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四話
ダメな私……。
結局、なにものにもなれない……。
私は大きく伸びをし、掛け時計に目をやった。
午後三時過ぎ。
雅彦が帰宅する時間まで、あと四時間ちょっと。
それまでになんとか遺書を完成させ、自殺をしなければならない。
私は立ち上がり暖房のスイッチにふれた。
さむっ。
十二月って、こんなに寒かったっけ……。
冷蔵庫からチョコ菓子をいくつか取り出し、熱い紅茶をいれなおした。
ノートパソコンの前に座り、お菓子を適当にひろげ、画面に映る文字列をキッと睨んだ。
よし、続きを書こう。