4 シンデレラと始まり
今回は短めです。
私は小さい頃からディズニーが好きだった。という訳ではない。
ディズニーよりもセーラームーンやプリキュアの方が好きだった。
けれどまぁそれはいいとして、一つ問題があった。
小学校一、二年の頃。私はこう呼ばれたのだ。
「デブシンデレラ」
別に、気にしてはいない。
どうでも良かったが、クラスで一番かっこいい男子といわれる彼は私にそういったのだ。
鬼ごっこの最中だった。
学校のお昼休み。クラスの全員がいたその場所。
女子はクスクスと笑い、男子はその言葉を交互にいった。
別にそんなことはどうでも良いのだ。それよりも……
「なんで、シンデレラなの?」
私は、シンデレラが好きなのではなくディズニーの中ではアリエル(リトルマーメイド)が好きだったからだ。
考えてみれば、どうでも良いがこの時の私にこの難題は、譲れなかった。
そして私は彼にもう一言いった。
「ネーミングセンス、ダサい」
多分、これがいけなかったのだろう。
私はもう一つのいじめの扉を開いたのだった。
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私がいじめを受けた相手は、「ネーミングセンス、ダサい」といった彼ではなく、彼のことを好きな矢内という女の子だった。
最初はいじめだと全く思っておらず、ただずっとかかとを踏まれたり、物を隠されたり、異様に注意されたり、転ばされたりなどだ。
世の中で聞くいじめには程遠かったが、これが『いじめ』という確信はどこにも無く、それがいじめということすら気付いていなかった。
だが、人間はその小さな積み重ねすら駄目らしい。
なんとも思っていないはずの自分。
傷付いていることにすら気づかない自分。
自分のことがどうでもいい自分。
この時、私は初めて知った。私は、『自分』が嫌いなのだと。
誰も、自分を見ていないと。
でも、彼女は違った。
彼女が、私の最初の『灯火』だった。
作者の問題で投稿が長らく遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
これからも不定期ですが、ちょこちょこ上げていきますのでどうぞよろしくお願いします。
次回から、いよいよ灯火がやって参ります!女神様が出て来るのはもう少し先でしょうかね……
待ち遠しいです。