターゲットだって言ったけど、あなた達は私の敵だったりするのかな?もしそうなら斬らないとかなぁって思うんだけど?どう?」


ふぅ…と一息吐いて自分の中身を ちょっとだけ脅す性格モード に切り替えてからメガネさんに近づいてニッコリ(目のハイライト)笑顔(を消した笑顔)で聞いてみる。ついでに分かりやすく首筋に刀を添えてみたりもして。


そしてメガネさんはブンブンと音が聞こえるくらい首を横に振りながら


「ちがっ……、私達は、えーと、その、……そう!素材集めに来てて、そしたらあの熊のモンスターに襲われて、決してあなたにあの熊でMPKを仕掛けようとかそんな事は決して無いですから!」


と、うっすら涙目になりながら叫んだ。

その内容に私は(やっぱりこの人達PKプレイヤーじゃない?)と思った。


「ふむふむなるほど。つまりはやっぱり敵だよね?」


私がそう聞いた直後、ボガン!と爆発音が鳴り視界の先で男の子とツインテちゃんがクマさんに吹き飛ばされるのが見えた。




自分がメガネさんと オハナシ してる間、当たり前だけどクマさんとの戦闘は中断されず、男の子とツインテちゃんが前衛を張りゴスロリさんと戦闘に戻ったスーツさんが頑張っていたのだが途中からメガネさん(補給物資)を私が抑える様な形になっていた為戦線維持が出来なくなったのだ。


あと状況的に自分が原因っぽい感じだけど偵察の時点で既に戦線崩れかかってたから私に責任は無い!はず!



(MPKとか気になる事はまぁ色々あるけどとりあえず今はクマさんを倒すのが優先だよね。元々クマさん倒しに来たわけだし……まぁ最悪の場合は皆殺にすればいっか)


「…っし!MPKとかまぁ聞きたい事はあるけどまずはあのクマさん倒さないとね!って事で話はまた後でね!

あ、でも仕掛けてくるなら斬るからね?殺っていいのは殺られる覚悟がある奴だけってよく言うでしょ?」


首筋に添えていた刀を納刀し性格も戻してそう言うとメガネさんは青ざめた顔で首を縦に振った。


ちょっと脅しが過ぎたかもしれないけどあちらさんもMPKしようとした疑惑があるからこれくらいでおあいこ様だよねー!つまり問題無ッシング!



それじゃあクマさん討伐にレディー!ゴー!



ーーーーーーーーーーー



「全員さっきの作戦通りに行くよー!」


冬歌が木の上に待機して貰っていた従魔達の所まで戻り声をかけるとそれぞれが与えられた役目を果たす為に動き出した。

月見(つきみ)朝日(あさひ)は冬歌の側に降り立ち、(かえで)(みぞれ)は楓が霙を足で鷲掴みにする形で空に舞い上がって行った。


(なんか霙が楓に狩猟されたみたいな絵面になってるw)


私は笑いを堪えながらその様子をパシャリと1枚スクショした。


それから気持ちを戦闘モードに切り替えて前線の方に目を向けるとちょうど男の子がクマさんに押し倒されて食べられそうになっていた。

比喩(薄い本的)表現じゃなくガチ(食肉)な意味で。


「朝日は男の子の救助!月見は自分と一緒にクマに突っ込むよ!」


私は即座に指示を出すと月見と同時に走り出した。

朝日も1つ間を置いてから走り出した。



「月見!『焼き餅』!からの『飛び蹴り』ぃぃぃ!!」


助走を付け勢いのままに私と月見が跳躍し、月見はスキルエフェクトを纏いながら、私はスキル持ってないからただの物理攻撃としてブラストベアーに飛び蹴りを放った。


「グオァァァァァ!!??」


2人の飛び蹴りは隙だらけだった脇腹に深く突き刺さり今まさに男の子を捕食しようとしていたブラストベアーを大きく怯ませた。

そこから更に壁ジャンプの要領で脇腹を蹴って離れるとその反動でブラストベアーが体勢を崩す。



「朝日!お願い!」


「ウォン!」


そしてその隙を見逃さずにすぐさま指示を出すと朝日が男の子の襟首を噛んでブラストベアーの下から引きずり出して無事に救出作戦は成功!


「楓!『リーフストーム』!霙は『アシッドスプレッド』!」


更に追い討ちとして楓と霙に指示を出し滅多打ちにしてもらった結果ブラストベアーの体力ゲージが残り7割程になった。初手は上々なり!





「大丈夫?」


「あ、うん、なんとか大丈夫。えっと...、ありがと...」

ブラストベアーから少し離れた所で従魔達と合流すると救出された男の子が何となく罰の悪そうな顔で私に礼を言った。

きっとターゲットの私に助けられて気まづいんだろうね!だが私には関係ない!


「大丈夫ならば良し!さぁ、早く後ろで回復してきて、それまでは自分達がクマさんの相手しておくから」


男の子の背中をバシーン!と叩いて送り出した。

その際強く叩きすぎたのか男の子がふらついて体力ゲージが少し減ってしまったが私は見てないフリをした。

コラテラルコラテラル。



「さて、じゃあやりますか!!」


「グルァァァァァァ!!!」


私達がそんな事をしている間にブラストベアーも体勢を立て直し、森中に響き渡るような怒りの咆哮を上げる。

それを聞いて私のテンションがガンガン上がっていく。


「月見と朝日は左右から!爆発するのは手のひらだから気をつけて!楓と霙も行けそうならいつでもぶっぱなして!よっしゃ来いやクマァァァ!!」


そして私もテンションに身を任せて咆哮した。


「もっきゅぅぅぅ!!」

「ウオォォゥン!!」

「ホオゥゥゥ!!」

ぷるぷるん!!


それに合わせて月見達も咆哮した。

一人擬音だけど皆殺る気満々みたい。

そしてクマさんも。


いざ尋常に、勝負!!



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